暖かい日差しが教會を照らす。

教會では六人の子供たちが各々好きに振る舞っていた。

ゼータは木を使って懸垂をするアルファに聲をかける。

「今、何回だ」

「一萬五十六回」

アルファは一萬五十七回目をしながら言った。ゼータは頑張れよと挨拶してその場を去る。

次に向かったのは教會の屋にある鐘突き場だ。そこではベータが街を眺めながら詩を書いていた。

「読ませてくれよ」

ベータはノートを閉じる。

「嫌」

「お願いだよ。今度お前のお願い聞くからさ」

「あなたにお願いなんて死んでもしない」

ベータは冷たく言い放つとその場を去った。ゼータは頭をかくと後を追う。

その下では剣を持った年、ガンマが技の特訓に勵んでいる。ゼータはガンマに後ろから近づいた。

「殘像だ…」

ガンマの姿が一瞬で消え、ゼータの後ろに現れる。しかし、

「殘像だ…」

さらに後ろにゼータが現れる。

「殘像だ…」

「殘像だ…」

「殘像だ…」

二人の頭に小石が投げつけられる。

「朝からうるせえんだよ」

屋に座って二人の様子を見ていたのはデルタだ。ゼータとガンマが睨みつけるとデルタはケッ。と吐き捨てて消えた。

ゼータは教會の中にる。長髪のが座っていた。はゼータを見ると笑った。

「また喧嘩したの？」

「デルタが勝手にやってきたんだ」

デルタが窓から飛び込みゼータに飛び蹴りをかます。ゼータがそれを避けるとデルタは吠えた。

「イプシロンと話してんじゃねえ！」

ゼータとデルタが頭を突き合わせていると神父の服を著た男が現れた。

六人の子供たちが神父の方へ集まる。

「ゼロ」

そう呼ばれた神父は手にれた食材を掲げ言った。

「さあ、飯にしよう」

子供たちの歓聲が教會に響いた。