眼が慣れて見えた景は樹、樹、樹、どこを見ても樹木しか見えない。日がる隙もなく暗いことが不気味さを醸し出している。下手にいると神がやられてしまいそうな不気味さと恐ろしさをじながらふと呟いた。

「転移先が樹海か。」

方向覚がおかしくなりそうな樹海の中で俺は地図を取り出す。この地図はただの地図ではない。まぁルシファーが用意してくれたんだし、ただの地図なら興醒めだな。

この地図は自分の位置を中心に拡大小自由に見ることができる。いうならスマホの地図機能みたいなじだ。電波がとんでないから普通に嬉しい地図だ。すると、東の方向に國のようなものを見つけた。

「ルクス、ここどこだか分かるか？」

「ここは……王都、王都インペリアルね。」

「そうかじゃあ行くか。」

「うん。」

そして、俺達は樹木を掻き分けながら、進み出した。

しかし、進んでも景はまったくと言っていいほど変わらない。すると、蔦や枝で掠り傷や切り傷がついていることに気づいた。

「ルクス、大丈夫か？」

「ご、ごめん。ちょっと切っちゃって。」

すると、彼が足を怪我していたことに気づいた。しかもそれなりに深い。俺は瞳のをエメラルドグリーンに変えて治癒させる。しかし、このままだとまた怪我してしまう。

俺は瞳のをルビーレッドに変えて通り道にある樹木を全て灰にした。見事に向こう側の道まで見えた。

「よし行けるか？」

「うん、大丈夫。ありがとね。」

その笑顔に悩殺されそうだったが、顔に出さないようにして、俺達は進み始めた。一本の道となったため、樹海を進むスピードは倍に上がる。すると、し聲が聞こえ始めた。

「聞こえたか？ルクス。」

「うん、行く？」

「行くか、し興味あるし。」

あまり目立ちたくはないし能力は使わず気をつけて行く。すると、盜賊に囲まれたと騎士がいた。俺は樹木に隠れながら近づく。聲がはっきり聞こえ始めた。

「速くお逃げください！」

「逃げられると思ってるのか！？」

すると、盜賊が襲い始めた。俺は考えるよりも先にがいた。気づいたら彼達の前にいた。

「なんだてめ……」

「うるせぇよ。」

俺は瞳のを無意識にフロスティブルーにしていた。盜賊は全員凍りついた。顔は凍らせていない。殺しはさすがに不味いからな。それに報も聞き出せるし。

「えっと怪我はありませんか？」

「えっあっありがとうございます。」

「ありがとうございます。私は王都インペリアル國の王プルム・インペリアルです。」

「そうか俺はユウだ。ルクス出ていいぞ。」

「わ、私の出番なしだったわね。」

笑いながら樹木からルクスは現れた。まぁ俺の能力はチートだからな。俺一人であのくらいなら超余裕だった。

「さて、どうしてこんな樹海に來たんだ？」

正直な質問を投げ掛けた。