《ヘタレ魔法學生の俺に、四人もが寄ってくるなんてあり得ない!》転校生(?)宮雨暁姫
俺は、教室にいた。しかし、立つ位置がいつもと異なる。
理由は単純。『子になってしまった俺が転校生として振る舞っている』からだ。
「……えっと、宮雨暁姫、です。普通科の高校から來ました。魔法科の高校は初めてなので、々教えてくれると嬉しいです」
途端、男子生徒から歓聲があがる。お前らそんなに俺が好きなのか。そうかそうか。
……などと派手な勘違いをしつつ俺は、
「先生、私はどこに座れば良いですか?」
「ああ、宮雨君は九條君の隣だ。九條君、良いかね?」
なるほど。姉さんの隣か。まあ、やりやすそうだな。
「大丈夫です。宮雨さん、おいでよ」
子供扱いすんのは止めてくれないか。
俺は窓に一番近い席……教卓から見て右斜め最後列の席だ。
「宮雨さん、これからよろしくね!」
「あ、うん。よろしく」
「(ふふっ、暁にしては中々良い演技だね。役者になれば?)」
「(いやだよ恥ずかしい)」
冗談半分なのかニヤニヤしている。質悪いな。
「ええー、一限目は魔法基礎理論だ。準備しておきなさい」
俺が一限目の準備をしていると、
「宮雨さん……だっけか?」
「あ、はい……」
近藤が話しかけて來た。こいつデカいからビビるんだよな。は良いヤツだけど。
「俺は近藤櫂。よろしくな」
「あ、うん。よろしく」
「……ところで宮雨さん、雨宮を見なかったか?あいつ學校來てから見てねえんだが……」
やっぱり怪しむヤツがいたか。まあ、近藤だし、比較的話しやすいかね。
「近藤君。それについて話があるんだけど……」 
「あ?良いぜ。何なら屋上で聞くか?」
「そうしてくれると嬉しいかな……」
結局一限目は欠課申請を出した。まあ欠課申請を出した授業の単位分の補習をけることになるが。
「で、話ってのは?」
「うん。…実は私……」
「おう。バシッと言っちまえよ」
俺は深呼吸して気持ちを整えると、
「『俺』が、雨宮暁なんだ」
ついに言った。どんな反応するかな。
「ああ、なるほどな。何か似てるなーって思ってたが、そういう事か」
あ、あれ。全然驚いてない。
「驚かないのか?」
「いや、驚いちゃいるが……。『裏』の仕事よりかマシだな」
「『裏』?」
『裏』の仕事って何だよ。この年で廚二病は笑えないぞ。
「『裏』っつっても殺しとかぶっ壊すのじゃない。々人助けが一番の仕事ってじだな」
人助けしてるのか。心心。……俺はいつから校長先生の真似事を始めたんだ……。
「まあ、ちょっと特殊なアルバイトだ。給料はそこらのバイトより斷然高い」
「それと今の俺に驚かないのに何の関係が?」
端から見ると何の脈絡も無しにバイトの話をしているようにも見える。
「昔とある研究所でボヤがあってな。何でも実験中の事故だそうで。火の方は研究員が消したんだが、瓦礫が落ちてきてな、どうにも自分らじゃ出られんと」
「そこで出てきたのが俺達だ。すぐに研究所に向かって瓦礫を魔法で吹っ飛ばした」
そういうのって警察や消防の仕事じゃないかというツッコミはあえてしないでおく。
「ただ、そこにあった景が衝撃的でなあ……」
近藤は苦笑いしながら頭を掻き、
「どう考えてもコイツ元はだろっていう男の死が転がっててな。ご丁寧にタマまで付いてやがったよ」
「人実験ってヤツか?」
どこにでもあるんだな。ヤバい研究してる組織なんてのは。
「……まあ、近いっちゃ近いな。で、俺も気になって聞いたんだが……」
苦蟲を噛み潰した様な顔をした近藤は、
「『人間の魔力量が限界を越えるとどうなるか』っていう実験らしくてな」
人実験すんなって。シミュレーションで何とかなるだろ。
「で、その実験にはもちろん魔法が必要で、研究員は全員魔導師だ。そんでもって違法な実験してたから____」
「……魔導衛師の出番ってトコか」
魔法関連の事件・事故の処理は全て魔導衛師に一任される。
「そうだ。もちろん研究員は捕まったし、その研究所も解されたよ。俺らは雇い主を通して魔導衛師から表彰されたような……」
「魔導衛師から表彰って……すごいな」
素直に心したところで一限目の終鈴がなった。
……補習確定だな。今週の休日削られるな。
お人形令嬢の私はヤンデレ義兄から逃げられない
お人形のように綺麗だと言われるアリスはある日義兄ができる。 義兄のレイモンドは幼い頃よりのトラウマで次第に少し歪んだ愛情をアリスに向けるようになる。 義兄の溺愛に少し悩むアリス…。 二人の行き著く先は…!?
8 115島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪
罪を著せられ島流しされたアニエスは、幼馴染で初戀の相手である島の領主、ジェラール王子とすれ違いの日々を過ごす。しかし思ったよりも緩い監視と特別待遇、そしてあたたかい島民に囲まれて、囚人島でも自由気ままに生きていく。 『王都よりよっぽどいいっ!』 アニエスはそう感じていた。……が、やがて運命が動き出す。
8 78我が家の床下で築くハーレム王國
この春から大學生になった柏原翔平。念願の一人暮らしも葉い、明日入學式を迎えるはずだった。だがその日の晩、彼の家の床には大きな穴が開いていて、そこから何故か女の子が現れる。しかし少女は何故か全裸だった。 これは普通の大學生が自分の家の床下で繰り広げるちょっと不思議な物語。 ※2016年10月17日、全編改稿完了及び、新裝版床ハレに際してタイトル変更しました
8 90カノジョの好感度が上がってないのは明らかにおかしい
『好感度を上げすぎるとその人との関係がリセットされる。』 ある日、そんな無慈悲な呪いをかけられた彼は、戀人も友達も一切いない哀しい學園ライフを一人謳歌していた。どうせ消える関係に期待するなんて馬鹿らしい。そうのたまい、人と深く関わること自體を拒否してきた彼だったが、突然転校してきた少女や、様々な人々と接していく中で、彼は少しずつ変わっていく。 呪いと過去が交錯する中、彼は何を望み、何を失い、何を摑みとるのか。 ※カクヨムにも連載中です。
8 145超絶美人な女の子が転校して來た。
歴史に詳しいこと以外には何も取り柄がない主人公の クラスに突如超絶美人な転校生がやってくる。 そして運良く席が隣に。主人公と転校生はどうなって行くのか………
8 149お嬢さまと犬 契約婚のはじめかた
「おねがい久瀬くん。お金あげるから、わたしと結婚して」 幼い頃の事件で心に傷を抱えたひきこもりの畫家・鹿名田つぐみと、久瀬 葉は半年前に結婚したばかりの新婚夫婦だ。 繊細なつぐみとおおらかな葉。表向きは仲睦まじいふたりだが、じつは葉はつぐみが不本意な見合いから逃れるために3000萬円で「買った」偽りの夫であり――。 お金で愛を買った(つもりの)少女×買われた(ことにした)青年の、契約結婚からはじまる、面倒くさくて甘くて苦い戀。 第2部連載中。 【登場人物】 鹿名田 つぐみ(19歳) 戀人のヌードと花を描く「花と葉シリーズ」のみ発表する畫家。 もとは名家の令嬢。見合いから逃れるために葉を3000萬で買った。 久瀬 葉(23歳) つぐみの専屬モデルで、続柄は夫。 素性不明の貧乏な美青年。
8 193