《異世界は現実だ!》首謀者①で貧民街なのだ!

第四章

第77話、首謀者①で貧民街なのだ!

僕は町へ出てみた。今まで訪れて來た町のどこよりも廃れているじがした。時々歩く人は周りの人を警戒して睨みつけてくる。そしてメイン通りに抜けし歩くと服屋があった。だが値段を見るなり驚愕した。

今著てるTシャツよりも3倍ぐらい古びたものが帝都のピカピカのショーケースに飾られていた服と同じ、それよりも高かったからだ。こんな服誰が買うのかそう思った。いっそ帝都まで戻って買いに行った方がいいと思ったその時、僕が來た反対側から子供が走ってくるのが見えた。誰かに追いかけられている。そしてそれを見ていると、僕がいるし前で子供が転ぶ。そして追いついた男が子供を蹴りつけていた。

「大人しくしろよ、子供が!おじさんと一緒に來ればいいところに行けるのによ!」

「いやだ!やめて!」

「やめて、じゃねぇだろ!金しくねぇのか?」

僕はその言葉を聞いて足が出ていた。

「おじさん?何してるんですか?」

「なんだ?テメェ。」

そして僕はバナックさんの顔を思い浮かべる。すると頭の中で"トン"という音が聞こえその後バナックさんの聲が聞こえた。心の中で今の狀況を伝える。

『今多分人売買の首謀者である男と遭遇中。子供がさらわれそうになっています。どう対処すればいいか教えて下さい。』

『分かりました。副隊長に伝えます。返答するまでの間適當にお願いします。』

適當にと言われてもなぁ〜。

「何してるのかな?と思って。鬼ごっこにしてはかなり分が悪いし、この子が悪いことしたのかと思ったけどそんなこともないようですし。」

「俺は助けてあげようと思ったんだぜ。お金がなくて花売ってたから、買ってあげようと思って。だけどな、この小僧。花と取り替える前に俺の金だけ奪って逃げ出したんだよ!竊盜だ竊盜!!!」

「僕はそんなことしてな、い!」

「ハァ?何言ってんだ!盜んだだろう?」

そう男は言うと男の子をまた踏もうとした。僕は耐えられず男の前に立ち塞がった。倒そうと思えばできるんだけどな。でも実行前は隠に目立たずだからなぁ。その時頭に音が響いたあと伝達がった。

『あきらさん、子供を連れ逃げて下さい。そしてその男に再度捕まえられたらあきらさんのみ撤退して下さい。子供はその場合は捕まっててもらいます。』

『分かりました。』

『捕まった場合は絶対助けだしましょう。』

『はい。』

まぁ今は指示に従うしかない。そう思うと僕は後ろを瞬時に向き子供を抱きかかえる。そのまま元來た道へ走った。稱號もあるのであまり全力で走ると普通とは見られない可能があるため普通に走った。普通に走ったが子供を抱きかかえていてもかなりスピードが出ていた。百メートル走るのに十秒ほど。陸上選手なれるなと思った。後ろを向くと男は走って來ているもののどんどん遠ざかり僕が拠點のある小道にろうとする頃には諦めていた。僕はそのまま走り拠點へと戻った。

「おかえりです。あきら様!ご無事でしたか?」

「全く問題なく。ちょっと乾いたから水飲んでいいかな?」

「はいどうぞ。」

そう僕は言うと魔法で水を飲む。子供も飲みたそうだったのでカルナさんに承諾を得てカバンからコップを取り出した。子供はストジネートさんを見てし震えたがクルルさんが事を説明すると警戒を解き飲んでくれた。

その後水を飲み終わると子供は活気を取り戻し、話をする。

「僕はコビットです。助けてくれてありがとうございます。僕は生まれた時にはお母さんもお父さんもいなくてここの貧民街のおばさんの家で暮らしていました。でもこの前突然、男たちがやってきたんです。貧民街に來た男たちは金でみんなを連れ去りました。いうことの聞かない人は殺され、聞いた人は売られました。僕はおばさんに地下に隠され無事だったんですがおばさんは売られました。そして今日、地下が見つかり僕は一度捕らえられました。捕らえられ縄で手を縛られ馬小屋に閉じ込められました。僕はなんとか縄を解いて抜け出したのですが貧民街を出る時一人の男に見つかってしまい追いかけられました。それであなたに助けられました。」

そう話すコビット君は悲しそうな表を浮かべた。

僕はふと疑問に思った。貧民街以外の人はこのことわかっているだろうに、なぜかないのかと。後で聞いて見たところメンメル帝國では貧民街撲滅を執行しているらしいが民衆の中には反対する勢力も多くあまり解消できてないらしい。反対派の意見としては稅金も払えないような奴らになぜ自分たちと同じ生活をさせるのかとか同じ空気を吸いたくないなどというへそ曲がりな連中もいるらしいがほとんどの理由は前者である。

可哀想に思えて來たな。この一件が終わったらこのような人たちをなんとかしてやりたいと思った。

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