さて、言い訳が通用する雰囲気じゃないよな。

頼みの綱は凹んでて頼りにできないし。しょーがねー。

「言ったけど、それが？」

「1発ぶん毆る。加耶、止めるなよ」

「止めるわけないじゃん。むしろ私の分もよろしく」

「毆られるのは覚悟の上だから、先に人の話を聞け。俺がそんなこと言った理由はわかってるだろ？特に雅人は全部・・知ってるんだから」

「・・・だからって人の命を捨て駒にするなんて、お前自が許せないだろ？」

「他人がやったらな。自分がやるのは俺が全部背負うから良い。・・・待て待て、怒るな。まだ終わってない。そもそもだな、本気で捨て駒にしようとしてるんだったら捨て駒にしようとしてます。なんて本人に言うわけないだろ？」

「言われてみれば」「確かに」「そうだね」

おい待て、3人？いつのまに立ち直った。そして言われた本人なぜ気付いてない！？

「要するに、捨て駒にしようなんて最初から思ってないんだよ。それはさっきまで凹んでたそこのバカをパーティにれないための噓だ。効果はなかったけどな！ただ、お前ら2人が生きてれば他はどうでもいいってのは噓じゃない。犠牲にするなら俺自だけだ」

「やっぱ毆る」「私の分も」「3回ね」

待て、3回？3発！？冗談じゃない！3発も毆られたら死ぬ！

ていうか2発なら分かるけどなんで3発なんだよ！？あのバカさらっと加わってんじゃねぇぞ！

と、いうわけで結局毆られた。きっちり3発。

辛うじて生きてるのは多なりとも手加減してくれたおかげなのか、ただ俺が耐えきっただけなのか。

「・・・話を戻そう。こんなじのパーティなんだけど、諦める気は？」

「え？ないよ？」

「ですよね。馴染んでるしね。・・・はぁ、分かったよ。君をパーティにれる」

仕方ないだろ？諦める気配微塵もないんだから。

仕方ないだろ？ここでれなきゃこの子絶対1人だよ？

仕方ないだろ？一緒にやっていきたいって思っちゃったんだから。

結局、増えた。守るものが。死なせたくない人が。

覚悟を決めるしかない。いや、覚悟ができたかられたのか。

今目の前で喜んでるこの子を、守る覚悟。いざという時、自分が死ぬ覚悟。

目の前の3人と生きていく覚悟。

「・・・これが偽にならないように、本にするために、強くなろう」

「何か言った？」

彼が嬉しそうな表で聞いてくる。

やっぱり、可いんだよな。

答えない俺を見て、首を傾げて不思議そうにしている彼に向かって手をばし、髪をすようにちょっと暴に頭をでて

「何も言ってない。それより、チュートリアルけてこい。どうせまだだろ？」

誤魔化すように言う。

そして案の定チュートリアルの存在すら知らなかった彼にその事を教えてけさせにいった。

加耶を強制的に案役として連れて行かせたうえで。

「ちょっと話をしようか。雅人」