《神の加護を持つ死神》エルとロタンの迷宮攻略 2
全が、禍々しい毒の様なを持つ、どう見ても悪影響を起こすであろう煙を纏う魔。
それが、この迷宮には沢山出て來た。
というよりも、この魔が一層から現在エルとロタンがいる五層までずっと出て來ているのだ。
顔と思われる部位が完全に歪みきった魔。手と思われる部位の部分が歪んだ魔。足と思われしき部位が歪んだ魔。
どんな魔も、禍々しい煙を纏っていた。
ここまで來るに當たって、この煙がどういうものなのか、という事がしだけだが分かっていた。
れただけでHP、というよりも生命が奪われていくという能力。
それがこの煙の能力であった。
これは、魔が歩いた場所がどんどん生命を失っている事に気付き、分かった事である。
ただ、一瞬で全てが奪われるという訳ではない。
し。本當にしずつ奪われていくのだ。
まぁ、それに対しての対処法を考えていない訳ではない。
毒を持つ煙を纏っていて、近付けない。
という事で、キラリ特製のハンマーは使えない。
……キラリ特製ハンマーにはマシンガンのモードもあり、使えるといえば使えるが、迷宮でマシンガンを使うのは危ないというエルとロタンの話し合いから、止めておく方向へとなったのだ。
という事で、こういう時のエルの魔法であった。
基本屬魔法では、毒の効果を持つ煙を纏っている魔には効かないかもしれない、という風に考えたエルは、キラリに教えてもらっていた無屬魔法の重力をる技を使うことにした。
とは言っても、魔法のエキスパートでもあるエルにも重力を完全にる事はできない。
そもそも重力をるという魔法は、神が使う魔法ーー神臺魔法にも匹敵する。
そんな魔法を完全にキラリが使える理由はさておき、エルはその重力をる無屬魔法の初歩とも言える様な技を使う事はできた。
初歩とは言えど、今まで出て來た様な魔を捻り潰すぐらいは余裕で出來る。
ましてやエルが使うのである。
初歩に分類されるのではあるが、その威力は凄いものである。
世界の知識を司っていたロタンでも、それを見て驚いたのだから、これ以上どう凄いなどは言うまでもないだろう。
その技を使いながら、三時間程で現在の場所でもある五層までエルとロタンは辿り著いたのだった。
エルとロタンが本気を出して攻略をしようと思えば、この時間よりも半分も掛からないぐらいで、このレベルの魔達なら倒してここまで進めただろう。
だが、二人はそうしなかった。
……いや、出來なかった。
下の階層から溢れんばかりに流れ出ている魔の瘴気を、二人は正確にじ取ったから。
思えば、この魔達が纏っていた煙も似た様な覚を覚えた。
つまりは、この魔達をこんな風にしたのは、確実に下の階層にいる〝何か〟であることは間違えないだろう。
だからこそ、二人は慎重に、力やMPを溫存する様な形で、ゆっくりと攻略して來たのである。
そもそも二人とも、元は長い月日が掛かると予想してはいた。
その為の食料も沢山持って來ている。
もし無くなってもいざとなっては家の冷蔵庫に繋いであるアイテムボックスを使えば良いだろう。
勝手に食べたら怒るキラリだが、そう言うことならば大丈夫、と言ってくれるだろう。
だからこそ、二人は何の心配もなく、慎重に攻略を進めた。
やがて、十層まで辿り著いた。
しずつ。ほんのしずつだが、魔のレベルが上がって來ている。そうエルとロタンは階層を重ねるごとにじていた。
先程の九層では、ボスの様な敵には、初歩であるが威力は並以上でもあった重力をる無屬魔法でも、一撃で決められなかった程にまで上がっていた。
MPはこれまたキラリ特製のアイテムによって自然回復をしているが、力までは回復しない。
そこまで力を出していないにしろ、ここまで初歩でもある魔法の度を高め威力をあげる様にするには、大変な集中力などが必要となる。
エルはしずつだが、この影響からか疲れが出始めていた。
ロタンも、下の階層に行くにつれて強くなって行く、魔の瘴気をハンマーに裝備されている機能のの一つ、『なんでも吸収しますくん』ならぬ模擬ブラックホールという、魔力を量だが流すことで使用可能となるを今まで使って來た疲労がしずつ出て來た。
「…………」
「…………」
二人はお互いの目を見やった。
どうやら、どちらとも思うことは同じだった様だ。
丁度、ここは十層の中でも広場と思われしき場所である。
毎層、そこの層にもこういう広場があり、何回かそこにいて分かった事だが、こういう広場では魔が出てこない。
今二人が考えている事にはぴったりの場所でもあった。
聲を揃えて二人は言う。
「「休憩しよう!」」
それも迷宮攻略を始めてから、一番の笑顔で。
迷宮攻略をするために迷宮にいているからか、時間覚がし狂っていた。
地上であれば、今は早い人達であればもう夕食を食べている頃ぐらいでもあるのだ。
酒場などであれば、今頃、中級クラスの冒険者とかで賑わっているだろう。
この國は冒険者で溢れかえっている。中級クラスとかでもう良い歳をした冒険者は依頼終わりには酒場で飲むのがもう決まりという様になっている。
正確にはそうでもないけれども。
そんな時間帯だからか、それともこの疲れを癒すためか、不思議と二人とも休憩をしたい気分になったのだ。
とは言っても、用意をしているエル、それにロタンもしも気を抜いてはいなかった。
さっきまで巡り著いた広場が、もしかしたら魔がたまたま出てこなかっただけかも知れない。
もしかしたら、急にボスが現れるかも知れない。
もしかしたら、地形が変化したりするかも知れない。
そんな不安が絶えなかったから。
エルとロタンは休むと言いながらも気を抜かなかった。
……幸いなことに、片付けを終えるまで、何の魔も出なかった。
そして、二人はまた下の階層へと下りる事にした。
【書籍化】【SSSランクダンジョンでナイフ一本手渡され追放された白魔導師】ユグドラシルの呪いにより弱點である魔力不足を克服し世界最強へと至る。
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