《召喚された賢者は異世界を往く ~最強なのは不要在庫のアイテムでした〜》第22話 逃避行
俺の言葉に震え上がっていた、ギルドマスターがぶ。
「捕らえるのだっ! いや、生死は問わん! いけっ!」
その言葉に、固まっていた兵士たちが剣を抜き構えた。
相手は一応、この街の兵士たちだ。殺すわけにもいかない。
俺は構えて、相手の反応を待つ。
三人が同時に斬りかかってくるが、俺はをわし、一人は腹に一撃をいれ、一人は蹴り飛ばす。そしてもう一人は蹴り飛ばした兵士に巻き込まれ転がっていく。
「全員でいくんだっ!!」
ギルドマスターは聲をあげるが、誰もこうとしない。実力差はわかっているのだろう。
さらにコクヨウが二人を毆り飛ばしたところで、再度、火の弾を浮かばせる。
「これ以上は、手加減できない。死んでも文句はないよな」
俺の言葉に、兵士たちは一歩ずつ下がっていく。
「くそっ。待っておれ。お前たち一回下がるぞ」
ガランの言葉に、俺は心の中でホッとするが、表には見せないようにする。
「そこに転がっている奴らも連れて行けよ。邪魔だと、コクヨウが踏み潰すぞ?」
まだ殘っている兵士が、転がっている兵士を引っ張り逃げるように去っていった。
「……流石にこれは早く逃げないとやばいな……」
コクヨウの首をでて「助かったよ。ありがとうな」と伝えると、一鳴きし、尾を振りながら廄舎へと戻っていった。
俺は扉を開け、屋敷の中に戻る。
ホールでは、武を構えた三人が並んでいた。
「どうしたんだ? そんな顔して……」
「捕らえにきたのじゃろ? わしらも戦うぞ」
ナタリーの言葉に俺は首を橫に振る。
「もうお帰りになってもらった。まぁ力でだけどな。それよりも、すぐに逃げる準備をするぞ」
荷を持ってくれば、俺の次元収納ストレージに仕舞うと伝え、各自部屋から荷を持ってきてもらった。
二人の荷を仕舞い込む。ナタリーは自分で持っているから、あとは店の荷だけとのことだ。
「フェリス、この屋敷を出るつもりだ。石に宿ってもらえるか?」
「うん……」
フェリスは俺に近づき石にれると、吸い込まれるように消えていった。
「よし、これで問題ない。そろそろ行くぞ」
俺の言葉に頷き、屋敷を出る。コクヨウも察してか、廄舎から出てきた。
……それにしても、この屋敷もったいないよな。風呂もあるし、部屋もフェリスのおで綺麗なままだし。
誰もいない屋敷の玄関の扉をり、『持っていければいいのにな……」とふと思う。
……流石にこれはな。と、思って収納を念じるとーー。
屋敷が消えた。
「「「えっ……」」」
シャル達三人が唖然とした表をする。
目の前には、建の基礎すら一緒に消えており、あるのは土の土臺だけとなっていた。
……あれ? 次元収納ストレージにっちゃった……?
脳裏に浮かぶ中を探していくと……あった。『屋敷』と表記されたものが。
「トーヤ、お主……どんだけの容量があるのじゃ! あとでわしに聞かせるのじゃっ!」
自分でも信じられないが、“モノ”と認識出來ればれられるのであろう。現に家はあったくらいだからな。
俺は馬車を次元収納ストレージから取り出して、コクヨウに繋げていく。
馬車を取り出したのを見てナタリーが呟く。
「……もしかしてその馬車も……」
ナタリーの言葉を聞き流すように、俺は出発の準備を続けていく。
「よし、出るぞ。最初にナタリーの店にいくぞ」
三人が馬車に乗り込み、俺は者臺に乗るとコクヨウは進み始める。
俺は街中でも探査サーチを使い、辺りを注意しながらナタリーの店へと辿り著いた。
「トーヤ、お主、まだ次元収納ストレージに余裕があるじゃろ? 中にあるものれれるだけ収納するのじゃ」
シャルとアルには馬車に殘って周りの警戒をしてもらい、ナタリーと共に片っ端から次元収納ストレージにしまい込んでいく。
「これで終わりじゃ。十年以上ここに住んだが、何もないと広くじるのぉ」
「そんな傷に浸ってる時間はないぞ。早く出ないと門が閉まる」
「そうじゃのぉ。では、行くか」
俺とナタリーは馬車に乗り、コクヨウに合図を出す。
日はすでに傾いて、夕刻近くとなっていた。
街の出り口の門は、夕刻には閉じられ、次の日の朝までは開くこともない。
「この時間から街を出るのか?」
「えぇ、ちょっと急ぎの用が出來ましてね」
「そうか……夜は魔も出るし、気をつけるんだぞ」
「ありがとう、気をつけていくよ」
門にいた衛兵に俺は手を振り、馬車を進ませ街を出た。
まず目指す先は、西の街ダンブラーだ。本當は街でもっと食材を買いたかったが、代たちが來た事で逃げるように街を出た。これから森を抜け、ルネット帝國に向かうには心許なかった。
本當ならそのまま北上すれば、ルネット帝國へと向かえるが、関所があり兵士も詰めている。
普通に抜けるのは難しいだろう。そこでダンブラーを経由して、食材などを確保し、必要なを買い揃えてから森を抜けていけばなんとかなるかと考えた。
魔法で明かりを確保し、馬車で出來る限り進み、街からある程度離れた場所で野営をすることにした。
しだけ森へとり、木々がまばらな場所を見つけて、三人にはここで一泊すると伝えた。
そしてシャルとアルの特訓の時に使った”家”を取り出す。
「とりあえずここで一晩寢るぞ」
俺の言葉に二人は頷く。しかしナタリーは――。
「なんでこんなもんがってるのじゃぁぁぁ!!」
暗い森の中でナタリーの聲が響き渡ったのだった。
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