「お前、神を信じるか？」

その言葉を聞いたとき、その眼を見たときこの人は俺の考えが理解できるのかと思った。

俺は亜人の中でも狼人という種族だ。ただでさえ亜人が人口がない種族だが、狼人はその中でも希種族だ。俺の國はひっそりと暮らしていたが、ある日人間に滅ぼされた。

それ以降は、生きるためには何でもした。亜人ということを隠すためにローブを著て貧乏人から貴族までんな奴から盜んできた。自分から襲ったこともあった。殺しもした。襲いかかった盜賊を殺し金品を巻き上げた。

どちらが盜賊なんだか、そうは思ったが仕方なかった。生きるためには手段を選んではいけない。生きる理由は死の恐怖から逃げるため。恐怖から逃げるのは本能だ。

俺はそんな簡単なことを自分だけで生きることで知った。大勢の人は死というものを簡単に忘れさせてくれる。

すると、俺は気づいた時には人間に捕らえられてた。

俺は今まで溜まった苛つきが溢れたのか、気づくとだまりとたくさんの死が俺の下に転がっていた。

無論俺は捕まり犯罪者となった。そして、俺は人間の法律で裁けなかったため犯罪奴隷として売られることになった。

もし神がいるのなら、殺したかった。なぜこんな経験を積んで辛くじないといけないのか、なぜ幸せと不幸はバランスがとれてしまっているのか。こんなことになるなら、

世界なんてなくなってしまえばいいのに。

俺は首を橫に振った。

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「そうか名前は？」

「……ヴォルク……」

「ヴォルクか。気にった、こいつを買うよ。」

「分かりました。」

すると、隣のがを震わせた。よく見るとヴォルクの方を見ている。ヴォルクは視線には気づいているが、目を合わせないようにしていた。

「ああ悪い、隣のも頼む。」

「分かりました。では2白金貨となります。」

この世界のお金の単位は銅貨、銀貨、金貨、白金貨、黒金貨、希金貨となっており、

銅貨10枚＝銀貨

銀貨100枚＝金貨

金貨10000枚＝白金貨

白金貨10000枚＝黒金貨

黒金貨10000枚＝希金貨

となっている。2白金貨は前の世界で2千萬位というわけだ。

一応ルシファーが100希金貨というとんでもないお金を用意してくれたため何の問題もなく、俺は払った。

「ありがとうございます。それでは、隷刻をつけさせてもらいます。」

「隷刻？」

「隷刻とは奴隷を契約した証です。」

「分かったどうすればいい？」

「ここにを一滴ずつ垂らしてください。」

すると、アコロウは魔方陣がかかれた紙を持ってきた。言われた通り垂らすと魔方陣は緋に燃え上がる。アコロウは慣れた手つきで彼らの背中にその紙を押し當てた。

「これで隷刻は刻まれました。またのご來店をお待ちしています。」

俺達の旅に二人の奴隷が加わった。