《転生王子は何をする?》第128話 とある休日のドタバタ 3 (???編)

「〜♪」

翌朝、トリスは非常にご機嫌な様子で、起床し、食堂にっていく。

「ん。トリス、おはよう。朝からご機嫌だね。」

そんなトリスに、既に起きていたホルスから、何故か若干の棘をじる言い方で指摘される。

「ん?そうか?まぁ、昨日1日が充実していたから、その分リラックス出來たんじゃないのか?さぁ、そんな事より飯だ飯。今日の朝食は何かな〜?」

だがホルスの言い方に棘がある事に気付かないトリスは、呑気に朝食に思いを馳せる。

今まででれられていなかったが、レンバッハ邸の料理人には、超一流の者が雇われており、王族であるトリスでもここよりも味い飯を出すところは挙げられない程であった。…まぁ、ほぼ影分ドッペルゲンガーをアリバイ工作として代わりに王城に置いていたトリスは、そんなに舌がえている訳では無いのだが。

「…トリス。」

「ん?何?今日のデートコースが心配か?」

「いや、デートじゃなくてお出かけね?ってそうじゃなくて、昨日1日どこ居たの?」

トリスは『來た〜』と思いつつ、表を固定して意識しないように適當に答える。

「テキトーに街をブラついて、んで暇だったから外に出て釣りしてた。」

『どうよ?この完璧な答えは?』とでも思っているのか、トリスはどこか得意げにしている。

しかしそんな余裕も、ホルスの次の言葉に打ち砕かれる事となる。

「噓だよね?だってトリス、ずっと僕達のそばに居たでしょ?」

いきなり核心を突かれるが、トリスは必死に耐えて、一杯不思議そうな顔をしてみせる。

「え?」

「『え?』じゃないよ。あれだけ尾けられれば、誰でも気付くよ!」

若干ボロが出てきているが、それでも一抹のみにかけてしらばっくれる。

「し、知らないよ?」

「それに、最初僕が聞いた時のトリスの返答の仕方、あの時の目はトリスが噓つく時の目だもの。」

完全に見抜かれているトリスは、ガックリと項垂れながら負けを認める。

「な、何故分かったー。折角を排して、真意を読み取られないように編み出した俺の技が、こうも簡単に破られるとは…。」

尾けていた事がバレた事よりも、噓をつく時の癖を見抜かれた事に対して落ち込むトリス。

「さて、トリス。今日僕は、リアとデー…お出かけに行くんだけどさ。」

「え?今デートって「言ってません。良いね?」…了解であります!」

笑顔とは、実は攻撃的な意味を持つ表であると、どこかで見た事がある説を思い出すハメになったトリス。

「よろしい。で、話の続きだけど。」

『コホン』と咳払いをし、話を再開するホルス。

「うん。」

「僕がリアと出かけている間、トリスにはとある人と、常に一緒に居てほしいんだ。」

「は?それはつまり、監視役って事か?しかも一日中?それって下手したら明日までになるやん。」

「いや、何で?」

「だって、リアさんと盛り上がったら、朝帰りになる事も…。」

『あらやだ』と口元を抑えながら言うトリスに、し顔を赤くしながら全力で否定するホルス。

「無いよ!?」

「即答は酷くね?」

「む。それはそうだけど…って、危ない危ない!あとしで、完全にトリスにペースを持っていかれる所だったよ。」

危うく話を逸らされるところであったのに気が付いたホルスは、慌てて良くない流れを斷ち切る。

「ちっ!気付いたか。」

「な!?故意犯!?って、そうじゃなくて。今日一日、一緒に居て貰いたい相手っていうのは…トリスならし考えれば分かるよね?」

「え?何その言い方?すっげぇ嫌な予するんだけど?てか俺を抑えきれる人なんて、俺とホルスの共通の知り合いの中には、1人しか居ないと思うんだが?」

それだけで、何となく察しがついたトリスは、絶の表をしながら項垂れる。

「つーか、一何時頼んだんだよ。」

「え?それはね、昨日帰ってきた後、メラニーに頼んでね。」

久しぶりの登場のため、忘れている方向けに説明するが、メラニーはホルスの専屬メイドである。

「その手があったか。」

「因みに先方は、二つ返事で快諾したってよ。」

「承諾じゃなくて、快諾って表現がまたイヤラシイな。」

トリスは珍しく潔くれるようで、ゲンナリとした表をしてため息をつく。

トリスの監視役とは誰なのであろうか?

その答えの人は、數十分後、朝食を終えたトリス達の下へとやって來るのであった。

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