《異世界転移で無能の俺 ─眼のチートでり上がる─》第5話 眼
やっと自分の部屋についた。ドアノブを握りドアを開ける。なんてことない一連の行だが今日はとてもゆっくりじた。明かりもつけず、椅子に力なく座る。
すると、ドアが開いた。
「晩飯用意しました。」
「…ありがとう。」
晩飯はシーフードスパゲッティーだ。しかし食べても味をじられない。食もわかない。ご飯を殘すことは俺のポリシーに反するが、俺はフォークを置いた。
「もうよろしいですか?」
「ああ下げてくれ。」
俺は何をする気にもなれず。ベッドの中にる。
今日が最後の日と言われてもいざとなるとすることが見つからないのが人間というものと思う。
「人が生きることは権利でありそこに意味はない。」
俺の持論だがその通りだとしみじみ思う。
しかしうまく眠れない。頭の中は虛無だが、心の中はざわざわしていた。布団を被り、無理矢理でも目を瞑る。
「ごめんなさい。ユウ様。」
小聲で呟いたが俺には聞こえてしまった。しかし、今さら後悔はない。いつでも殺してくれ。しかしザクッとした痛みや風の音は全く聞こえない。おそるおそる布団の中から顔を覗く。すると、青い壁のようなものがナイフを防いでいた。俺はその青い壁を見た瞬間、俺のエクストラスキルを理解した。
エクストラスキル
眼 
この能力は危機になると、覚醒する。
瞳のを変えることで様々な能力を発できる。
なお、瞳のは自分で把握できる。
能力を見たからエクストラスキルを理解したのか。
そして、俺の今の瞳のはシアンだ。
シールドの能力か。
「くっ。」
「俺を始末しろ。そういう命令だろ。無能に支援はできないからな。」
「分かっていたのですね。」
「ああ、だから……」
俺は彼の瞳を見つめながら言う。
「俺は出ていくよ。」
「えっ!」
「だから俺を始末したことにしろ。その方が二人とも平和だ。」
「……ありがとう…ございます。」
「ところで、俺はこの後どうすればいい?この國から離れたいんだが。」
このまま生きていることが分かったら逆にまた俺とアンキッラさんが危ない。
「おそらく普通に出ることはできないでしょう。……危険ですがここから300m先にあるダンジョンの最下層に転送裝置があると言われています。行きますか?」
「もちろんだ。」
「では用意します。」
すると、驚くべきスピードでバッグを持ってきた。中を見ると水や食料が大量に詰まっている。大切にすれば1ヶ月はもつだろう。
「ありがとう。」
「いえ、メイドとして當然のことをしたまでです。あとこちらを。」
すると、剣を手渡された。赤い裝飾が施された、鉄の剣だ。訓練の剣よりも手に馴染む。
「これは?」
「私の祖父の形見です。」
「そんなものをもらっていいのか?」
「あなたには助けられましたから。」
助けられたのはこっちの方なのに、俺は窓を開けて、ダンジョンの方角を見る。あと、彼にお禮を言わないと、俺は彼の方を向く。
「ありがとう。機會があればまた會おう。」
「はい。それではお気をつけて。」
俺は瞳のをターコイズブルーにする。能力は転送。
しかし知っている場所までという制限はあるが。
そして、俺は王城から姿を消した。
「お元気でユウ様。」
彼しかいない個室で涙を流しながら彼は言った。
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