《小さき蒼雷の魔法使い》第六十二話「國王の想い」
お待たせしました。
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ライガたちは、ジーザスと共に領主の屋敷へと向かい、現在は執務室にいた。
「なあ、いつまで待たせるつもりだ?」
「すまんな。もうし待ってくれ」
ライガは用意されたお茶を飲みつつ、人數が揃うのを待っていた。
執務室には現在、ライガ達三人に加え、騎士団長ジーザス、そして、領主バルトがこの場に集まって待機していた。
シエルには、國王の方へ行ってもらっていた。
「たぶんだが、そろそろシエルが呼びに來てくれると思うのだがな。」
バルトの言葉の通りあまり時間の経たないうちに、扉が叩かれ、シエルが戻って來た。
「失禮します。國王陛下を応接室の方へお連れしました。
皆様も移をお願いします。」
「ありがとう。それじゃあ、応接室へ行こうか。」
「よし、いくぞ。」
「行きましょう。」
「はーい」
こうして、六人は応接室へ移した。
応接室では、既にドラン、ミリア、そして、アリアが席につき、お茶を飲みつつまったりとしていた。
「おお、これはおいしいな!」
「そうね。このお茶もおいしいわ。」
「お父様、お母様。そろそろ、シエル達がくるわよ?」
そんな會話をしていいると、扉が叩かれ、國王の返事を聞いてから、ライガ達が応接室へとって來た。
そして、ライガ達が到著し今回のメンバーが集まった事になる。
「今回は急に呼んで申し訳ないな、バルト。」」
「いえ、私たちは大丈夫です。」
まずは、バルトへと挨拶をすませ、ドランの視線はライガ達へと向いた。
(やはり子供だな。だが、この年がライガで間違いないだろう。)
ドランが、三人を見ていると、ミリアがひじ打ちしてきた。
「……ん?」
「ん?じゃないですよ?皆さんお待ちになっているではありませんか。」
「おお、すまない。それで、君がライガでいいのか?」
このおっさんが國王か。
異世界の國王と言えばもっと人を見下してるイメージがあったが、どうやらこの國の國王は思っていたような事は無いようだ。
まあ、自分から挨拶くらいあってもいいと思わなくもないが……。
「……そうだ。」
ドランの質問にいつもの調子で答えたライガは、ふと周りからの視線が気になった。
(え?俺なんか不味いことした?まあ、大したことじゃないだろう。)
ライガはそのままお茶を飲み落ち著いた。
「ご主人……。」
「ん?どうした?」
「いえ、何でも無い」ライ君は王様でも関係ないんだね~」
どうやら、周りは言葉使いを気にしていたらしい。
ここは、異世界だし王様とかいまいち分からないから、俺には関係ない。
普段の調子で大丈夫だろう。
「すいません。ドラン様。年は言葉使いがうまくないので、多めに見て頂けるとありがたいです。」
念のためバルトがフォローをれるが、ドランは気にしていないかのようにお茶を飲んでいた。
「別に公式の場では無いから構わんよ。」
「そうね。今日は自由にして大丈夫よ。」
ししてから、みんなが落ち著いたところで、真面目な話が始まった。
「陛下、そろそろ。」
「うむ。そうだな、話を始めよう。」
バルトの合図で、応接室の全員が耳を傾けた。
「だが、正直今回の目的自はライガだったか?君に會うことだったからな。
ついでに、この前の件と言っても日にちが経ってしまったが、俺たちからお禮と言う形でけ取って貰いたいものがあるのだ。」
ドランの言葉を大予想していたライガは、話の続きを促した。
「け取ってしいものとは?」
「ああ、これだ。ライガ、シオン、カレンの三人の活躍で被害を最小限に出來たことに対しての謝の印としてアルファス王國國王の名において敘勲したいと思っている。」辭退する。」
國王が報酬として用意するだろうを考えたとき、出來ることならばこの國にのちのち有益な方向になるがよかった。
結果的にライガ達を貴族に出來ればと考えていた。
勿論、格を聞いた限り斷るだろうと思ってはいたのだが……。
「……やはり即答か。一応、理由を聞かせてもらえるか?」
(やはり?ってことは斷るのが分かってて聞いてきたのか?まあ、理由か、そんなもの決まっている。)
「……めんどくさいから。」
ライガ答えにその場は靜まり返った。
そして、その靜寂はドランによって破られた。
「そうか、めんどくさいか。
そうだな。貴族になるとめんどくさいこともあるが、良いこともるぞ?」
「……それでも、やらないからな。」
「よいよい、言ってみただけだ。まあ、やってくれるならそのまま敘勲しても良かったのだがな。」
ドランは、微笑を浮かべて最後にそんなことを言った。
そして、今まで靜かに聞いていた、ミリアが口を開いた。
「そろそろ、真面目な話をしませんか?」
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皆様、柊☆黐です。
本日は、お読みいただきありがとうございます。
調子が良くないのでゆっくり更新ですが、よろしくお願い致します。
第六十三話「適當でも上手くいく!」でお會いしましょう。
お楽しみにっ♪
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