《異世界で、英雄譚をはじめましょう。》第二百六十六話 偉大なる戦い・決戦編㉛
続いて攻撃準備に移ったのはリーナだった。
「ったく、魔の家系というからどういうものかと思っていたけれど」
チャキ、と金屬がり合ったような、そんな音がした。
リーナが持っていたのは散弾銃ショットガンだった。多數の弾丸を散開発する銃――とでも言えば良いかもしれないが、的に本を見たことは無かった。
だから、僕がそれを見たとき――いったいどこから持ち込んできたのか、疑問を抱いていた。當然かもしれない。実際、會議の場では彼は散弾銃や、それがるだろうケースを持ち歩いていなかった。もしかしたらどこかに仕舞っていたのかもしれないけれど。
「ねえ、リーダー。撃ってもいいかい?」
準備をしつつ、リーナは僕に問いかける。
「許可を僕に求める、と?」
「どういう経緯であれ、あんたがリーダーだ。だとすればあんたに許可を求めるのは當然のこと。戦場の狀態によっては闇雲に攻撃したところで意味が無いことだって十分有り得ることだからね。……で、どうするんだい? あのオリジナルフォーズとやらに攻撃をしてもいいのかい?」
まるでメリッサが許可を求めずにそのまま特攻したから、失敗したのは當たり前だ――と言っているようだった。
そしてメリッサも何となくそれを理解しているのだろうか。僕とリーナのほうを見つめて恨めしそうに睨み付けている。睨み付けられたところで、何かが変わるわけではないのだけれど。
「……問題ない」
僕は、そう答えるしか無かった。
それしか選択肢が思い浮かばなかったからだ。
「……では、行くぞ」
そして彼は構えていた銃を、オリジナルフォーズに撃ち放った。
◇◇◇
神殿協會。
オール・アイとアインは議事堂に到著していた。
「オール・アイ。まさかあなた様が自らここにやってくるとは……!」
名も無き――正確には名前も知らない神父たちが彼を出迎える。
「ええ。今日は大事なことをお伝えしに來たものですから」
  そう言ってオール・アイは議事堂へとっていく。
後を追いかけるアインは鼻歌を歌いながら、オール・アイへと近づく。
「それにしても、巧い貓の被りようだね。どこで習ったの?」
「人間と長く生活を共にしていると、そういう要らないようで要る知識もについてくるものですよ」
「そういうものかね」
アインはオール・アイの発言を鼻で笑いながら、流した。
対してオール・アイもアインに自分の発言が笑われたところで臆することは無かった。
「……ええ、そういうものですよ。人間というものは、かくも愚かな存在です。ですが、彼らはこの星でトップに立っている。人間は弱い存在ですが、それを補う知能があった。でも……もう人間は増えすぎてしまった。だから、どうにかして減らしていかないと」
「それは、一萬年前の昔にもあったことだったと記憶しているけれど?」
アインは不敵な笑みを浮かべながら、そのまま歩いていく。
何人か神殿協會の神父やシスターとすれ違うこともあるが、誰もオール・アイにだけ反応し、アインには一切反応をしなかった。
そんな神父やシスターを振り返って見つめながら、彼は小さく溜息を吐く。
「それにしても、面白いよねえ。こんな簡単な認識阻害で見えなくなっちゃうんだから。これで『知能がある』って笑っちゃう話だよ。いや、でもこれは認識阻害というよりもレイヤーを一つ上にした、とでも言えば良いのかなあ? まあ、理解して貰おうとは思わないけれど」
「アイン。話をしすぎることも良くないと思うわよ? それに、あなたの話は今誰も聞こえないし、誰も理解できない。それを理解した上で話しているならば、それはまた別の話だけれど」
アインとオール・アイの會話は、そのまま続いた。
「それにしても……。どうして人間はここまで平和ぼけしているんだい? だって、もう戦爭が起きているのだろう。ならば戦うべく力を合わせようとしても、或いはそうでなかったとしても、もうしが浮き足立っても良い気がするけれど」
「それが人間の悪いところだと思いますよ。それに、この神殿は神のために祈り、神のために生きる人間が集う場所。戦爭をしようなど思いもしませんでしょう。まあ、それが神の言葉によるものだと直ぐに理解するのかもしれませんが」
「オール・アイが作った、偽りの言葉だろう?」
シニカルに笑みを浮かべつつ、アインは言った。
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