《転生王子は何をする?》第126話 とある休日のドタバタ 1

フォルツ王國暗部のダンクレスが、何者かに滅ぼされた事件の後、トリスは必死にホルスやフロレンティーナ、トートを説得し、貸一と近々正を明かす事を條件に許してもらい、平和な日々を過ごしていた。

「いや〜、あの騒ぎも漸く落ち著いてきたな〜。」

「ん?何の話し?」

という會話がなされるレベルには、ダンクレスによる事件も忘れたかけた頃、週末の教室でのローゼマリー達のある一言によって、騒がしい休日が幕を開けることとなる。

「ホルスさん。私とリア、リタと共に、お出かけをしませんか?」

「え?お出かけ?僕が3人と?」

「はい。正確には、明日から始まる三連休を利用して、それぞれ1人ずつと1日お出かけをしてもらえませんか?」

ローゼマリーはニコニコ顔。リアとリタは顔を赤くしながら頷いている。

そこにトリスが笑いながら茶々をれる。

「え?お出かけ?それって、デー「お出かけです。」…はい、すみませんでした。」

しかし、ローゼマリーの笑顔の圧力に押し負け、トリスは深々と頭を下げる。

「え?え?何の話?」

「いえ、なんでもないですよ。それよりも、お返事をいただけますか?」

「う、うん。えっと、の日はトリスと「いや、3日間とも空いてるので、ホルスを自由に使って下さい。」…トリス!?」

申し訳なさそうな顔をしながら、ホルスはトリスと予定があると言おうとしたが、そうはさせまいと、トリスは無理矢理オールフリーであると伝える。

「え?今トリスさんと予定が「いえ、ありません。デー…じゃなくてお出かけ楽しんで來て下さいね。あ、オススメのコースとか迷いましたら、是非私に聲をかけてください。」は、はい。」

うローゼマリーに、またまた被せ気味にトリスは否定し、その上思いっきりホルスの自由を売り払ってさえいる。

「え、トリス!酷くない!?」

「そう?だって俺らさ、この頃休みの間はずっと狩りに出てたじゃん?だからこの際休暇も丁度いいかなと思ったんだけど…。」

『ダメだった?』と上目遣いで問うトリス。の両親から生まれただけあり、その威力はホルス程ではないにしろ、大変なものであった。

「う…。そう言われると、弱いな〜。…分かった。マリー、ってくれてありがとう。お出かけ行こうか?」

トリスの言葉と表に負けたホルスは、大人しくトリスの狙い通りに、お出かけに參加する事にしたようだ。

「はい!ありがとうございます!」

「よ、よろしくね。」

いをけてくれて、ありがとう…。」

ローゼマリーは気満面の笑みで、リアとリタは恥ずかしそうする。

かくして、ホルスは3人とデート、もといお出かけをする事になったのだった。

その日の夕方、トリスはホルスと共に屋敷へと帰ってくると、すぐに自分の部屋にった。

トリスは部屋にると、中級風屬魔法の『防音サウンドプルーフ』使い、外に音がれないようにすると、抑えきれなくなったを一気に放出させる。

「…ふははは!漸くだ!漸く定番のイベントが來たぞ!學園に學してからはや1ヶ月。今か今かと待ちんでいた展開が遂に!これを見逃す訳にはいかないぞ!

くくくく…。さて、手を打っておきますか。」

言いたい事を言い終えたのか、トリスはいつもの調子に戻り、何やら攜帯會話機で話し始めた。

「あ〜、もしもし?…うん。手筈通りにお願い。…悪いね。くだらない事に付き合わせちゃって。え?ホルス達のプライベートはどこいったかだって?そんな事気にしない、気にしない!流石に家の中を覗く・・気にはなれないけど、外なんだから何の問題も無いっしょ。」

モラルに欠ける會話をしているようだ。この男には、いつか天罰が下りそうである。

やがて、會話を終えたトリスは、ゴロンとベッドに橫になる。

「ふぅ〜。さぁ、ホルスはどこまで闘出來るかな?俺を魅せてくれよ?」

何処ぞの悪役のような事を言いながら、トリスは右手を天井に向けて挙げ、そして強く握る。

そのままトリスは目を閉じるが、遠足前の小學生のように、興からか眠気が襲ってこないため、メイドさんが夕飯の準備が整ったと伝えに來るまで、橫たわったままでいた。

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