《2度目の人生を、楽しく生きる》40話 「レベルの違う戦い」
ザックは俺に気づくと、手を振りながら俺の方に來た。
「よぉ! えっと…ルージュだよな? 」
「あぁ、ルージュで合ってるぞ。 今何してたんだ?」
このザックって奴、俺と話すのは初めてなのに馴れ馴れしいな。
コミュ力高すぎだろ。
「そうだ! 見てくれよ! あいつ強そうじゃねぇか?」
ザックはソーマを指差して言った。
ソーマは俺を見ると、溜息を吐いた。
「……そのうるさいのはお前の知り合いか? なら早くどこかに連れてけよ」
相変わらず口が悪い奴だ。
「知り合いって言うか…ザックとはクラスメイトってだけだな」
俺がそう言うと、ソーマは俺達を無視して寮の方へ歩き出した。
「あ、おい! どこ行くんだよ! 勝負しようぜ勝負!」
ザックがソーマの方へ向かい、ソーマの肩にろうとした時…
ソーマが腰から剣を抜き、ザックの首へ突きつけた。
「お、おい! 何やってんだソーマ!」
俺は思わず止めたが、ソーマはザックを睨みながら言った。
「うるせぇ奴だな。 分かったよ、勝負してやろうじゃねぇか」
ソーマがそう言うと、ザックは笑い、ソーマから距離を取った。
「なら早く始めようぜ!」
ザックはワクワクしているのか、まっすぐソーマだけを見ている。
対するソーマは片手剣を構え、戦闘態勢にっている。
「お、おいルージュ、大丈夫なのか?」
俺の橫でクリスが心配そうに見ている。
まぁ本來なら寮の前で戦闘なんてダメに決まってるが…
「バレなきゃいいんじゃないか?」
ぶっちゃけあの2人の戦闘は俺も興味があるしな。
俺はソーマとザックの戦闘が始まるのを待った。
「いつでもいいぜ、來いよ」
「なら…行くぜっ‼︎」
先にいたのはザックだ。
ザックは地面を蹴り、一瞬でソーマとの距離を詰めた。
そしてソーマの顔にパンチしようとした。
「っ!」
ソーマはそれを橫に飛んで回避し、またザックとの距離を取った。
ソーマに避けられたザックは、自分の右手を一度見て、また笑顔になった。
「やっぱりお前強いな!」
「……次は俺からだ」
ザックと會話する気がないのか、ソーマはザックに斬りかかった。
グレンとの戦闘の時も思ったが、やっぱりソーマの剣はレベルが高い。
全てが速いのだ。 剣を振るスピード、間合いを詰めるのも速い。
だがザックはそれを全て回避していた。
そしてザックはソーマの腹に回し蹴りを喰らわせた。
「ぐっ…」
ソーマは倒れる事はなく、踏みとどまったが、腹を押さえているところを見ると相當痛いようだ。
「くそが…!」
ソーマは自分の剣を持っている手に力をれると、地面を蹴り、ザックの元へ飛んだ。
対してザックは、迎え撃つつもりなのかその場をかず、姿勢を低くし、右手をグーにし後ろに引いた。
「飛翔斬ひしょうざんッ‼︎」
ソーマは振り上げた剣をまっすぐザックに振り下ろした。
「閃撃せんこうげきッ!」
ザックの右手が黃くり、凄まじい速さで右手を前に出した。
ソーマの剣とザックの拳がぶつかり、凄まじい音が鳴り響く。
俺とクリスはその音に耐えられずに耳を塞ぎ、目を閉じてしまった程だ。
再び目を開け、前を見ると…
ザックは地面に座り込んでいて、ソーマは立っていた。
「勝ったのはソーマか?」
俺がそう言うと、クリスが
「いや、違う。 よく見てみろ」
言われた通りに見てみると、なんとソーマは剣を持ってはいなかった。
剣はソーマの後ろの方に飛ばされていたのだ。
ソーマとザックはしばらく無言のままだったが、ザックが立ち上がり、ソーマを見て言った。
「やっぱりお前、強いな! 次は負けないからな!」
ザックはそう言って俺の方に來た。
ソーマはただただ立ち盡くしている。
ザックは俺の顔をまっすぐ見て
「今度勝負しような!」
それだけ言って、寮にって行った。
ソーマは暫く無言だったが、自分の剣を拾い、腰に刺すと……
「まだ…まだ俺は弱いままなのか…」
とても悲しそうな聲でそう言ったのが聞こえた。
一何のことだろうか、問いただす前にソーマも寮にって行ってしまった。
殘された俺とクリスはただ呆然としていた。
あいつらは本當に俺と同じ歳なのか…? 
10歳にしては強すぎると思うんだが。
2人が戦っていた時間は、決して長くはなかった、むしろ短い方だろう。
だがその短い時間で、俺とはレベルが違う事を思い知らされた。
「彼ら、本當に僕達と同じ歳なのだろうか」
クリスもそう思っていたらしい。
「強すぎるよな」
「あぁ、僕なんかとはレベルが違うって分かったよ」
クリスは悲しそうに言った。
「ザックがあんなに強かったとはな…どうしよう俺…」
「あぁ…そう言えば勝負を申し込まれていたね」
「勝てる自信ないぞ…」
「君なら大丈夫じゃないか? 君も相當強いだろ」
何を言ってるんだクリスは。 俺は全然強くなんてない、ただ運良く勝ててきただけだ。
出來るならザックとは戦いたくはない、でも、勝負する事になるんだろうなぁ……
「…はぁ………あっ」
そう言えば、目的を忘れていた。
クリスも気づいたようで、「…あっ……」と聲をらした。
「まずい、セレナ達を待たせてるんだった!」
「い、急ごう!」
俺とクリスは待ち合わせ場所に全速力で向かった。
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