《Lv.1なのにLv.MAXよりステ値が高いのはなんでですか? 〜転移特典のスキルがどれも神引き過ぎた件〜》戦闘ってこんなに熱しやすく冷めやすいんですか?
思いきり繰り出された雪花の手刀に、自の銃を、まるで超能力のようにかして防ぐ。
どちらもさは互角なのか、ギリッという音が響いて互いに弾き合う。
雪花は刀。元が戦うためのものとして生まれているので、あとから俺たちのようにスキルで強化されただけの平穏な人間とは、また違う次元の存在なのだろう。
スキルなしの単純な戦いなら、この馬鹿みたいなHPでもすぐに削られてしまうはずだ。てか首チョンパで終わり。
……うーん、実に惜しい。武の擬人化という萌え要素があるだけに、平面でないことが大変惜しい。
平面だったら沢山ファンもついて素晴らしいキャラクターになっだだろう。それだけキャラは出來てる。口調ものじゃだしね。
「僕相手にたった1人で時間稼ぎとは、おばさんちょっと舐めすぎじゃないかい?」
「誰がババアじゃ、このたわけ!」
エスメラルダの放った銃弾を撃ち落としながら、自の手足でエスメラルダに攻撃を放つ雪花。
傍から見れば雪花の方が押しているように見えるが、事実としては一進一退の攻防を繰り返している。
「くっ、あのクソビッチの息子が無駄に強くなりよって……貴様がなにかしでかすと、こちらにしわ寄せが來るんじゃ、とっととやめおれ!」
「無視するなり何なりすればいいのに。変な責任を持つからしわがあなた達によってくるんですよ?」
雪花の怒り虛しく、それこそクズの理論をエスメラルダに展開される。
その間にも幾度となく雪花の四肢から斬撃が繰り出され、エスメラルダの6丁銃から銃弾が発砲される中、俺は、自のに起こる変化を徐々に知覚していた。
なぜ雪花以外が戦闘に參加しないのか、それはほんの數十秒前の會話に遡る。
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『皆さんは、オーバーライトというスキルで彼を強化しまくってください。あのスキルは妄想してる間は無制限に強くなってるようなものですから。數人に役割を分擔すれば、かかる負荷もそこまで大きくはならないはずです』
『おい、本當にやるのか?』
『もう來てますから、早くお願いします!』
半ば押し切られる形でそのようなことになった手前、瞬時に俺にオーバーライトをかけたのはシルティスだった。地味に手馴れてるのはなんでだろう。
自の頭で、自分のは銃弾を弾くということを何故か分かり、敵に弾戦に持ち込まれても完全に圧倒する武を得していて、魔法による近距離での戦闘にも長けているということも分かった。
なぜわかったかは簡単だ。俺の眷屬たちが、『俺がそうである』とみ、想像したからだ。
オーバーライトは、自信が妄想したことを自の周囲に反映させるスキル。言ってしまえば、最強であれと妄想さえしてしまえば世界最強に何の努力もせずになれる。
ただその唯一の欠點は、過去に自分でもやってしまったように、思考が長続きしない。完全に短期決戦のためのスキルと言って間違いない。
「……さぁ、じゅんびは、できたわよ」
痛む頭を押さえつけて準備完了とこちらに合図を送るシルティス。
「お、なにか準備が出來たのかい?」
「では、私は下がる。あとは任せたぞ、坊主」
「あぁ、任されたよ刀」
「っ、今だけはその呼稱を許してやらんでもない……」
「ありがとよ」
さぁ、みんなの妄想イメージの俺の力、存分に使わせていただきますか!
「さぁ、かかってこいよ雑魚。お前は俺達オレに狩られる側だ」
俺がそう言うと、エスメラルダは眉間に皺を寄せて、「自分のことを棚に上げて他人のことを雑魚呼ばわりするのは心しないねぇ!」と何発も銃弾をこちらに放ってくる。
なんの問題もない。
銃弾なんて、盾や鎧を使って防ぐまでもなく全て払い落とせる。
一瞬、シュウシュウと何かが焼けているような音が聞こえた後に、俺の足元に銃弾がいくつも落ちていく。
床にはねてカランカランと音を立てたその弾を呆然と見つめ、エスメラルダはニヤリと口元を歪めた。
「僕の銃弾をはじくんだ、へぇ、いい能力を持ってるじゃあないか。まさに脳筋だね」
六丁の銃の銃口をすべてこちらに向けると、先程の倍以上の量の銃弾がこちらに飛んでくる。
今の俺にはいくつ銃弾が飛んできても無駄なんだけれど、理解が追いつかないのだろうか。
後方に下がった雪花が、みんなのところに飛んできたハズレ弾を切り落としてくれている。流石、よくやるじゃないか刀。
「個人的にはこんなやり方どうかと思うんだけどな、お前を回収するためにわざわざこの世界まできたヤツらの要だからよ」
銃弾の雨を隠れ蓑に俺の懐に飛び込んできたエスメラルダ。
「もらったァ!」
しかし、自分が銃弾に當たらないようにと、盾の必要量だけ放って突っ込んできたのが失敗だった。
「殘念だけどボコられてもらうぜ?」
「え?」
エスメラルダの背後に瞬時に周り、背筋に思い切りかかと落としを食らわせる。その後、エスメラルダの首っこを摑んで俺のもといた場所に戻る。
ほんの一瞬の出來事なので、まだその場所に屆いていなかった銃弾は、現れたエスメラルダに集中砲火を食らわせた。
普通なら死ぬだろうが、ここは妄想が現実になる領域。気絶はしても死ぬ事は無かった。
「さて、終わったぞ」
滝のような汗をかいて虛ろな目をするみんなを見ながら、俺は自分でオーバーライトを使ってシルティス以外の眷屬化を解除して、1人でいそいそとエスメラルダを拘束し始めた。
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