《死神と呼ばれた殺し屋は異世界に》第8話 ミステリアとの模擬戦
「ふむ、なるほどな。」
俺は王の前にいる。あのトレーニングと勝負について報告するためあの騎士に呼ばれた。。しかし俺が煽ったことは認めるがジモンがやったことには決して許されることではないだろう。
「で、ですが私はトレーニングと訓練の一環として……」
聲が震えている。あの態度からは思えないほど萎している。
「トレーニングだと?マラソン50週など異世界から召喚されたばかりの子供には無理があるだろう。が壊れてしまう。」
「っですが、それほどの力でもなければ魔王討伐は夢のまた夢。」
「トレーニングが大切なのは認めるがあれは度を越えている。あの勝負も彼が完全に不利だっただろう。あんなもの訓練とはいえない。そもそも、今彼らに必要なことは力ではなく戦い方だろう。」
完全にジモンが圧倒されている。
「そうだな。ジモン、お前に一任させるべきではなかった。お前は1からやり直せ。」
「1から……とは?」
「もう一度、従騎士からやり直せということだ。今のお前に騎士の資格はない。」
悔しそうに歯を食い縛る。従騎士というのは主君の先輩騎士のの回りの世話、武や甲冑の持ち運びなど簡単にいうなら見習い騎士ということだ。
「そんな、王!」
「異論は認めん、お前は今日から従騎士だ。」
悔しそうに去っていった。
「そして、ミステリア、今から勇者の訓練を全てお前に一任させる。」
「仰せのままに。」
そして、ミステリアに連れられまた訓練場に行った。
◆◇◆
「第0騎士団 騎士団長ミステリアだ。今日の仲間の不始末については彼に代わり私が詫びよう。すまなかった。」
「……」
その頭を下げた姿に俺達は何も言えなくなった。
「そして、今日からは私が君達の教となる。よろしく。で早速だが、この中で戦場での戦い方を知っているものは?」
無論、誰も手を上げない。戦場なんて皆行ったことなどないだろう。俺も政府公認の殺し屋となってからは行ってないしな。その前は師匠に連れられ戦場の空気に慣らされた。
想といえば最初は痛かった。息をしたら殺される。そんな張に心臓が痛く、空気も張りつめ、隠れるだけで一杯な狀況。
慣れてきても、痛みと辛さが消えることは無かった。
息苦しさとの匂いが混ざった世界で普通とは違う重圧をけながら銃を撃つ覚には慣れなかった。
「そうか、なら第0騎士団が武ごとに教えよう。
自分に合う武で分かれてくれ。」
自分に合う武か。俺の場合一番は拳銃なんだよな。でもここにはないしな、短剣にしておくか。
すると、
「えっと夜神 佑 だよな、ちょっと來てくれないか?」
ミステリア団長にわれた。しかし何のようだ?
ついていくと、白い壁に囲まれた場所についた。
ここは案されてないな。
「ここは私のの訓練場だ。まぁ置を貸してもらっただけだがな。」
「で、何のようですか?」
「正直に聞くけど、君は何者?」
「……どういうことですか?」
「君とジモンの対決を見たとき、戦い方が戦いに慣れているようにじた。」
慣れているか。確かにな、師匠に戦いや殺し方を教わったからな。
「ただの17歳だよ。」
「……そうか。じゃあ私と模擬戦をやってくれるか?」
模擬戦か、斷っても退かなそうだしなこの人。
「分かりました。」
「ルールはさっきの勝負と同じ。武は訓練用のだ。」
「分かりました。」
俺はさっきと同じ短剣、ミステリア団長は鎧をいだ。というか、雪華以上にスタイルいいな。いや何考えてるんだ俺。で武はレイピアか。
「では、始めよう。」
速い!だがこの程度なら目で追える。
カーンッ!
レイピアの突きを短剣の刀で防ぐ。ここで競り合うのは得策ではない。一度退く。すると、退く前に距離を詰められる。
カンッ!
短剣でレイピアの剣先を逸らす。そのままカウンターを狙う。一歩踏み込み刺そうとする。しかし、ミステリア団長は橫にギリギリのところで避ける。
しかしこのまま攻める。
ドンッ!
橫にタックルし勢を崩させる。後ろに回り首に短剣を添える。
「……參りました。」
降參の言葉が聞こえた。
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