《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私の幸せ學校生活と俺の先に待つはデッドエンド
七話
「あぁ…銀杏さん綺麗だな…」
俺は今日の疲れを癒すようにMMORPGにを出す。
最も仲の良いフレンドである銀杏さんと共に二人っきりで超高難易度人數レイドボス。通稱エンドコンテンツに挑んでいた。
本當は四人で挑むものとして設定されているのだが、銀杏さんはあえて二人で行こうと俺に提案してきた。
自慢ではないが銀杏さんはサーバーランキング一位というとんでもない実績があるのだ。
俺と銀杏さんが出會ったのは互いに始めたての時だった。
その後は互いに高めていき、銀杏さんはサーバー一位。俺は二位と、二人でトップを獨占していた。
銀杏さんは「二人なら行けるよぉ?多分〜」といつものようなゆったりとした口調で提案してきたのだ。
確かにいくつもの死地を超えてきたふたりならクリアできるかもしれない。いやクリアできる!
と、始める前までは思ってました。はい。
「銀杏さん、死んでる姿も綺麗だな…」
はい。
今から俺は死ぬのでこれで床ペロ125回目でーす♪
勇『さすがに無理ですよ銀杏さん』
勇とは俺のMMOで使用してる名前だ。
銀杏『えぇ〜行けるよ〜ぅ』
勇『もう125回も死んでるんですよ!?』
銀杏『でも、次も死ぬとは限らないよぉ?』
勇『確かにそうですけど…』
銀杏『それに、あたしも本気だしちゃうから〜』
勇『今までのはなんだった!!』
銀杏『ん〜前戯?』
勇『言い方考えろ言い方!よく伏字になんなかったなおい!』
銀杏『勇っちテンション高いねぇ〜』
勇『125回も負け続けたらこうなりますわ』
銀杏『でもその武のダブルスロット取るのに何回同じボスと戦ったのぉ?』
勇『57486回』
銀杏『ほらぁそれに比べたら今は序の口だよ?』
勇『50000回も繰り返すつもり!?』
銀杏『ううん〜。クリアするまでだよ』
勇『んじゃまた明日』
銀杏『え?何言ってんの勇っち。今夜は寢かせないよ?』
勇『の子がそんなこと言うんじゃありません!』
銀杏『ちぇ〜もう寢ちゃうの〜』
勇『また明日リベンジしましょ』
銀杏『わかったよぉ〜』
勇『じゃあおつかれ〜』
銀杏『おつおつ〜』
負け続けはしたが、やはり銀杏さんとのゲームは楽しい。
俺はそんな幸せな気持ちのまま眠りについた。
俺は今日も學校へと向かう。
「あぁ…エターナルフォースブリザード=相手は死ぬ。みたいなこと起きないかなぁ」
俺は昨日のMMO片手にてくてくと學校に向け歩を進める。
徒歩ということもあり、さほど遠くはない距離のためない時間しかゲームはできないが、MMOに関してはそんなない時間も無駄にはできない。
それにソシャゲの方もイベント終了まで近づいているためそちらにも手をつけないといけない。
そう、はおろか、勉強すらする暇はないのだ。
MMOをプレイしているうちに學校へと到著した。
だが學校は今日もいつもとは違う雰囲気に包まれていた。
やけに廊下がざわざわしているのだ。
耳をすまして見たら、「新天さんが―」「あの新天さんが―」とまた新天さんが噂になっているようだ。
新天さんは何しても多の噂にはなるが、ここまでのは初めて見る。
そしていつもとは違うのは皆が俺に向ける視線の。
いつもは視線を向けられたとしても「あれがオタクって人種だぜ?」「えぇ〜きもーい」という視線だが、今回の視線は言うなれば「おいあれが例の」「あの新天さんの…」
というもので、俺はすぐに察した。
ま   た   新   聞   部   か
だけど記事はどこにも掲示されてないし、なんか嫌な予がする……。
教室が見えてくると次第に人の視線が増えていった。
もうなんなんだよ…新天さん何やらかしたのよ。
俺はいつもより多気を引き締めて教室のドアを開けた。
相変わらず廊下で向けられるような視線が向けられている。
だが、その視線に紛れて別のをした視線を向けられていた。
異様に思って教室を見回す。
いつもと変わらぬリア充たち。
隅で溜まっているミニリア充たち。
俺の席に座る新天さん。
教室ないで軽くみ合っている男子。
俺の席に座る新天さん。
トークに花を咲かす子たち。
俺の席に座る―新天さん。
いや……ね?そこ俺の席なんだけど……え?
あ―目が合った。
あれ?目元にくまができてる…?
だが、けるような笑みを浮かべうっとりと俺を見つめる新天さん。
「し、新天さん…?」
「あ、おはようございます!」
俺が聲をかけると席を立って軽い足音を鳴らして近づいてくる。
「さ、バッグは私が持ちますよ…あ・な・た♡」
その時、地が揺れた。
いや、揺れたわけじゃなかった。
クラスメイトたちの驚愕の聲が轟音を轟かせ虛空を振させ、地を揺らしたようにじたのだ。
そんなクラスメイトに気を取られて新天さんが言ったことを理解せずにいた。
あなた?
ん?
俺のことか?
俺が混して目を泳がせていると―
「どうしたんですか?勇人くん。そんな、新天円香の人になった覚えはない。と言わんばかりの表は」
あっれー?おっかしいぞー?
あなた?人?なんのことだろー?
「昨日の屋上であったこと忘れてしまったのですか…?」
うるうるとした瞳で恐る恐る聞いてくる彼に俺は「うん。忘れた」と言えるほど肝が據わっている訳ではなくて、
「あ、あぁ…あの事ね。うんうん覚えてるあれね」
と、わけも分からず噓をついてしまった。
「良かったー♡勇人くんが忘れてたら自害してたかも知れませんから♪」
自害ってあの自害だよね?
自分から命を絶つあれだよね?
自殺ともいうあれよね?
「どうしたんですか?この世の終わりみたいな顔して。もちろん自害は噓ですよ」
新天さんのキャラ崩壊がすごい。
昨日まではお淑やかで綺麗で可らしいまさに清楚といえる人だったのに、何でこんなギャルゲーのヤンデレキャラみたいになってるの?とき〇モ4のなじみみたいになってるよ?弾処理したら殺されかけるじになってるよ?
そんな時、ホームルーム開始のベルがなった。
「あ、じゃあまた次の休み時間に」
「う、うん。また…」
あ、昨日の屋上ってことは風で流されたあれか?
適當に返事したあれか?
クソジジイがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!話がちげぇじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!
「はぁ〜♡勇人くんと朝の挨拶をわしてしまいました…」
私は先ほどの幸せを噛み締めながらホームルームを過ごします。
今までは教室を出りする時とトイレに行く時しか勇人くんを見られなかったのですがこれからはずっと隣で彼を獨占できる…!
「はぁ幸せ」
彼を獨占できる。
隣にずっと居れる。
そう考えただけで…えへ…えへへ…んふ。
 
―おっと危ないです。変な笑いがれてしまいました。
でも良かったです。
昨日“先輩”にオススメのぎゃるげー?を聞いておいて。
夜ふかししてしまったせいでし眠いですが、ときめき〇モリアル4の主人公のなじみさんみたいになれば喜んでくれるって先輩言ってたので頑張ります!
でも男ってあんなじの子が好きなんですね。
やんでれ、というのですかね?先輩は「ヤンデレなら振り向いてもらえるかもよぉ〜」と言っていたので間違いありませんが、々狂気をじるというかなんというかで……。
「新天」
「は、はい!」
私が幸せにどっぷり浸かっている中、先生が私の名前を呼びます。
「金霧杏佳かなきりきょうかという生徒なんだが知り合いか?」
「えっ?先輩!?」
「よぉ〜先輩ですよ〜」
驚いている私を目にひらひらと手を振り、相変わらず巨な先輩が登場します。
「先輩ボタン!はしたないですよ!」
「おっと〜、ごめんごめん」
巨のくせにシャツのボタンをだらしなく開けている先輩へ注意を促します。
ですがこの人の厄介なところは、狙ってをアピールしているのではなく「暑いから」「苦しいから」という贅沢な理由で著崩しているのです!羨ましい!
私はそんな先輩と廊下でふたりきりで話します。
「で、とき〇モ4やったか?」
「はい!まだ終わってはいないんですけど、なじみのキャラと同じことを勇人くんにしたら驚いた顔してましたよ!」
「おぉ〜良かったね。」
「多分どストライクな像すぎたために驚きを隠せなかったんだと!」
私は廊下だということも忘れて、多はしゃぎつつ先輩へと伝えます。
先輩も笑みを浮かべながら私の話を聞いてくれます。
「で〜、今日來たのはちょっとお願いがあるんだ〜」
「お願いですか?」
「晝休みのときでいいから〜そいつ連れて屋上でご飯食べよぉ〜?」
「全然構いませんよ!」
本當は勇人くんとふたりきりで食べたかったですが、男の好みを教えてくれた恩人である先輩の頼みとあらば斷れません!
「やった〜」
そう言って先輩と私はハイタッチをしました。
その時揺れる先輩のを見て「あ、斷ろうかな」と思ったのは誰にも緒です。
「いきなり屋上でご飯って……はぁ、絶対人だと思われてるよなぁ」
足取り重く、約束の屋上まで歩を進める。
いやね?俺は別に良いんだけど、むしろありがたい、栄だ、ぐらいまであるんだけど、オタクでゲーマーでぼっちな俺といると新天さんの評価が下がってしまうからなぁ。
あんなこと言ってたけど、彼がああ言っても周りの見る目は違うからな。気が引けるなぁ。
よし!はっきり分かりませんでした。って言えば大丈夫だよな、自害も噓って言ってたし!
よし!
俺は覚悟を決め屋上のドアを開けた。
何で三人いるんだ……三人いたらあの新天が振られたっていうのがすぐに出回るじゃないか……。
俺の目の前には、朝のことは噓だったのかと思えるほど可憐な新天と、そんな新天さんの友達とは思えないほど元を開けている巨人がいた。
「あっ!先輩!ボタン!ボタン閉めて!」
「あ、りょーかーい。」
なんだかふわふわしたじの人だな。
“先輩”ってことは三年か?
「勇人くん!ここ來て!」
「あ、はい。」
俺は新天さんにわれるまま隣へ腰掛けた。
まずは禮儀として目の前にいる人さんに自己紹介をする。
「どうも、新転勇人です。」
「金霧杏佳です。よろしくねぇ〜」
「はい」
互いに自己紹介をわした俺たちは、直ぐに新天さんの方へと目を向ける。
「あ、え、えーっと……あはは…」
新天さんは何か言いたそうな表で作り笑いを浮かべる。
これはもっと言うことあるだろ?ってことか?
俺がそんなことを考えていると金霧先輩の方から話を切り出してきた。
「あたしはよくゲームとかやってます。スマホのMMOとか〜PZ4とか」
「俺もスマホのMMOやってます!」
どうやら同じゲームをプレイしていたらしく、俺が喋ってるとは思えないほど意気投合した。
「じゃあ見たことありますかね!」
「そうだね〜會ったことあるかもね〜」
俺は一応サーバー二位のランカーだから名前を出すと八割型知っていると思う。
よって俺は、今しかない!という思いで、友達を作るべく、名前を出した。
「俺、“勇”って名前でやってるんですよ。一応二位のランカーで」
照れのあまり頭をポリポリかいてしまう。
だが金霧先輩は俺のその言葉を聞いて、目を見開いていた。
まぁ自分のやってるゲームの二位ランカーが友達の彼氏(仮)だとしたら驚くのが普通だよな。
「ま、まぁ話はここら辺にしてご飯食べません?時間もないし」
「そ、そうですね!さすが勇人くんです!」
さすがの意味がよく分からないけどとりあえず時間もないし、俺たち三人はご飯を食べ始めた。
「新天の彼氏が“勇”……」
あたしは迷っていた。
あの時告白するべきだったか。
あたしのハンドルネームを。
あたしはMMOを開く。
そしてフレンド欄を開き、その名前を指でなぞる。
それは【勇】と書かれたプレイヤー名で、あたしの、銀杏の最高の相棒の名であった。
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