《Lv.1なのにLv.MAXよりステ値が高いのはなんでですか? 〜転移特典のスキルがどれも神引き過ぎた件〜》《幕間》破壊の舞

全校集會で育館に集められた。調が優れずに朝から保健室にいたため、時間の覚がズレていてし浮ついたような覚だった。

延々と続くのだろうかと思うほどに長い校長のお説教もといありがたいお話を聞きながら、俺は再び睡眠についた。

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『ご主人様……私はここに……』

「!?」

真っ暗闇の中で、彼の聲が響く。

「兎月、兎月なのか?」

『はい。もうすぐであなたに會えるのです。ただそれはまれた再會ではないのです。もしも貴方がどんな私でもしてくれるというのなら、帝國というところにいる『クラウネル公爵』という方のところに行ってください』

「おい、まってくれ、どういうことだ!? どこにいる!? 兎月、とつき、とつき!?」

『貴方のことを、待っているのです』

薄れゆく意識の中、待っていると言った彼の聲が、いつまでも反響して俺の耳に殘っていた。

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目が覚めた時にはあたり一面が白の世界の不思議空間にいた。

『貴方がネオンワールドを救った八勇士の1人ですか』

「!?」

まるで人形のような目の前のに、いきなり聲をかけられてし驚く。

周りには、まるで時間が止まったかのように、思い思いのポーズでかなくなったクラスメイトや後輩達の姿があった。

『安心してください、彼らに話をする前に、一度貴方個人と話がしたかっただけなのです』

「あなたは?」

『私の名前はイリア。ネオンワールドの神、イラリアの姪っ子に當たるものですかね。まぁそれはどうでも良いのです。今私の世界も危機に瀕していて、地球の神に支援を求めていました。そこでこちらに送り込まれたのが、ここにいらっしゃる貴方と高校の皆様です』

「地球の神……ノアですか?」

『はい、ノアという見た目年の男なのです』

「既知ですんで、その辺の説明は大丈夫です」

『そうなのですか、では、今から貴方に【コイン】の力を変換します。重力作、そして抜刀の2つを』

デジャブだ。世界を救えと言われて、能力を渡される。

『他の方々には世界を救えと言います。しかし、貴方にはそれを頼みません。その代わりに別のことをお願いしたいのです』

「なんです、別の事って?」

面倒事だろうか。兎月に関係することなら萬々歳なのだが……

『この世界で魔王化してしまった兎月 莎夜さやを、貴方の手に取り戻してもらいたい』

「魔王化!?」

意味がわからない。どうしてそんなことになっているんだ……

『魔神に強制的に背印を付けられ、魔王として使役されているだけで、実際はただそこに眠り続ける、魔達のとこ苗のような存在になっています』

「そんな……」

いくらなんでも、それは彼が救われない。俺がどんな思いで彼と離れたと思ってるんだ、それが、それこそが幸せだとイラリアが……

『この世界に、彼を手に収められるほどのカタナスキルを持った人間はいません。そのようなスキルを持った人間が現れた時、初めて彼は刀としての真名を解放できるでしょう』

「……」

『それは貴方しかいないはずです』

話し続けるイリアの話を黙って聞く。

『王たちに了承は取りました。こちらの世界である程度力をつけた後、彼の元へ向かってください。クラウネル公爵という男のところに行けば、あなたに助言を與える人間に會えるはずです』

「クラウネル公爵……」

夢で出てきた名前だ。そいつのところに何があるというのだろうか。

『貴方に彼を託します。どうか彼を、あの悪神の手から救ってあげてください』

「分かった」

何度でも、救ってみせる。俺を救ってくれた彼を、俺が見捨てるわけには行かないんだ。

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ーースベテガオワッタソノサキニ、アラタナセカイノメガヒラクーー

ーースクイノナイモノタチハミンナヤカレテキエテイクーー

ーーシンパンノトキハモウスグダーー

ーースベテノフウインガキエルマデ、アトスウコクノシンボウダーー

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