《転生王子は何をする?》第87話 學前 23

「さて、諸君。抵抗せずに大人しく柄を拘束されるなら、俺が全力で守ってやろう。しかししでもおかしな真似をしたら…。分かってるよな?」

トリスは不敵に笑いながらそう言い放つ。しかし研究員達はトリスの言うことが理解できないでいた。

「ま、守る?」

「一何を?」

「あ〜、分かんない?じゃ、説明してあげるよ。今君たちはとても危うい狀況にある。君たちはあまりにも屑すぎた。そして君たちは眠れる獅子を起こしてしまったのだ!その獅子は、今か今かと君たちの命を狙っている。その獅子の正とは、そう!ここに居るこんな狀況にも関わらず、の子を抱きとめてイチャラブしている、ホルスト・ラ・レンバッハ年…痛っ〜!何すんだホルス!俺の頭はヤワなんだから、もっと優しく扱ってくれよ!」

理解できないでいる研究員達に、トリスは芝居がかった口調でお巫山戯をれながら説明していくが、途中でホルスに後から小突かれてしまう。

「トリス!君はまたいらんこと言う!」

「え?事実じゃないの?…ってうぉい!危ないな!急に毆り掛かるなよ!」

ホルスの小言に、トリスは全力で不思議そうな顔をして首を傾げるが、またしても暴力沙汰になりそうだったので、慌ててホルスから距離をとる。

「れ、レンバッハ?ホルス君が?え?ご、ご無禮な事をしてしまった!?」

リアは道中を思い起こし、完全にの気が失せた顔で頭を抱えてんでいる。レンバッハ家といえばこの國で知らない者は居ないとまで言われている名家のため、當然のごとく侯爵家を連想したのだろう。

「り、リアさん!気にしないでいいから!ほら!トリスなんか平民なのに、普通に僕をからかったりして遊んでるから大丈夫!」

「あ、確かに。で、ではこれまで通りでいいですか?」

「うん!勿論!変わらない態度をとってくれると、僕は嬉しいよ。」

「うん!分かった!」

トリスを引き合いに出されては、リアも苦笑いするしかなく、結局分が明かされる前と同様にするということで落ち著くのだった。

一方研究員達は膝から崩れ落ち、くような聲をあげていた。

「お、終わった…。」

「いかに罠を仕掛けているとはいえ、総力をあげて虱潰しにされれば、必ずここは見つかってしまう…。」

「こ、侯爵家怖い…。」

完全に諦めモードである。しかし、研究員達の中に1人諦めていない男が居た。

「狼狽えるな!いつものように、捕らえて記憶を封じれば、それで大丈夫だ!それとあのきは、恐らくは強化フィジカル・ブーストを使っている筈!ならば対魔力結界アンチ・マジックは有効だ!」

そうぶのは、勿論マッド・サイエンスである。彼の言う対魔力結界アンチ・マジックとは、魔の持つ魔石に付與して作られた結界で、魔石の耗が早いが効果領域においての魔法を全て無効にするというものだ。

魔法を使う者には、かなりの脅威となるものだ。

マッドの言葉に我に返った研究員達が、次々と魔石に魔力をこめ始める。

「準備完了です!」

「展開せよ!」

「「「「『対魔力結界アンチ・マジック』起!」」」」

普通ならば絶的な狀況だが、そんなものはものともしない奴らが、ここには居た。

「魔法?」

「使ってないよ。」

効果領域でも呑気に、しかし先程と全く同じ速度で移するトリスとホルス。

「そんな訳あるか!お前達の速度は、検番號234とほぼ同程度だぞ!」

あまりに理不盡な現実に、マッドは思わずぶ。

「検番號234?何だろ?」

「ん〜、多分さっきの魔王もどきじゃね?」

「ひ、ひいっ!來るな!」

「うわぁ!?」

2人は會話を続けながらも、高速で移して研究員達の意識を次々と刈っていく。それはもはや研究員達にとっては、化けにしか見えなかっただろう。

「馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な!?…ガフッ!」

何が起こっているのか、理解することが出來ないマッドを、トリスが後から頭を毆りつけて気絶させる。

「大人しく寢てろ。」

トリスはそう言うと、ラスト1人にトドメを刺している(殺してない)ホルスに近付いていくのだった。

急連絡です。

執筆者の私的な都合で、本作品の連続更新が難しくなりました。そのため、不定期となりますがご了承ください。

前作のように、更新しなくなるということは無いので、楽しみにしていただけると幸いです。

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