《転生王子は何をする?》第36話 苦労人の匂いがします
「どうも、こんにちは。」
トリスはギルドにるとすぐにニーナに聲をかける。するとちょっと気まずそうな顔をして、トリスに顔を近づけてヒソヒソと話しだす。
「すみません、トリスさん。ちょっとお手數なんですけど、ギルドマスターが會いたいと言っているので來てもらえませんか?」
「え?なんでです?なんかやっちゃいけないことやりましたっけ?」
「いえ、そうではなく、寧ろ興味を持たれたというかなんというか。兎に角トリスさんが不都合を被る事は多分無いと思うのでお願いします。」
「はぁ、分かりました。でも面倒事はごめんですよ?」
「なるべく変な事にはならないように頑張ります。ではこちらからってきてください。」
ニーナは試験の時と同じように扉を開けて、トリスを招きれる。
その様子に、周りの冒険者達はざわめいてしまう。
『あいつ!我らがニーナさんと仲良さげに話しやがって!』
『若しかしてギルドマスターにでも呼ばれたのか!?』
『いや、試験で不備があったに違いない!』
そんなざわめきを華麗にスルーしながらトリスはニーナの後を追う。
「ギルドマスターってどんな人なんですか?」
トリスはどこか既視ある質問をすると、ニーナは非常に言いにくそうに口を開く。
「…普段はとてもまともで丁寧で、有能な人ですね。」
その言い回しに嫌な予を覚えたトリスは、仕方なくその先の言葉を促す。
「普段は?ということは、異常時は?」
「…とても面倒臭い人です。正直あれをせる人なんて居ないと思います。」
「うわぁ…。今が普通な事を祈るしかないな〜。」
トリスはとても嫌そうに呟く。しかし何故かニーナはクスリと笑っている。
「?どうしました?」
「いえ、勝手な思い込みなんですが、トリスさんなら何とか出來そうな気がしてきたんです。今まで良い意味で予想を裏切ってますし。」
「そ、そうですか?まぁ、いざとなれば実力行使で何とかするつもりですけどね。」
「本當ですか!?お願いします!いっぺん痛い目にあわせてください!」
「は、はい。」
ニーナの食い気味な口調に々圧されながらトリスは何とか返事を返す。彼の耳や尾がブンブンいていることから察するに、本気で嬉しいようだ。
-どんだけ面倒な奴なんだよ。まあ、スキルをフル活用すればどうにかなるかな?-
そんな事を考えていると、ニーナが立ち止まった。
「著いたんですか?あ、禮儀作法とかどうしますか?貴族様に対するようなじで接すればいいんですか?」
トリスは、自が王族であるという事を棚に上げて言う。
「そうですね…。適當で良いんじゃないんですか?」
「え?マジですか?」
「はい、マジです。どうせ痛い目にあわせられるのは確定なんですし。」
「え?確定なんですか?」
「はい、確定なんです。」
ニーナは超いい笑顔で斷言する。思わず呆気に取られるトリスに気付かずに、そのままニーナはギルドマスター室にノックをしてから返事を待たずにって行く。
『コンコン!』
「はいどうぞ、おり「失禮しま〜す。トリスさんをお連れしました。」下さい…。」
「…え?いきなりっても大丈夫なんですか?」
「はい、大丈夫ですよ?ギルドマスターですし。」
『當然じゃないですか?』と不思議そうな顔をしてトリスを見てきたニーナに、トリスは流される。
「あぁ〜、程納得です。」
「いやいやいや!納得しないでくれます?」
思わずローマンはツッコミをれてしまう。
だがニーナのボケはさらに上を行っていた。
「あれ?ギルマス?生きてたんですか?」
「いやいやいや!生きてるよ!?そ、そんなことよりも、後ろの彼がトリス君だね!?いや〜、會いたかったよ!!」
ローマンは場の空気を何とか正常に戻そうと話題を180度転換する。
「いえ、私としては會いたくはありませんでしたが?」
その努力も、トリスにばっさり切って落とされてしまったが。
これがギルド1の苦労人となってしまうローマンと、トリスの出會いだった。
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