《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私の八ツ橋と俺のバッドエンド

百五十四話

【新転勇人】

「勇人ふん……速いですよぅ……はむはむ……」

「ん、あぁ、ごめんごめん」

清水寺まで続く坂を登る中、バスを降りた時からテンション上げだった円香は既に疲れが見えている。

俺はそんな円香の様子に気付かずにし先を歩いてしまった。

そんな円香の元へと戻るが、すぐに円香の様子がいつもと違うことに気がついた。

「あのぉ……円香?それは……?」

「はむ……ん?何のことですか?」

頬を膨らませはむはむと口をかしていた。

「んじゃあ口開けて見て?」

「ふち?んっ……あー」

今「んっ」って聞こえたぞ「んっ」って。

「おーいいいれっかー?」

……ふむ。

もしかして疲れもあるけど、出店の試食ばっかりしてたから遅れたとかじゃないよね?

ハムスターみたいに口ふくらませてたし。

そういえば心做しか「はむはむ」とか言ってたし。

「もー。私が何したと思ったんですかぁ?」

ぷんぷんっ!と言いたげな表で。

かわいいから許したい。許したいのは山々だけど…………俺は最近思うんだ。

確かに円香はかわいい。

だが、かわいくてかわいくてかわいいからって甘やかすと將來が心配なんだ。

円香に限ってないとは思うけど念には念をだ。

將來のバッドエンドとしては――

「勇人くんお茶〜」

「はいはい」

「勇人くんごはーん」

「はいはい。」

「勇人くんお迎え行ってきて〜」

「はいはい……」

こんな會話が多くなることだ。

これはできるだけ避けたい。

いや、互いに手を取り合っていく家庭を目指したい。

父母子が手を取り合って一歩一歩進んでいきたいんだ。

だから俺は――

「円香?」

「はい?」

「試食するなら俺も呼んでよ!」

「は、はい……?」

「だから!二人で楽しむの!」

味しいものは二人で分かち合うの!

「そ、そうですよね!ちゃんとわなくてごめんなさい!!」

「うん。」

味しいものは食べなきゃ損だしね。

お土産は戻ってくる時に買うとして、その為にも今は一刻も早く本殿に行かないと。円香もやりたいことあるみたいだし。

「じゃあ行こっか」

「はい!」

俺たちは左道さんと淺見くんに聲をかけ、清水寺本堂へ向け足を進めた。

【新天円香】

危ないところでした。

私が悪いとはいえ、興味本位で試食の八ツ橋をひとつ頂いたらなぜかその後もたくさん頂いてしまって。

やっぱり食いしん坊なだって思われたくないですからね。

それにしても坂長いですね……。

もうしなはずなんですけど。

占いの石】までは。

目を閉じて石にれればが葉う、良縁に恵まれる。といわれる石があるのです。

既に最良縁に恵まれているので縁を求めるわけじゃありません。

勇人くんとの今後を祈りたいのです!

今の百の幸せを百五十、二百までたくさん幸せになれるようにと!

あとは安産とかですね。

ご利益じゃなくともとにかく願ってみるのです!!

―あ、抹茶八ツ橋の試食やってます。

……いただいてきましょう。

ワールドカップの最中は!!

なにとぞ!!

この通り!!

あと次回かそのまた次か、分かりませんがかなりあまあまな展開を用意しております。

くどいくらいのあまあまを。

井戸の経験則を踏まえて。

まぁ?みんなは経験したことないと思うから?想像もつかないと思うけど?

みんなみたいな?奧手で?下手なみんなには?分からない?ことだと?思うけど?

まぁ?その?ないと等しい脳で?考えて?くれたまえ?

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