《転生王子は何をする?》第106話 學園モノといえば、やはり転校生ネタですね 4

「ねぇ、トリス。」

「ん?何?」

放課後、馬車に乗り帰る途中にホルスから話しかけるトリス。

どうも深刻な顔をしているため、トリスも寛いでいた姿勢からを起こして真面目に聞く勢になる。

「今日1日フロレンティーナ様が隣の席だったけれど、彼からは何かをじるんだよね…。こう、なんというか、上手く言えないなぁ…。」

ホルスは頬を掻きながら、何とも気持ち悪そうに言う。

「う〜ん、まぁ分からなくはないけどな。最初にこちらに近付いてきた時の彼の気配は、全くじられなかったし。」

「ん〜?何か、気配というか、人間というか、そんなものがじられなかったような…。」

2人で話し合うが、ますますフロレンティーナの事が分からなくなってくる。

「「謎だな〜…。」」

そして結論は『分からない』という事に帰著する。

-ん〜。こういう時、よくある漫畫では大抵腹に一抱えてたり、黒幕にられてて主人公害するとかあるよな。しかし彼からは何もじない・・・・。けど何かじる・・・。…なんだこの矛盾は?-

トリスは眉を顰めながら考えるが、自の矛盾した思考に更に訳が分からなくなってしまう。

そんなトリスを見てホルスは殘念そうに言う。

「やっぱりトリスでも分からない?」

「いや、俺でもって。まぁ分かんないのは事実だけどさ。」

『トリスなら大抵の事は解決出來る』とでも言いたげなホルスの発言に苦笑する。

「うん、分からんから、フロレンティーナ様に対しては常に意識を注意して割いてこうか。なんかあってからじゃ遅いんだしな。」

「うん、そうだね。」

分からないなら分からないなりに、出來ることはあるというトリスに、ホルスは取り敢えずは納得するのだった。

-しっかし彼からは大分無機質なじをけたな…。まるでロボット・・・・か何かのようだったな。ま、この世界ではそんな事はないんやけどね。-

何故かそう似非関西弁で締めくくると、一旦フロレンティーナについて考えるのを止めるトリス。

「あ、そうだホルス。今日、例の子3人組が不穏な空気で話し合いしてたで?まるで獲を狙う鷹のような視線をホルスに向けてたよ。」

「え!?何それ!?どゆこと!?」

いきなり別の話題を振られたホルスは、その容に驚いてんでしまう。

「ん〜、まぁ詳しい容は分からんけど、フロレンティーナさんに困ったような視線を向けてから、ヒソヒソと『強敵ですね…』とか、『王都で話題の…』とか何とか。」

「そして僕に対して鋭い視線を向けていたと…。ど、どういう事なんだう?」

ローゼマリー達の心境が本気で分かっていないのか、ホルスは不安そうな表でトリスに聞く。

「は?…やっぱり分かってないのか?流石は鈍先生だよ。」

「え?鈍?何のこと?」

「いや、こっちの話。ホルスはありのままでいいと思うよ。」

想定通り・・・・の鈍さに若干呆れつつ、トリスはどこか満足そうな表を浮かべる。

「ま、そんなに悪い事じゃなさそうだし、近々何かしらの形となって話し合いの結果が出てくるだろうから、そんなに悩む必要は無いっしょ。」

「そう…かな?ならいいんだけど。」

現狀ホルスにとっては別に良い事では無いのだが、トリスには全面的に信頼を置いているため納得してしまう。

-ククク…。漸くらしいじ・・・・・なってきたな…。もっと楽しませてくれよ…。-

面白い狀況になってきたため、トリスは表面的には何も出さずに心の底で真っ黒い事を考えるのだった。

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