神の加護を持つ死神》別の溫泉のはずだろ!?

別に混浴という訳でも無いのに何故かパーティーメンバー……つまりはアル達がここにはいた。

そして、男の溫泉の仕切りとなっていた筈の竹で出來た壁は跡形もなく消え去っていた。

そして俺が座る椅子の後ろでは壯絶な戦いが繰り広げられていた。

ましたや全でだ。

お前らに恥は無いのか! そう申したいのだが余りに目の保養となっているので言うことが出來ない。

一生に一度あるか無いかの事だからな。

ーーとまぁ何故こんな事になっているのか、という回想をしよう。

俺達は馬車を下り、長旅の疲れもあるだろうから引いてくれていた神獣の馬を戻した。

戻したというのは、俺が造った場所にだ。

こことは違う別空間にそいうのをれておく場所を俺は造っていてそこにれるのだ。

そこには他の神獣がっていたり、食料となる食材が保管されていたりする。

最初はそこに神獣をれる予定ではなかったのだが、馬の神獣を見てたら他の神獣もしいと思ってしまった俺の心から、皆に緒で他の神獣を仲間にしちゃったのだ。

それが、バレたらいけない為に今はれている。

……というかこんなふざけた理由で、『神の使い』もしくは『神の化』である神獣を仲間にしたと知られてしまっては、またあのソラの説教をくらうことになるだろう。

つまり。俺はなんとしても、絶対にこのは守り通さなければならないのだ。

バレたら、俺は終わりである。

ソラの説教はくらったら最後、死に…………なんていう冗談は置いておき、話を戻そう。

食料は本當は無限収納アイテムボックスにでもれておけば良いのだが、もしもの時がありそうなので違う場所に移しているのだ。

強いて言えば、もしもの時というのは、食べられた時の事を言う。

俺の無限収納アイテムボックスにれておくと勝手に食べられる恐れがあるからだ。

普通はそんな事出來ないのだが、そんなのを無視する程の力を持った奴等がここにはいるので、そんな原理は通用しない。

なので違う空間に食料は移しているのだ。

神獣に食べられないのか、そんな事を始めは俺も考えていたが、神獣は空気中にある魔力、もとい〝魔素〟を基本的に食料(?)とするらしく、故に腹は空かないのらしい。

まあ、腹ぺこりんと神獣で言えば神獣の方がお利口という事に結果はなるので、俺は安心して置いているのだ。

ただ、神獣が食べる為の魔素が無くなった場合、なんでも食べたくなって來てしまうようで、もしかしたら食べてしまうとのこと。

なので俺は念のためとして、この空間のど真ん中にある機械を置いておいた。

名ずけて〝魔素転換裝置〟である。

一定以上の魔素が無くなった場合に、この機械に向かって魔力を放てば、それが自的に分解され、魔素となる、という自分で言うのもなんだが素晴らしい機械である。

神獣達に説明した所、理解力が早く直ぐに使いこなせていた。

……あれぐらいに腹ぺこりんさんも賢ければ良いのにと思うのは、仕方ないことなのであろう。

ーーでまぁ話を戻し、最後のソラが下りたところで馬車を戻した。

この馬車も同じところにだ。

「それでどうする? 今から溫泉行っても良いが。皆んなはどうしたい?」

「私はまずはこの街を見て回りたいのじゃ」

「賛なのです〜!」

「我もそれで良いぞ」

「キラリ様が決められたのに付いていきます」

街を見て回るか……良いな。

まずは旅の疲れを癒すのも兼ねゆったりと歩きながら見るのが丁度良いのだろう。

「じゃあそうするか」

ということで、良いスポットの案頼んます、ソラ様。

「かしこまりました。どうせ頼まれると思っていたので、あらかじめ調べておきましたよ」

「流石、ソラ」

最高のメイドだな!

「すみません。メイドでは座いません」

「えっ!? メイドじゃ無いの!?」

「今更かの?」

「知らなかったのですか、キラリお兄ちゃん」

「はぁ〜、これだから主人は」

えっ、何、皆んな知ってたの。

まさかの俺だけ。

……というか待てよ。

そもそもソラは初めは人工知能だったのだ。

メイド以前に人じゃ無いだろう。

何故そんな事を忘れてるんだ、俺!

考えれば直ぐに分かるだろう!

「……で、まず初めにどこ行くんだ」

さりげなく話を逸らしておく。

「あっ、話変えたのじゃ」

「今、話逸らしたのキラリお兄ちゃん」

「酷いな。人間として……神として」

「話を変えるなんて一番駄目ですよ、キラリ様」

皆んな酷い。

俺に対してきつい。

「で、どこに行くんだ?」

「まさかの突き通すのじゃ!?」

「その信念は一どこから來るのなのです!? 驚きです〜!」

哀れる事を越し何故か驚愕されてしまった。

いや、驚愕という程でも無いかもしれない。

そこらへんをどうエルが捉えているのか不明なのでどうしても曖昧になってしまう。

「……ここからだとまずは教會などはどうですか。王都前の村では神社の様なものがありましたが、あれも一種の教會です。教會は地域によって形が変わるのです。あそこは地球の文化ともし繋がりがあってああなったのですが、ここだと神社では無いものの瓦が屋につかわれた面白い教會が見れますよ」

ヘェ〜という様なじの事がいっぱい出てきた。

教會に瓦とはにわかに信じられない。

これは行ってみるしかない。

「面白そうだしそこに決定」

「かしこまりました」

「もちろん、道案頼むね」

「……はい。では行きましょうか」

そして行った教會はし長い時間滯在した。

なんでもここの教會は出世運、運、健康運、など様々なご利益がもらえるらしいから。

まさしく神社か!? そう突っ込みたくなったが、その衝をなんとか抑えておいた。

と、言ってもエルも同じ事を思っていたらしく、顔を見合い苦笑いしながら、それについて話し合ったりしていたのが、主に時間を食った原因だろう。

……因みにそのご利益は教會の中にある椅子が向いてる方向にある像。

しいの像に向かってすると貰えるとのことだった。

この像聞いてみると、流奈なそうだ。

全く似ていなかった。

ここまで大人しい様な清楚なじでは全くないのに。

本人を見たら信仰者ゼロになるだろ、という程なのに。

まあ神目的でる人なんていないだろうがな。

次には溫泉の水を使った劇……みたいなのを見に行った。

劇というかなんというか。

とても説明しにくい。

まあそんなものを見に行った。

その劇が終わるとし早いが晝ご飯にした。

なんでも豆腐が有名らしく、湯葉丼というのを食べた。

……「というもの」なんて言ったけど、もちろん全然知ってるである。

この世界産って訳ではなく、地球産、もしくはee

と言っても有名になったのは最近でそれも勇者が來た時にここら辺で流行ってからだそうなので、本當に最近なのだろう。

それが有名になるとは大したもんだ。

あっ、味は地球で食べた事のあるやつよりも味かったです。

こっちでの特別な材料でも使っているのだろうか。

そして旅の目的とも言える溫泉。

ここは溫泉地らしいので殆ど何処でもここならば溫泉がれるのだが、その中でも一番人気という場所に來た。

そこは旅館もあるらしく、今日はここで一泊することとなった。

もしかしたら……というか絶対一泊どころでは済まされないだろう。

それ程までにアル達は楽しみにしていたのを知っているので俺は斷言出來る。

「じゃあ俺は先行っとくぞ」

「あーなのじゃ」

適當。

行ってらっしゃいの一言でも言ったらどうだろうか。

とまあ愚癡を言いながらーー実際には言っていないが、そんなじの気分で俺は溫泉の出る風呂へと向かった。

言い忘れなのだが、この旅館に泊まるのは今日は俺たちだけらしい。

なので宿泊用の溫泉があるらしいのだが実質俺等の貸切ということになる。

嬉しい、嬉しいのだが……。

嬉しいのだが一つ悲しい事がある。

それは、

「混浴が無い!」

という事だ。

宿泊用ではなければあるらしいのだが、生憎俺達が使うのは宿泊用の方。

という事で混浴で無いらしいので、風呂の中であんな事やこんな事をする事は出來ない、つまりはお預けという事なのだ。

因みにソラに頼んだらやってくれそうなのでお預けという事だ。

そんな事を考えている間にどうやら著いたようだ。

目の前には二つの扉が。

橫には何やら青と赤に彩られたが置いてあった。

まあ目印なのだろう。

地球と同じだろうから青なのだろう。

俺は迷う事なく青のが置かれた方、つまりは右の扉の方へとっていた。

中は……まあこんな事を言っても何も面白く無いと思うので割しておく。

著ていた服を全て置き、タオル一つ片手に俺は溫泉へとるための扉を開けた。

中は白い煙で包まれていたがってちょっとすると目が慣れたのか、普通に周りが見えるようになった。

溫泉は……というか溫泉の出る風呂は三つあった。

だがそれは室の話。

なんと天風呂が存在するのだここは。

その天風呂が一番気持ちが良いと、この旅館を任されているというロウさんは言っていた。

なんでも、回復魔法が付與されているらしく凄くにいいという事だ。

という事で中の風呂には目を向ける事なく俺は直様天風呂へと向かった。

外はもう日も暮れ星がちらほらと見えている様なじ。

風呂との相はばっちりだった。

「綺麗だなぁ」

思わずそんな言葉をらすほどそれもう本當にしかった。

俺は風呂からこの景を見てみたいという事しか思い浮かばなかった。

よく先に洗ってから風呂にれとか言われる。

それがマナーだからと。

けれど実際はそんなマナーなど無い。

ただ、溫泉にってからを洗うと溫泉の効果が薄れてしまうので、先にを洗ってその後に風呂にるのが一番良いと言われているだけなのだ。

それを勝手に人は良い様に解釈して、今みたいなのが生まれたのだ。

なので、ここはこの溫泉の効果を薄ませ無い様先にを洗ってからの方が良いのだろうが、俺はしない。

ここは効果が魔法でなっている。

つまりはそんなを洗った、洗っていないごときで効果は薄まらないのだ。

なので、

ザッブーンン!!!

飛び込んでやった。

めっちゃ水しぶきなったけど偶には良いよね。

それに、

「気持ち良いぃ〜」

がポカポカ溫まる。

そしてぬへぇ〜んとなってくる。

分かる人には分かるだろう、このじ。

それから俺が溫泉を楽しんでいると向こうからーー竹で出來た仕切りの方から聲が聞こえてきた。

その向こうには風呂がある。

そして今日は俺たちだけ……つまりはそいう事だ。

向こうにはアル達がいるのだ。

そして俺と同じ様に全なのだ。

妄想するだけでもドキドキしてきた。

こんなシチュエーション滅多に無いからな。

『なんていうデカさなのじゃ! しは分けるのじゃ!』

『そうなのですぅ〜。エルにも頂戴なのですぅ』

『大丈夫だエル。お前は若いからな』

『私が老人とでも言いたいのかヘーニル!』

ヘーニルの言葉にアルは顔を真っ赤にしてプンプンと怒っているのだろうか。

いつも思うがあいつら仲良いな。

最後の方にソラの、ふふふ、という聲が聞こえたのでソラも楽しんでいるのだろう。

仲のいいことで。

だがそのふふふに隠された意味を俺はこの時に気付いていれば、後から起こることの対処は出來たのだろう。

それを悔やむ。

まあ嫌なこと、というよりは俺としてもしは良かったのであまり後悔はしていない。

◇◆◇◆◇◆ 子組

「作戦大功なのじゃ」

「いやぁ……まさか風魔法を使って音を向こうにワザと聞こえる様にしてるなんて夢にも思っていないだろうな、我が主人は」

「ふっふーん。エルのおなのですっ!」

「そうですね。よしよし」

子組のっている風呂、もとい子風呂ではこんな事が行われていた。

達が言う通りキラリは夢にもワザと聲が聞こえているなんて思っていない。

ましてやもう一つの計畫など尚更知る由もなかった。

「もう一度確認じゃ。今は風魔法をしていないのじゃなエル」

「うん。していないのです〜」

「ならば今のにもう一度作戦の確認をするのじゃ」

「だな。我が主人が風呂から上がる……つまりはを洗おうとする時までしか時間が無いのだからな」

「私の力でキラリ様の時間を止めることはできますが、それはしないでおきましょう」

そう、スリリングをアル、エル、ヘーニル、ソラは味わいたいのだ。

もっと言えばその先に待つの為にだ。

その先に待つもの。

それは……

「キラリのーー」「キラリお兄ちゃんのーー」「主人のーー」「キラリ様のーー」

「「「「姿っ!!」」」」

一応の補足だ。

達は変態では無い。

ただキラリの事が好き過ぎて……それも重度の、またや行き過ぎてしまいこいう発想になっただけなのだ。

それをわかったあげてくれ。

そんな変態達ーー彼達が作戦を確認し終えた。

つまりはこれから始まるのだろう。

キラリを巡った戦いが!

いや、全員でキラリに行うのでこの場合は違うのだろう。

ましてやこれは戦いなのかも分からない。

ただ、人類で最強クラスの四人が団結したら勝ち目が無い事、それだけが分かり得ることだった。

「では作戦実行するのじゃ。準備は良いな」

「準備完了なのです〜!」

「こっちもだ」

「私はいつでも大丈夫ですよ」

そうして作戦は実行に移されるのだった。

◇◆◇◆◇◆

「なんか嫌な予がするのだが……どうしてだ?」

俺がそんな直的な事をじた瞬間にその読みは當たったのだった。

子風呂と男子風呂を仕切る様にあった竹で出來た仕切りがぶっ壊れたのだ。

そう言葉の綾でもなんでもなく、跡形も殘さずにそれはぶっ壊れたのだった。

俺はキョトンとするしかなかった。

そんな急なことに直様対処出來るほどの脳は無いから。

だが、ステータスの事やスキルの事があるのだろう。

無理やりにでもと言わぬがばかりに頭で狀況を判斷させられた。

ぶっ壊れた方向から見るに子風呂からなんらかの刺激が與えられてあの仕切りは壊れたのだ。

つまりは子風呂で何かが起こった。

アル達がいるのでやられたというのは全く考えられないのだが、もしかしたらがある。

俺は直ぐに見に行こうとした。

だが、足がかない。

否、に力がらないのだ。

だがそれは誰かに押さえつけられているわけでもなければ、恐怖でかないという訳でもない。

が言う事を聞かないのだ。

そうまさしく金縛りの様に。

「はっはっは。キラリよ。お前はけないのじゃそこから一歩足りとも」

そう聲が聞こえた方向にはアルが……いや、陣全員がそこには立っていた。

それもだ、全員タオルも何もつけずにの、全の姿でだ。

俺もこの景をんではいたが、いざその時となると目を逸らしたくなる。

顔も真っ赤に赤面していることだろう。

だが出來ない。

かないから。

「私の魔法じゃからけないのも當然じゃろう。まだまだじゃなキラリ」

「ぐっ! は、離せっ!」

「こんな時にまでネタにはしったのですぅ〜キラリお兄ちゃんが」

「そうですね。しかしキラリ様ですし仕方ありませんよ」

「そうだな。我が主人だしな」

酷い。

別に今はネタに、はしろうと思ったわけじゃないのに。

皆んな誤解しているだけなのに。

もしかして……

日頃の行いの所為なのか!?

「そうじゃよ」

「そうなのです〜」

「そうだな」

「そうですね」

うん、日頃の行いの所為なのらしい。

もっとしっかりしよう。

「……前も言ってなかったかのじゃ? それ?」

「自重するって言ったやつか?」

「そうじゃ! それそれ。言った初めはやっておったが結局三日坊主だったじゃろう」

「否定はしない」

「そこは否定しろなのじゃ……」

まあいつも通りだ。

ただ、これも直ぐに消えるだろう。

「……あっ!? いかんのじゃ。話を逸らされていたのじゃ。私としたことが」

「……酷い言い様だな」

自分から言い出しただろうに。

俺の所為にするとは。

最低だ。

最も低いと書いて最低だ。

「じゃあもうっ、アルさんじゃ頼りないからエルが今の狀況を説明するのです〜!」

「よろしく頼むぞ、エル」

「あいなのですぅ〜、キラリお兄ちゃん!」

俺に言える立場かこいつ。

今絶対にネタにはしっただろう。

「エル達は何しに來たのと言えばですはね〜」

また走ったぞ。

「キラリお兄ちゃんを襲いに來たのですぅ〜!」

「怖いよ!? 何だよ襲うって!?」

「ああ、言い間違えたなのです〜」

それを言うなら全て間違ってるだろ。

何で風呂で襲うんだ。

ましてや壁を壊してまで。

「キラリお兄ちゃんを犯そいに來たのですぅ〜!」

「それって…まさか……!」

「はい! 違う言葉で言えば奉仕しに來たのですぅ〜!」

「まあエルはを洗うぐらいじゃがな」

を洗ってくれるぐらいらしい。

まあそれはエルだけらしいのだが、アルの言い草だと。

……不安でしかない。

を洗った後はエルは無理じゃが私達は々してやるのじゃ。楽しみにしておけ」

無理。

絶対に楽しみに出來ない。

こいう狀況でなければ興するのに。

こんな縛りプレイなど俺はMじゃ無いので興もクソも無いわ!

「では、始めるのじゃ! ふっふふ、私の洗い捌きとくとご覧あれ!」

こいつもネタにはしったぞ。

とくとご覧あれってネタ過ぎるだろ。

今日一番酷いぞ。

「「「ちょっと待った〜〜!!!」」」

アル以外の三人が聲を揃えてんだ。

それはもう絶妙に。

三人共聲綺麗だからこんな狀況でもしてしまった。

「何なのじゃ?」

「アルさんだけズルいのですぅ。私が一番に洗うのですぅ〜」

「いや、我が主人を一番に洗う。勝手にアルが一番と決めるのはズルいぞ」

「そうです。アル様は何の知識も無いでしょうから……いえ皆様知識が無いでしょうから私がお手本としてやってあげますので見ていてください。ついでに退いてください」

ぇえーとっね、四人で四角の形になり睨み始めました。

多分、見間違えだろうが四人の間にはピリピリとしたのが飛びっていた。

怖いよ、マジで怖いよ。

「ふんっ! 私が一番なのじゃ。それが嫌と言うなのじゃならば……殺すぞ」

「ふーんだ。殺される前に倒してやるのですぅ〜。エルの力見せてやるのです〜!」

「我が主人を一番に洗うのに相応しいと見せてやるのだ」

「私が一番相応しいに決まっているじゃないですか。誰が掛かってこようと負けませんよ」

あー、このパターン駄目だ。

俺は直ぐにそうじて次元魔法を使いこの風呂ーー天風呂に結界を張った。

魔法とかも防ぐやつな。

けどもしかしたら破られるかもしれない。

魔法のエキスパートのエルや最強のアルが本気を出したら俺が造った結界なんていとも簡単に破られるだろう。

「やってやるのじゃ〜!!」

「行くのですぅ〜!!」

「行くぞ!!」

「行きますっ!!」

始まった。

始まってしまった。

人類最強クラスの戦いが。

で無ければ凄い戦いだったのだろうがな。

回想終了。

まあ現実に戻るとしておこう。

それでだが、何ていうか、何ていうのだろう。

プルんプルんと揺れる二つのを見ているとさっきは興もクソも無かったのだが今は何故か違う。

見られていないからなのだろうから。

とても興してしまう。

下が起きてしまうぐらいに興してしまう。

「あれれ? 何でタオルで隠したのじゃ?」

アルが……というよりも全員が止まった。

その所為で走った時にでる風が周りに砂埃ならぬ風埃と化して凄く出ていた。

そして全員同じ方向を見ている。

それも俺の下半を。

ただタオルで隠しただけなのに。

「あっ! ……何で隠したのじゃ? 見せてみよキラリよ」

「どうしたのですぅ。何か起きたなのです?」

「ああ主人よ。我にそのタオルで隠したのを見せてみよ」

「ふふふ。自然現象ですものね」

エルは察していない様だが、その他全員は察している様だった。

止めてほしい。

本當に止めてほしい。

「「「「ふっふっふ」」」」

「えぇ〜と……ナンデモナイヨ」

やばい、嫌な張の所為で棒読みになってしまった。

最悪過ぎる。

「行くぞ! キラリのタオルを取るのじゃ!」

「「「おぉー!!!」」」

◇◆◇◆◇◆

後日談……というかあの後の話。

あの後、俺はタオルを取られ見られた。

よくあるじの手で目を隠す様にしながら隙間から見るという行為をエルがしていたので、全員見たことだろう。

そして俺はそこで諦めた。

もう何でもして良いと言い俺は思考を閉ざした。

そこでの隅々まで洗われたりした。

そう隅々までだ。

そして自分達も洗えと言い出し俺は為すがままにやった。

その後は本気で覚えていない。

本當に奉仕をされたのかも分からない。

俺の初めてはこんなことで消えたのだろうか。

だがそんな事を聞く勇気は今の俺には無い。

なので俺は今、初めてが消えたのか消えていないのか、よく分からない男となったのだ。

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