私が羽をはためかすたびに赤い閃が宙を疾ります。閃は幾度も宙を疾るとそのほとんどがベシュへと向かい殺到していきます。

「はい、がんばって！ ほら避けないとまたが空きますよ？」

「このあくまめぇぇぇ！」

「いえ？ 今はエルフで魔神ですが？」

 巨大を討つ剣ヴァングラミーを振り回しながらベシュが負け犬の遠吠えとも取れる恨み言を私へとぶつけてきますが聞く耳など持ちません。

例えエルフの耳が非常によく聞こえる耳だとしても聞いてやる気は微塵もありませんね。

しかし、いい加減にみんなは私をエルフということを認識するべきですよね？ まったくすぐに人のことを悪魔呼ばわりしてきますし。

繊細な私も傷つくというものです。

『いや、頬っぺた膨らましていう狀況じゃないと思うよ？』

「そうですか？」

『そうだよ……』

なぜかくーちゃんはげんなりしています。今の景に何か思う所があるのでしょうか。

ベシュから機力という一番面倒な武を奪うことに功した私は魔力の羽から魔力弾を繰り出すことでベシュに確実にダメージを與えていっています。

 巨大を討つ剣ヴァングラミーにれた魔力弾は霧散していますがそれも先ほどよりなくなっています。先程までのベシュは高速で移をし、魔力弾を避け、自分に當たりそうなものだけを 巨大を討つ剣ヴァングラミーで斬り払っていましたが足に空いたにより肝心の機力は激減。

必然的に 巨大を討つ剣ヴァングラミーを振るう回數が増えていきます。そして 巨大を討つ剣ヴァングラミーは巨大な大剣であり、いかに膂力の優れているベシュと言えども振るえば必ず隙ができるというものです。

そして 巨大を討つ剣ヴァングラミーを振るい出來た隙に合わせて魔力弾に込める魔力を増やし、著実にダメージを蓄積さしていきます。

「男なら飛び道ではなく武で戦いなさいよ！」

苦し紛れに言い放ったであろうベシュの言葉に私は一時的に唖然としてしまい、魔力弾を放つのを忘れてしました。

しかし、すぐに我を取り戻すと今まで以上の勢いを持って魔力弾をベシュへと向けて繰り出していきます。

「ついに目もいきましたか？ この羽は私と同化しているわけです。つまりは私自の力で武です。それと」

すでに放たれる音が途切れる事もなくなりつつありますがさらに魔力弾の度、放つ速度を上げていきます。 巨大を討つ剣ヴァングラミーでけ止めていたベシュですが魔力の度が上がったせいか完全に霧散さすことができずに衝撃でが揺れるようになってきていますね。

「私はです」

しばかりのイラつきをぶつけるようにさらに魔力弾に魔力を込めてぶつけてやると 巨大を討つ剣ヴァングラミーを盾にしてけ止めたベシュが大きく退きます。しかも立て続けに。

「あぅあう」

しかし、正面からだとやはり 巨大を討つ剣ヴァングラミーに多防がれてしまうのであまり傷をおってはくれませんね。

「無駄にでかいから盾にされても面倒ですよね」

私なら 巨大を討つ剣ヴァングラミーを床に突き刺し角度をつけて盾として使います。

まあ、あんなバカみたいな使いにくそうな大剣を使おうとは考えませんが。

しかし、ベシュはバカですからね。盾にすることはせずに振り回し、魔力弾を面白いほどに食らっていってくれます。まさにいい的と言う言葉を送りたいほどの被弾ぷりです。

「このままバカみたいに撃ち続けても大して面白くはありませんよね」

だってこのままだとベシュの苦しむ顔がしっかりと見えないで倒してしまいそうですし。

私はベシュの苦しむ顔が見たいと言うのに。

「がんばるのやめてくれませんかねー」

まぁ、無理だろうと考えながらも口からは本音が出てしまいます。

頑張るのをやめてくれるのであれば未な私の腕でも一刀の元に切り捨てることが出來ると言うのに。

それが無理となるならば、やはり得意なことでつぶすしかありません。

「と言っても私は武なんて弓以外はまともに使えませんからね」

剣を使うのなんて遊びのようなものでしたし。

それにこの羽から魔力弾を撃つという楽な行程を知ってしまうと剣を振り回すというのが億劫にじてしまいます。現に魔力剣を振るうのも正直面倒でしたから。

やはり遠距離武は最強です。

「人に攻撃しながら考え事！」

私がまた考え事に沒頭しかけているとまたベシュが懲りずに私に向かい駆け出し始めています。

また弾幕が薄くなっていたようです。とりあえず速さ優先で羽をかし魔力弾を掃していきます。

しかし、足にが空いて速度が落ちているのに今度は 巨大を討つ剣ヴァングラミーを盾にするようにして突っ込んできています。

そのため魔力弾は 巨大を討つ剣ヴァングラミーに當たるだけでベシュにはなかなかな當たらない。

さすがにバカでも幾らか手傷を負うと知恵がつくようです。

「弓と同じ要領ですればいけますかね？」

しばかり知恵をつけ獣ベシュの疾走を眺めながら私は背中の羽をはためかせて思いついた今からやることが功するかを考えるのでした。