《召喚された賢者は異世界を往く ~最強なのは不要在庫のアイテムでした〜》第14話 朝チュン?
……眩しい。
あれ? いつのまにか寢たんだっけか……。
昨日、飯の後に皆で飲んでーー。
そうだっ! ナタリーを作った酒を飲んだんだ。
しかもが重い。二日酔いなのか……。
俺は布団を剝ごうとする。
……ムニュ。
……うん?
ムニュムニュ……。
「ぁん……」
手のひらには何かのが……。
ふとのある方へ顔を橫に向ける。
そこには――シャルの寢顔があった。スヤスヤとまだ眠っている。
……なんで? 何があったんだ?
思わず顔を背け反対側に向く。
そこには同じようにアルが気持ちよさそうに眠っている。
…………え?
そして重いをじ、ふとシーツを捲る。
そこにはナタリーが俺の腹のを枕にして寢ている。
右手のはシャルのだった。
しかも全員がになっている。
「な、なんだこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
俺の言葉が寢室に響き渡った。
◇◇◇
ダイニングには怒っている俺と、その対面に反省している三人が下を向いていた。
「――それで、どうしてこんな事をしたんだ……?」
すぐに全員を叩き起こした俺は、先に服を著て「ダイニングで事を聞く」とだけ言い、部屋を後にした。
そしてししてから落ち込んだ三人がダイニングへとってくる。
「実は……、ナタリー様も街の狀態を調べてもらっていまして、それで……」
「シャル、それで、なんだ?」
「シャル、そこからはわしから話そう。トーヤ、まずはすまんかった」
ナタリーが俺に向かって手をテーブルにつき頭を下げる。
「わしも街の報を調べていてな、すでにジェネレート王國から、この街に使者が來ていると聞いた。それでじゃ、わしだけでは二人を守れん。だからお主に手を貸してしくて……酒に薬を混ぜて飲ませた」
「……薬だと……なんでそんなもんを?」
冷たくあしらう俺にナタリーは言葉を続ける。
「飲ませた薬はのぉ、好意を倍増する薬なのじゃ。しかも男にしか効かないはずなのじゃ。それで……わしの魅力でお主をメロメロにしてやろうと思って計畫を立てたのじゃが……、何故か全員に効いてしまってのぉ。それであの慘事に……」
次第にナタリーの聲は小さくなっていく。
俺は大きくため息をつく。
話をまとめると、ジェネレート王國からの使者が、この街にきて、二人の存在はすぐにバレてしまう。
その時に、ナタリー一人では二人を助ける事は出來ない。しかし、武力もあり高ランクである俺が助けてくれれば、必ず何とかなると。しかも、ナタリーは『絶対にトーヤはわしの事が好きじゃ!』と豪語していたらしい。
「……昨日、俺が話しがあると言った事は覚えているか?」
俺の言葉に三人が頷く。
「その報は俺も聞いている。しかし今はサブギルドマスターに報を隠してもらっている。しかし、時間の問題でそのうちバレると思う。もし引き渡しをしろと言われた時も斷るとすでに伝えている。何があってもな……」
その言葉に三人は勢い良く顔を上げた。
「トーヤ様……それは……」
俺は無言で頷いた。なからず二人には好意を抱いていないと言ったら噓になる。
ナタリーは……ちょっと違う気もするが。
シャルとアルの目からは涙が次第に溢れていく。
「トーヤ様、ありがとうございます……。私たちも正直に話します」
シャルから説明をけていく。
シャルの名前はシャルロット・フォン・ルネット、ルネット帝國の皇であるということ。
アルはアルテリア・フォン・ミルダ、近衛騎士団長の娘で、シャルを守る近衛騎士であること。
皇帝の指示でナタリーを頼って、この王國に向かったこと。
全てが繋がる。だからジェネレート王國の兵士が越境までして探したのだと。
俺は深くため息をつく。
この世界で生きていこうと思った途端に、ここまでの大ごとに巻き込まれるとは思いもしない。
……でも、自分で決めた。
……この三人を守っていこうと。
「――トーヤ、一つだけ言っておくことがあるのじゃ」
ナタリーの聲に視線を向ける。
「シャルロットは皇じゃ。それは先程聞いたであろう」
俺は無言で頷く。
「皇の初めてを奪ったのじゃ。お主はもう婿になる事が決まったのじゃ。もちろん、アルトリアも同じ事じゃ。お主はもうすでに妻が三人いる事になるのじゃ。正式ではないが、今更他に嫁げまい」
……うん? 三人?
シャルとアルは皇と貴族令嬢、仕方ないと思う。しかし――。
「わしの初めても奪ったのじゃ! 當たり前じゃろう!」
その言葉に、俺だけでなく、シャルもアルも目を見開き驚き、ナタリーに視線が集まる。
正確な年齢は知らないが、長い間宮廷魔師としてルネット帝國に仕えていたと聞いた。
有り得ないだろう……、いや、その容姿を見たら……。
「なんじゃ、三人ともその顔はっ!! わしだってな、その機會はいくらでもあったのじゃ。……しかし、みんな『もうちょっと長してからね』と言って逃げていくのじゃ!」
涙目になって訴えるナタリーの聲がホールに響き渡った。
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