《小さき蒼雷の魔法使い》第五十一話「ルーベンス、ただいま!」
「(くそっ……こんな狀態で安眠は出來ないだろ。)」
と言う経験は皆様には、あるのだろうか……無いのだろうか。
この俺、ライガには現在その狀態が訪れていたのだっ!
ことの始まりはカレンの説教から始まった。
あのあと、罰としてカレンと一緒に寢ることになったのだが……
何故なのだろう、シエルまで狹いベットに潛り込み寢ているではありませんか……
因みにシオンは1人で寢ている。
「なんで、私は何もしてないよ~……」
そんな聲が聞こえてきそうだが、今夜は仕方ないだろう。
カレンがあそこまで怒るとは思わなかったのだ。
そして、路地での帰り道結局カレンはライガに引っ付いたまま宿まで帰り、ほぼ強制的にカレンと寢ることが決まった。
「俺の意思は?」
と聞いてみたが、泣きそうになるので追及出來ず食事の間も引っ付いたまま、現在の狀態になる。
シエルに関しては……知らないに居て、すやすやと寢ていた。
「なんなんだろうか……ここまで引っ付かれるときが……」
そんな夜を過ごしていたライガでした。
そして、翌朝。
「やっぱり寢れなかった……」
「ふぁ~、おはようございます……ご主人?」
眠れぬ夜を過ごしていたライガとは対稱的に、ぐっすりと眠れたカレンはライガの様子に不安をじた。
「お、おはよう……」
「ご主人?顔が……」大丈夫だからな?」
「そうですか?」
今のカレンは緒不安定と言ってもいいだろう。
昨日の一件からカレンの印象がガラリと変わってしまった。
さて、今のカレンの狀態で下手な事をしたらどうなるのか分からないので俺は穏便に済ませようと思っていた。
しかし、このなんとも言えない狀況下で、シエルお嬢様がお目覚めになられたのでした。
「んっん~、おはようございます~」
「えっと……おはよう。」
「おはようございます。シエル。」
ここで、ライガは違和を覚えた。
カレンの挨拶は、まるでシエルが居たのを知っていたのでは無いかと思わせるくらいにらかだったのだ。
そして、ライガは思いきって聞いてみた。
「あの、シエル?なんでここで寢てるのかな?」
「……いけなかったのでしょうか?」
ライガの問いに、シエルは戸いながらも聞いてきた。
そこで、なにか知っていそうなカレンへと目を合わせた。
「カレン?」
「はい。私がいました!」
「……。わかった。俺の敗けだから。
ご飯を食べに行こう。」
このまま、この場所に居るわけには行かない自分の為に!
「わかりました。では、準備をしますので暫しお待ちを。」
「ライガ君はシオンを起こして來て下さい。
たぶん、まだ寢てると思います。」
「じゃあ、起こしたら先に下に降りてるから。」
そして、カレンとシエルを部屋に殘して隣のシオンの部屋へと向かった。
ライガを見送ったカレンとシエルは、雑談をしながら支度を進めた。
「しご主人をいじめすぎたのでしょうか。」
「きっと、大丈夫ですよ?
カレンは大切に思われてると私は思いましたよ?
昨日のことだって、カレンが泣き止むまでずっと一緒にいてくれてたじゃないですか。」
「あっあれは!泣いてなんか……」
カレンは昨日の事を思い出し顔を赤くして背けてしまった。
そして、靜かに準備をしていった。
一方ライガは隣の部屋にいた。
「シオン?出てこいって……。」
「ど~せ、私はボッチだもん。
みんな仲良く寢て~……」
「そんなこと無いって、次ぎはカレンと一緒に寢ればいいだろ?」
「も~ライ君は~なにも~わかってないっ!!」
こんなことを、かれこれ數分間ほど続けていた。
今日ルーベンスに帰れるのだろうかと心配になるほどだ。
シオンにしても、カレンにしても、最近おかしくないか?
まあ、シオンはいつもの事だとしても……カレンはどうしたのだろうか。
今までは怒ったことも無ければ、引っ付いたままなんて事も無かった。
どちらかと言えば引っ付いたままだったのは、シオンの方でやり過ぎるのを止めるのがカレンの立ち位置だと勝手に思ってたんだが……考えても分からないから今は置いておこう。
「シオン?出てこないなら強引な手段に出なくてはいけなくなるぞ?」
「ふんっ!やれるものならやってみればいいよっ?」
そうかそうか、ならば…………覚悟っ!
「きゃはははははっ!ライ君っんっ!そこは~ダメだってっあはははっ」
ライガはくすぐる攻撃をした。
シオンはベットの上でもがいている……。
うわ~なんかいけないことをしている気分だ。
だが、この場は心を鬼にしてっ!
「ライっ君っ……んっ、もうダメ……」
その時、この現場にカレンがってきた。
「ご主人?まだですか?私たちの準備は……なにやってるんですか?」
「カレン?どうかしました?」
「いえ、シエルはし待っていて下さい。」
「わかりました。」
シエルは深くは聞かない方が良いのだろうとカレン様子から察してしまった。
そのカレンは部屋へとって行ってしまった。
中で何が合ったのかそれは3人しかしらない……。
その後4人は朝食を済ませミュールの街を出発し、し離れたところでライガの転移を使いルーベンスの近くへと戻った。
「本當に転移が使えるのですね……」
「まあ、気にしないでもらえると助かるかな。」
「なんか、長い旅に出てた気分だよ。」
「時間的には大したことは無いですけどね。」
4人は話ながらルーベンスの門へと向かって歩いた。
皆様、柊☆黐にございます。
本日もお読み頂きありがとうございます!
調の方ですが、実はまだ不調です......。
その為、調の戻るまでは不定期投稿に切り替えさせて頂きたく思います。
申し訳ありません......。
思ったより熱が下がらなくて......。
さて、次回は第五十二話「アルファス王城」
お楽しみにっ♪
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