《転生王子は何をする?》第103話 學園モノといえば、やはり転校生ネタですね 1
「え?転校生?こんな半端な時期に?」
マルティナ卒倒事件から2週間後のとある朝、トリスから齎された報にホルスが疑念の聲をあげる。
「おう、そうみたいだな。何でも隣國のお偉いさんらしく、コネクションがあるからこその、この時期の転校というか編だな。」
トリスは得意気に報を披していく。
「ふ〜ん。フォルツ王國の上位の貴族の子弟かな。…ところでトリス は一何処でこんな報を手にれてきたの?マルティナ先生は今朝は何も言ってなかったよね?」
ホルスは転校生云々ではなく、この報の出処が気になったらしく、トリスに不思議そうに聞いてくる。
「フッフッフッ。報屋は、報の出処は喋らないものさ。…と言いたいところだけど、今回ばかりはホルスなら簡単に分かるよ。」
若干演技がかった口調でトリスは笑いながら言う。ホルスはトリスの口調はスルーしつつ、顎に手を當てて首を捻る。
「う〜ん…。あ〜、分かった。マルティナ先生でしょ。」
ホルスはすぐに分かったようで、呆れた顔で答える。
「おう!That's Right!その通りだぜ!」
トリスは見事(?)正解したホルスに、サムズアップしながら肯定する。
「ざっつらいと?」
しかしトリスが途中で挾んだ英語の意味が理解出來なかったようで、またまた首を捻っている。
「あ〜、何かの本に書いてあった、『その通り』って意味の言葉だよ。何か語が良くない?勢いがあるっていうかさ。」
「う、う〜ん。確かにそうかも。ザッツライト!…あれ、いいね。よし、これからこれ使ってこうよ。」
どうやら適當なトリスの言い訳が、見事にホルスの好みにあったようで、勝手に納得している。
「ま、まぁ兎に角、明日にはその転校生ちゃんが來るってよ。まだらしいけどな。…警備とか大変だから(ボソッ)。」
トリスのボソッてした呟きを聞き取ったホルスは大慌てでぶ。
「ちょ!トリス!?それって僕が聞いちゃ駄目なやつだよね!?というか何でそれをマルティナ先生はトリスに言っちゃったんだ!?」
「え?何でって、マルティナ先生が俺にぞっこんだから?」
ホルスのツッコミにトリスはしれっとした顔で答える。
「あぁ!そうでしたね!もう駄目だ!このカップル!」
トリスの言葉にホルスは顔に手を當て、投げやりなじでぶ。
「いや、カップルちゃうし。ほれ、あんまり騒がしくすると、周りが何事かと思うだろ?ちょっとボリューム下げた方がいいんじゃね?」
「む…。た、確かにその通りだけども、今トリスに言われるのは釈然としないよ…。」
余裕綽々な態度でホルスを窘めるトリス。しかし騒がしくした原因がトリスによるものが大きいため、ホルスは釈然としない表のまま聲のボリュームを下げて文句を言う。
「何か良いことでもあったのですか?とても楽しそうですが。」
騒ぎを聞きつけ、ローゼマリーが朗らかな笑みを浮かべながらやってくる。
「何何〜?面白い事でも話してるの?」
「…(コクコク)。」
リタとリアも共にローゼマリーと同様に聞きつけ近寄ってくる。トリスが初対面の時に揶揄ったせいか、若干ホルスを意識してしまいリタがリアの後ろにを隠しながら歩いて來るという、神年齢30代のおっさんのトリスにとっては微笑ましい景が見られる。
-あ〜、青春やな〜。…ホルスにはもっと頑張って貰わないとな。-
トリスは不穏な事を考えながら3人に答える。
「いや〜、特に変わった事は話してませんけど、強いて言うならば、ホルスの相談ですね。」
「「「…相談!?」」」
トリスの口から告げられた衝撃の言葉に、一瞬固まってから3人は同時に驚きの聲をあげてしまう。
「え!?違うよ!?…って、三方?ちょっと目が怖くないですかね?」
「そうでしょうか?」
「気のせいじゃない?」
「はい、気のせいだと思います。」
3人の『興味津々』という、食獣が如き視線に曬されたホルスは、若干怯えながら問う。
「あはは。冗談ですよ。今度この學園都市にオープンする、今王都で話題のお店に誰かってみればどうかって話してたんですよ。」
「「「新しくオープンするお店?((ですか?))」」」
「え?何のこと?」
三人娘は首を傾げる。さらに話から置いてけぼりをくらったホルスは、頭の上にクエスチョンマークを浮かべている。
「えぇ。今度オープンするお店は、あの今を活躍するカレンベルク商店が主となって行っている事業の一環で、何でも海の中に居る生が、間近で見られるそうですよ?つい2月くらい前に、王都にオープンしたそうですが、カップルに大人気なんだそうです。」
「カップルに、」
「大人気?」
「ですか。」
上から順にローゼマリー、リア、リタと流れるように言葉を紡いでいく。し疑問に思っているようだが、その目をは輝いているので興味を持った事は間違いないだろう。
「えっと、だから何の話?」
未だに話についてこれないホルスに、トリスは仕方なくもう一度同じ説明をしてやるのだった。
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