ここは樹海の中。しかもってすぐというわけではなくそれなりに深い。目的がなければ大人でもりはしないだろう。しかも、王と言うだけあって服裝もかなり綺麗なドレスだ。

騎士の鎧も綺麗に裝飾されており、騎士団のように見える。そんな二人が樹海の中にるほどの用があるとは思えない。しかも、土が顔や服など様々なところについている。

俺達もそれなりについてるが、彼達ほどではない。おそらく、急いで駆け込んだ。樹海の樹木を掻き分ける暇などないほどに。そして、さっきの盜賊。まぁここまで來たら予想はつくが一応聞いておく。

「私はここ近辺の調査に來ました。すると、王も近くの村や町の様子を見たいと言い出し一緒に行くことにしました。王はこう言ったら止まらない人なので。」

「ちょっと！私を我儘みたいに言わないでよ！」

「実際そうじゃないですか。」

すると、王は開いた口が塞がらないような顔をし、騎士はその顔を見て不思議そうに首を傾げている。ああ、この人し天然か。そう思った。

「で、帰りの馬車の途中盜賊に襲われ、私達は振り切ろうと馬車を捨ててこの樹木に駆け込んだのですが振り切れず囲まれた時あなたに助けられました。」

「説明ありがとう。えーと名前まだ聞いてなかったな。」

「も、申し訳ありません。私はプルム・インペリアル様の直屬の護衛ミールと申します。以後お見知りおきを。」

「そうか、じゃあそろそろ樹海から抜け出すとしますか。」

時間は分からんが、そろそろ夜になりそうな気がした。とはいえ拠はなくただの勘だかな。

「でもどういけばいいの？」

「安心しろ。地図はあるから。で、外はこっちか。離れてろ。」

すると、ルクスが二人を俺からし離してくれた。さっきと同じ方法でやるが彼達に危害がある可能があるからな。俺は瞳のをルビーレッドにして、焼き盡くす。

「さて、行くか。」

「えっ！？今どうやったの！？魔方陣も出てないのに魔法が。」

「ああ、これ魔法じゃないから。」

「はっ！？」

これは能力だから魔法ではない。ゆえに魔方陣は発しない。戦闘ではこれはメリットになる。能力発時瞳のが変わることさえ気づかれなければ初見殺しが可能だからな。無論説明する気はない。

俺とルクスの目的は神達との全面戦爭。敵になる可能なら普通にある。無論彼達と戦いたくはないがな。

樹海から出た頃には、太は夕となり向こうの山に沈もうとしていた。そして、傷だらけの馬車が俺達を待っていた。すると、プルムはその馬に抱きついた。

「ローシャ！待っていてくれたの。」

大粒の涙を流しながらしがみつく。この馬はローシャというらしい。ローシャはなついているようで、プルムの涙を舐めていた。

「皆、この馬車に乗って帰りましょ。」

嬉しそうに笑いながら振り返った。俺は瞳のをエメラルドグリーンにしローシャの傷を治した。すると、プルムは驚いた。プルムは聲を発さなかったが、俺が乗ろうとすれ違ったとき。

「ありがとう。ユウ」

小聲で囁いた聲だったが心は溫まった。俺は何も言わず口角を上げた。