《シスコンと姉妹と異世界と。》【第23話】週末デート③
「まぁ、作戦を練るにしてもあまり時間は掛けられないよな。人質が目を覚ましたら、騒がれる前に処理されちまう可能もあるしな」
「確かに。こんな時になんだが、ショーは思ったより事を考えてるんだな」
「そのへんの同い歳よりは考えてるだろうさ」
前世の経験があるんだし。
「まぁ、そうだろうね。話しててもそんな気がするよ」
「さて、どうしようか。出來ればモーリスの突で隙が出來たところを、魔法で一網打盡にして無力化するのが理想なんだけど……」
「僕を囮にかい?」
「そうなるよなぁ……」
「構わないさ。萬が一何かあっても、『寵』が護ってくれるさ。君も僕もね」
「そっか。したら、やるか……。せーのッ!」
「はぁっ!」
気合いを吐き出し、モーリスが、ばぁーん!と扉を蹴破る。突時のお決まりのやつ。
「「「なっ、何者だ!?」」」
酷く驚いた様子でこちらを見る黒いローブを纏った3人。聲から男だとわかる。
中の様子を窺うと、巨大な魔法陣の中心にが橫たわっていた。その隣にもう1人黒ローブが立っていた。
「お前達ここで何をしている! その人を離してもらうぞ!!」
気迫溢れるモーリスの周りにマナが集まる。ぼんやりとオーラのようにマナが見える程だ。
「ほぉ……。その迸るマナ、なかなかやるようだな」
の聲がモーリスを讃える。どうやら人質の隣に立っている黒ローブはのようだ。
やるなら油斷してそうな今のうちしかないな。
「お前達のような者に褒められても嬉しくないのだがな……」
魔法陣の破壊も含めて、足場から崩すしか無いな。イメージは……足元から土の棒が急襲するじ。間を。
「「行くぞッ!!」」
モーリスと聲が重なる。モーリスも今俺が仕掛けることをマナを通じてじ取ったのかもしれない。
「「「……ウッ!!」」」
モーリスの気迫に構えた男3人は、間に強い衝撃をけてその場に倒れ込んだ。ピクピク痙攣している。
さすがにやり過ぎちゃったかな……。あの痛みが分かる以上、敵さんとはいえ同の念はある。やった張本人が俺なんだけど。
「あら、そこまで気配を出してしまってはバレバレよ」
フワッと避けられる。取り敢えず人質から離れただけ結果オーライ。
「空中に避けるのは、失敗だッ!!」
モーリスの鋭い一閃。ローブを纏ったが上下に分斷される。
「「えっ……」」
落ちてきたのはローブだけで、そのはどこにも存在していなかった。
「こっちよ、おふたりさん?」
「「うわっ!!?」」
聲のする方へ振り返ると、視界が強烈なに包まれた。
「あなた達2人は生かしておいてあげる。何せ『寵』持ちと來たんですから。そこにびてる3人も好きにしていいわ。どうせ捨て駒だものね。それじゃね〜」
「おい、待て!!」
「クソッ!!」
視界が戻ってくると、そこには間を撃ち抜かれてびている男3人と、橫たわったままのと、こちらを見つめるモーリスがそのまま殘されていた。
______。
駆け付けた衛兵さんが人質のを病院へ搬送し、男3人も取り調べのため輸送されていった。その間事聴取を俺たちはけ、ひと段落した後、ほとぼりが覚め2人が取り殘され今に至る。
「……」
「……」
「結局何だったんだアレは……」
思考が思わず外にれる。
「いや……わからない。格が違うのだけは分かったが……」
それを問いかけとしたモーリスが返事をする。モーリスとしても會話をしようとして発している訳では無いと思うけど。
「あの様子だと、ハナっから俺が外で機を狙っていたのもバレてたみたいだしな……」
「空中に飛び出した所を狙えば仕留め損ねることはないと踏んだのだが……」
「……仕留めちゃダメじゃね?」
「もちろん一刀両斷するつもりは無かったさ。ある程度の傷を負わせるつもりではいたけど」
「そしたら切れたのはローブだけで、當の本人はトンズラこいちまったもんな……」
「ホントいいように遊ばれてしまった」
「あの魔法陣の意味もサッパリだ……」
ナビ子に尋ねてみたが、陣そのものが未完でありショーの魔法で破損している為に判斷がつかないらしい。ひとつ言えるのは、決して良い魔法ではないだろう、ということらしかった。
「あのからは全くマナが外にれていなかった。それだけマナの制に長けているということだろうね」
「そりゃとんでもねえわ……。命があっただけマシなのかもしれねーな」
「確かに、ショーの言う通りかもしれないな。ひとまず盜られたものも見つかったそうだし、借りてたものも近いうちに返しに行こうか」
「強盜に見せかけるのが目的だったからか、他所に売り飛ばされなくてよかったよな。……お、貓ちゃん」
塀の上に、赤いリボンを首に巻かれた黒貓がいた。
「可いね。黒貓が不吉だなんて言うけど、こういったのを目の前にすると関係なくなってしまうね」
「そろそろ、今日は帰ろうぜ。なんかもう疲れたし、これ以上の厄介事はゴメンだわ」
「ああ、そうだね。流石に今日は大人しく帰ろうか」
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