領主の街に著いた、地方だと言っても領主にまでなった人が住んでいる所なので、僕達が住んでいる村と違って、いろいろ進んでいる。城壁と言われるようなもあり、魔の侵を拒んでいる。城塞都市と呼ばれているのもうなずける。數年に一度魔が大量発生して襲ってくる時でも、町を守ることが出來るとの事だ。村や城砦がない街が襲われたときには、”奇跡の力”を使う、アウラ・パラティアのマルクトが近隣にいてくれればいいが、そうでない場合には街一つが魔に寄って滅ぼされる事も珍しい事ではない。領主の城下町は、城壁のおかげで過去何度か発生していた、魔の氾濫にも対応が出來たらしい。魔がどこで生まれているのか解っていない。なくても友誼を結べるような存在では無いらしい。ただ、語では、魔と友誼を結んだ勇者の話がある。7匹の妖ニンフと契約を結び幾多の魔達を率いて魔王を討伐した英雄の話だ。子供の時に、寢られないマヤがこの語をせがんでいたのでよく覚えている。魔とひとくくり位しているが、いろいろ種別がある。マヤが父親のニノサにせがんで話せているのを隣で聞いていた。ニノサ自も魔全部を知っているわけでは無いが、ニノサのスキルで魔を見る事が出來るので普通の探索者よりは魔に詳しくなっているらしい。そのスキルを使って魔の種別名を知る事が出來るとの事だ。魔も人間と同じように真命を持っている場合があり、真命を持つ魔は、意思疎通が出來るだけではなく力も知恵も持っている、即撤退を考えるほうがいいとの事だった。魔の中でも真命を持っている者は進化している可能もあり注意が必要だと言うことだ。僕に、鑑定やスキルを見る力があるかわからないが、見る事が出來れば戦いも大分楽に出來るようになるだろうな。魔以外では、妖ニンフと呼ばれる存在がいるとの事だが、神と同列の存在で、存在自は人が奇跡を使える事からも認められてはいるが、実際に姿を確認出來たものは數だと言う事だ。奇跡の力を使う時でも、殆どの場合が妖ニンフの眷屬が現れて力を貸す程度になっている。ただ、眷屬といえども力は人を大きく上回ってそれこそ勇者や英雄以上の力を持っていると考えられている。眷屬を使役出來るだけで、その屬の魔法や奇跡を自由に扱う事が出來るようになるとの話だ。そんな話を、マヤとニノサがしていたのを思い出していた。城壁を見ながら、魔の事を考えていたら、城にるための審査の順番になった。審査は、門の前20メル位の所に建てられている建にって行われる。審査と言っても分証を提示すればほとんどの場合は問題なくれる。分証が無い場合には、実力者や知人に城壁まで來てもらって、本人確認を行って承認書を提出する必要がある。亜人と言われる人たちも比較的自由に出りできるようにはなっている。僕とマヤは村長からもらった分証明書を提示する事で、城にる事が出來た。商人についていた護衛の人たちは、そのまま領主様の所に向かうとの事だったので、一緒に行く事になった。館の前には、50人位の子供が集まっていた。僕達の他にも近隣の村から集まってきた子どもたちだと言う事が解る。何人かは街で見かけたことがある。「リン。どうしたの？」「ううん。他の村から集まったにしては護衛の人たちがないと思ってね」「本當だね？もう、本來の場所に戻ったんじゃないの？」「そうだろうな」暫く辺りを見回したけど、子供以外では自分達についてきた護衛の4人しか居ないように見えた。マヤは、リンのそばを離れて他の村落の子どもたちと話をし始めた。何もすることが無くなったリンは人の流れを見ているしかなかった

「リン」「マヤどうした？」「ううん。他の村の子に聞いたんだけどね。護衛の人たちは、一緒に來て領主に挨拶して帰っちゃったみたいだよ。」「そうか、そうなると...」ちょっとまずいことになりそうだな。周りの子供もじているのか、一様に不安な表を浮かべて友達と話をしている。

「領主様に取次をお願いしたい。」門の所で護衛がそんなやり取りをしている。門番と言葉をわしている。

領主の話が伝わってきた。さっき、門番と話をしていた護衛が皆に伝えてくれた。領主は、護衛を4人つけてドムフライホーフに向かわせる事にしたらしい、50人の護衛に4人では絶対的にないが、何でもバカ息子が先頭に立って護衛を行う事になっている。明日の朝出発をする事になる。それまで、各々街の中で休む事になる。宿に泊まれない者は、城壁近くで野宿になるが、城壁の側だから魔に襲われる事はない。僕とマヤは、早々に領主の館を離れて、城壁近くに移した。途中、天で売っていた串焼きを數本買って、マヤと二人で食べて明日に備えて早く寢ることにした。ニグラに向かうまでの道のりでも同じように野宿をしなければならない事があるだろう。マヤと代で睡眠を取る事にした、他もない話をしながら、ご飯を食べて、寢床を用意していたら、同じ村の子も集まってきて、全員で話し合い順番を決めて、代で寢る事にした。最初は、男子が見張りを行い。その次に、僕とマヤが見張りをして、最後に子が見張りをする事にした。

リンは代の時間に起こされた。マヤを起こして、見張りをしていた二人と軽く言葉をわして代した。

「ねぇリン。」「何？」「大丈夫だよね？」「どうかな」「やっぱり。リンだね。し気が効いた子なら、"俺が守るから大丈夫だよ"位は言うよ。」「出來ない事を言ってもしょうがないだろ」「そうだけど、しは安心したいよ」「無理だね。安心出來る要素が一つもないからな。」それだけ言ってリンは黙りこんでしまった。二人だけの時間が流れていく、何も話さなくてもそこに居る安心を得られる貴重な時間だとリンは考えていた。

「そういえば、ママが困った事が有ったら、アロイの三月兎亭マーチラビットの主人に會いに行けって言っていたけど、何か知っている？」「あぁマーチラビットの店長だろ？ちょっと変わった人だけど、腕は確かでイスラやマガラのり口で魔や変異したを狩っているらしいよ。親父の昔の知り合いとか言っていたな」「へぇそうなんだね。リンは會った事があるの？」「え”マヤ。お前も會っているよ？」「うそ。そんな、ごつそうな人に會っていたら覚えているよ。」「いやいや。アスタさんは、ごつくないぞ。」「え”そうなの？でも覚えてないな。」「ほら、この前、親父とお袋が出かける前に、昔の仲間って紹介されただろう？」「・・・・ん？えぇぇぇ」「おまえ。聲でかいよ。起きちゃうだろう？」「だって、だって、この前家に來た人だよね？」「そうだよ。三月兎亭マーチラビットのアスタさんだろ？」「だったの？あんなに綺麗で細い人が、魔やを狩っているの？」「ん？違うよ。アスタさんは男だぞ？」「・・・・？？？？。リン。この前紹介されたのは、すごく可いじのだったよね？」「マヤ。あぁそうか、マヤは、途中からアスタさんに連れられて、料理をしていたんだったな」「そうそう、胡桃パンを教えてもらったよ。すごく味しかった。だから、男なんて居なかったよ。パパと同じくらいの男でしょ？流石にいたら気がつくよ。」「はぁ...。だから、そのマヤと胡桃パンを焼いた人が、アスタさんで男だって言っているのだよ」「噓ついてもダメだよ。リン。またぁ、私を騙そうとして！！。そのくらいの噓はわかるからね。」「はぁ・・・。そう思うよな。俺も最初聞いた時にはそう思ったからな、親父に騙されているって、な。でも、本當らしいからな。お袋もそう言っていたからな」「へぇパパとリンは兎も角ママが言ったのなら本當なの？まだ信じられないけど」「おい。マヤ。俺を、親父と一緒にするなよ。でも、そうだよな。アロイにも一泊する予定らしいから、アロイに著いた時にでも確認しに行けばいいよな」「そうだね。し楽しみが出來たね。」宿場町アロイは、マガラ渓谷を超える為に準備と休息を取るために形された街で、渓谷を抜けるために、護衛を雇ったり、商隊に潛り込んだりする街である。マガラ渓谷を超えた場所には、アロイと同じように形された、メルナが存在する。アロイとメルナを行き來する事で生計を立てている護衛も多くいる。メルナの近くには、スネーク山から流れる川の水が溜まった湖があり、ニグラの貴族や領主は、この湖の辺りに別荘を持つ事がステータスになっている。転移の魔法も存在するらしいが、パシリカの時に転移魔法が使える可能がある”白魔法”の特が顕現したら、王家や大貴族やマルクトにすぐにスカウトされてしまうようだ。ここ數十年は、白魔法が使える子供が顕現していない事もあり、現在転移魔法を使えるのは、王家に使える宮廷魔道士長だけになっている。そのために、転移でマガラ渓谷を超えるような事は出來ない。

「ねぇリン。」「どうした？」「リン。ずっと一緒だよ。」「？當たり前だろ。俺は、マヤの兄貴で、おまえは妹なんだからな」「うん。（違うんだけどな....）」そう言って、マヤはリンに抱きついてきた。「ねぇお兄ちゃん。今日は一緒に寢よ。昔みたいにね」「マヤ！？。急にどうした？」「ううん。いろいろ考えていたら、リンと一緒に居たいなって思っただけだよ。これからもね」「そうだな。マヤと一緒に居たいな。もちろん、親父とお袋も一緒に4人で過ごしたいよな」「うん。」二人は見つめ合っている雰囲気は兄妹というよりも人同士の様であった。「マヤ。そろそろ代時間になるんじゃないか？」「あ！そうだった。起こしてくるね。」

照れくさかったのか、しだけ慌てたじでマヤはリンから離れた。代の子を連れて戻ってきた。リンとマヤは、代と挨拶と簡単な報を伝えて、寢床に戻っていく。マヤは子が寢ていた場所ではなく、リンが休む為に用意した寢床にってきた「マヤ。本當にここで寢るのか？」「うん。そのつもりだよ。」「狹いよ」「大丈夫だよ。リンのベッドよりは広そうだからね」「おまえな」そう言いながら、二人はリンの寢床で就寢した。