《Lv.1なのにLv.MAXよりステ値が高いのはなんでですか? 〜転移特典のスキルがどれも神引き過ぎた件〜》冒涜的に行きましょうか?

進み出す崩壊に、ロキは歓喜していた。

これで、僕は俺は私は我は某は朕は拙者はワタクシはオレは……世界を作り替える。

一瞬脳に浮かんだ違和。自分以外の誰かが自分の思考に介しているような異を払拭し、何としてでも、自分のための、自分が後手に回らない、不幸にならない世界を作らなければならないと彼は決意し直す。

俺はオレだ。オレであって僕でも私でもない。変後の意識混濁だろうか、今まではこんなことは無かったのだが。

そう思いながら頭を抑えようとすると、片手に持った木箱の蓋が空いていることに気づく。

『箱舟が空いている?』

ありえない。箱は俺がずっと片手に持っていたのだ。開けられるはずがない。

新世界に誕生することを許されなかった生、新世界に進行しようとした生を封じ込める、ノアの箱舟のれの果て、『忌パンドラの箱』。

かつてパンドラというが1度、同じ箱を開け放ち、地球は最悪に見舞われ、神代の終わりを決定づける出來事となった。

『ἐλπίςエピルス』。最後に殘った、縁に溜まって最後まで出ていかなかった。それは、かつて外宇宙とされた、別星から飛來した高次元生のうち一

いくつもの顕現を持つと同時にいくつものを得た彼は、1番使っていた、1番個値の高いだけを殘し、ほかの匿し続けてなお生きているという。

そんな化けの半が、既に解き放たれている。

急いで見つけなくては。元の一になる前に見つけて封印し直さなければ俺の計畫は頓挫する。

そうじて、ロキは慌ててその場所を飛び出した。

の顔が、ずっと微笑を浮かべているということに気づかずに。

慌てふためくロキを観て、姿のない生きは微笑を浮かべている。

己が世に殘した數多の化生と自の置かれた現狀を同期しながら。

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おいおい、それにしてもこれはやりすぎでしょうよ、シルティスさん。

「ちょっと久しぶりにトレーニングしていい? ダンジョンだから耐久度はバッチリよね?」じゃねぇよ、お前の耐久力が大丈夫ですかってじだよ、やっと帰ってきたな脳筋魔王!

素手でダンジョンの壁砕いて安全層から一気に降下してくるのやめてもらえます!? いくらせき止めてるからって、そこ超えてから一番下まで落ちてきたら対処が面倒!

しかもの修復にかなり俺の魔力持ってかれるんだからさ! 即時回復ついてるけど!

覚的にいうとの中のをずっとれ替えられているような覚。痛い訳では無いのでいいが、気持ち悪さがに殘る。

「大丈夫ですか、セカンド」

シルティスと一緒に來た人達は、俺のことをセカンドと呼んでいる。

これは、彼らは死んだ時に、能力と魔法行使能力の一部、そしてスキルの全てを地球に引き継ぐことが出來ず、その能力を完全に持ち帰った人間の2人目ということでセカンドなのだそうだ。ちなみに柳沼はファースト。

「いやー、なんか照れちゃうね! ヲタミンより分上なじがするぞよ〜!」

「首を差し出すか腹を切るかどっちがいいんだ?」

なんか無に腹が立ったので、柳沼の膝裏を思い切り蹴ってのバランスを崩させ、地面にへたったところをを踏みつけて固定する。

「ひっ、ひどいぞ! ヲタミンの非道、非人間、人でなしー!」

2つ意味かぶってんだろ、バカ。などという気力も失せ、とりあえず脳筋プレイしてる元魔王が連れてきたお付の人のうち1人と、現狀と彼らが立てている計畫についてを詳しく聴く。

「バルトラ様手の元、魔神、鬼神の復活回避及びこの星の正常化に向けて前進しつつあったところで起きたのがこの災害です。恐らく、あの大蛇、大狼は、それぞれヨルムンガルドとフェンリルを模した生かと思われ、敵の主格はロキその人と見ています」

「なぜ?」

「ロキならば、星そのもののイメージ、トリックスターという権能を持っているので、恐らく巨人である彼ですが人にも化けられるのではないかと仮説は元から踏んでいました。しかし、何分証拠がなく」

「現狀も証拠は薄くないですか?」

「ええ。薄氷の上にかろうじて立てられた、機上の空論と言われても仕方が無いものです。しかし、現存する地球の神で大蛇、大狼との関連がある名がしれた神といえば、やはり彼しか検討がつかないのです」

「じゃあこちらは一応、地球の神が人類を裏切ったというけば良いと? 先程皆さんが話していた話の容だと、おそらくこの星はほかの星の神にも目をつけられているのではないかと思うのですが」

彼らはイリアと接した時に、この星を周辺の星の神が覗いているという話を聞いたらしく、その事について議論していたようだった。

「ええ。我々は彼らに頼ることも視野にれて活しています。しかし、この現狀でほかの星の神になにか頼るということもできそうにないのが現狀ですが」

「まぁ、相手方にはなんのメリットもない訳ですからね」

そんなお暗い話をしていると、ついに堰き止めていたバリケードが敗れたのか、一気に狼たちが流れ込んでくる。

うわぁ、気持ち悪!

「シルティス、行けるか?」

この何かを叩きのめすという狀況で、彼が隣にいるのは心強い。

「その為にを溫めてたのよ」

「よし、かませ!」

「了解!」

その掛け聲とともに前方に放たれた黒い球が、次々と大狼を飲み込んで潰していく。

ぐちょり、べちゃ、ぴちゃぴちゃとなにかか潰れて滴り落ちる音が場に充満し、それと共に俺とシルティスはその場にいた人達を全員連れて地上へ出ることを決めた。

正直ちょっと籠城は飽きてきてたんだ。そろそろ神様に対して冒涜的な行の一つや二つ取ってやろうじゃないか。

「先ず手始めに、殺す」

々なが混ざって積もって出來上がったその明確な意志、殺意が俺のを興から來る熱気で包んでいた。

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