《小さき蒼雷の魔法使い》第三十三話「攫われた娘」
「バルト様の娘様...シエル様が攫われました。」
その言葉を聞いた全員がきを止めた。
「それは、何かの間違いではないのか!?」
バルトは祈るように問いかけたが、帰ってくるのは沈黙だった。
「いや、今そんなことはいい...さっさと狀況説明をせんか!」
「はい!」
ウィドが狀況説明をするよう指示を出しは話始めた。
そして、要約するとこのような流れらしい。
シエルと呼ばれた辺境伯の娘は王城にて流パーティがあったらしい
そのパーティは七歳になった貴族のお披目と七歳以上の年、の流の場になる。
そして、パーティがあったのが一週間前になる。
このルーベンスの街からアルファス王都までは馬で休まず全力で走って二週間程らしい。
つまり帰る途中で攫われ...ん?どうやって攫われたって分かった?
「ちょっといいか?
その、攫われたって報はどこから來た?」
「は、はい!
シエル様の召喚獣のの1が伝言を運んで來てくれました。
現在は休んで貰っています。」
「どこら辺で攫われたのだ?
一応パーティの日から12日は経ってしまっているぞ。」
そこなのだ...シエルとやらが攫われたにしても場所が分からなければ話にならない。
「大の場所はアルファス王都とルーベンスの街の調度中間の街のナダラの街を過ぎた所だそうです。」
「また、面倒な...あそこは山を抜けなければならないのぅ。
しかも、山は3つ程連ねておる...
それに、範囲も広い...。」
ウィドがナダラの街周辺の地図を會議室の引き出しから出し、機に広げた。
「しかし、探すと言っても生半可な冒険者では話にならんぞ?」
「そうですね...シエル嬢と言えば召喚獣を數十匹扱える上、全部を同時に召喚して尚且つ自で魔法も扱える天才です。」
...えっ~、なんでそんなやつが捕まったの?分からない。
「そうじゃの、魔力だけなら私の半分くらいは持っていたしの。」
「ますます分からない...リアムの半分?
それ、人間じゃないだろ。」
「主人...聲がれてますよ。」
...端から見たらお前さんら3人とも化けじゃよ。
シエル嬢も才能が開花したのは今年にってからじゃし...何より8歳じゃ。
「話し合っていても解決せん!
ウィド!シエル以上の実力を持っている冒険者を數人程でいい。
いるか?」
「居るのは居るが、手っ取り早い方法的にはそこに3人ほどおるじゃろ。
Sランクに軽く勝てる奴が。」
そう言ってライガたちを見據えた。
そして、それに同意したものがもう1人居た。
「私もこいつらが良いと思うの。
走るより早そうだ。
のぅ?カレン?」
「リアム殿?それはどういう意味ですか?」
「今は知らんで良い...それよりライガは良いのか?」
その言葉によってこの場に居る全員から期待の眼差しを向けられた。
「...俺ら、まだ冒険者じゃないけど?」
「そんなことは儂がどうとでもする!
最後の試験は免除じゃ!」
...逃げ道がなくなった。
「はぁ、やるよ。やればいいんだろ。」
「流石主人!」
「ライ君は逃げるの下手だもんね?」
...こいつら、一緒に行くの分かってるのか?
そして、バルトがこちらへと歩いてきた。
「ライガ君、娘を...よろしく頼む。」
そして、辺境伯自ら頭を下げて來たのだった。
「...これは依頼扱いでいいのか?」
「勿論だとも。相応のを用意しておく。」
その言葉を聞いたライガたちは、ヤル気を出すことにしたのだった。
「任せな...あっ、犯人はどうなるか知らないけどいい?」
「そうだな、仕方なければ殺して構わん。」
「了解!」
そして、3人はの案に従い召喚獣の元へ向かったところで3人が目にしたものは...
「狼?」
「いえ、主人。
し正解ですが、この者は氷銀狼フェンリルです。」
「フェンリル?」
「はい、フェンリルとは霊界の幻獣です。」
......?幻獣?...鑑定!
ステータス
種 族:氷銀狼
レベル:   105
稱 號:氷をりし者
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___________________
ステータス
力:30,000,000/30,000,000
魔 力:20,000,000/20,000,000
狀 態:疲れた...
魔 法:氷獄魔法
スキル:危険察知
霊力作
サイズ変更
念話
契 約:シエル(人間)
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___________________
ライガの思考が追い付かないので取り敢えず鑑定を使って見たが、やはりおかしかった。
シエルが幻獣と契約していることに驚きだが、何よりも狀況が分からない。
「カレン、こいつは話せないのか?」
「いえ、話せると思いますよ?」
「ああ、話せるぞ」
ライガとカレンの會話に割り込むように野太い聲が帰ってきた。
...え~イメージと違う。
そこは、かわいい聲にしてほしかった。
「主人?大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。
それで、何があったかわかるか?」
「俺が召喚された後からで良いならな。
まあ、行きながら話す。」
「そうだな。時間が惜しい。」
そう言って3人と1匹は北門に向かい走り始めた。
その頃、ギルドでは...
「大丈夫かのぅ。」
「信じるしか無いだろう。
シエル...」
ウィドとバルトはギルドの執務室で向かい合い座っていた。
會議は、當事者が居ないのではと言うことでライガ達を帰ってきたら無條件でSランクにすることで決著が著いた。
因みにバルトは、シエルが無事に帰ってきたらSSランクにしようと思っているようだが。
「バルト...儂が心配しとるのは地形の方じゃよ?」
「ウィド?何を言ってる?」
バルトはウィドがライガ達が無事にシエルを連れて帰ってきてくれるのか心配しているものだと思ったが...どうやら、違うみたいだ。
「バルト、リアムの話を忘れたか?
リアムは4年前の魔の氾濫スタンピードの決著を付けたと言われているのが...小さき蒼雷の魔法使い。
つまり、ライガと言っておった。」
「確かに言ってたな。
詳細は聞けなかったがな。」
「もし、蒼雷なら本気を出されたら地形が変わる...」
実はあの戦いの跡地には未だに巨大なクレーターが殘っていたりする。
「流石にそのくらいは大丈夫だろう。」
「わからんぞ。
常識を知らん部分がライガにはある。
後の2人は大丈夫そうだが。」
そして、2人は飲みを啜るのだった。
どうも、柊☆黐です。
今回もお読み頂きありがとうございます。
しずつですがお気にりも増えて來ていいね!も貰うことが出來とても嬉しく思います。
これからも頑張るのでよろしくお願い致します。
次回第三十四話「シエルの捜索」でお會いしましょう♪
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