《非リアの俺と學園アイドルが付き合った結果》私のジップロックと俺の先生の相談
百五十七話
【新転勇人】
「…………待たせちゃった先生も悪いけどさ、なにしてるの?」
自由時間で夜の京都を散歩する予定だったが先生の相談とやらで待たされていたのだ。
その旨を円香に伝えたら、一分もしない間に部屋にやってきて敷いてあった布団にくるまったのだ。
……で、先生は今も布団にくるまっている円香を見て思わず呟いてしまったのだろう。
仕方ない。俺もさっき同じことしたから。
「勇人くん?この子何してるの?」
「匂いつけてます!」
「匂いつけてるそうです。」
「は、はぁ……」
うん。同じ気持ちです。
なに?匂いつけてるって。
しかもこの子俺が夜著る予定だった服著てるからね?
部屋に來てすぐ、俺に斷りなく、広げてたバッグから服を取り出して著始めたんだよ。すげぇ嬉しそうな顔で。
円香が嬉しいならそれでいいんだけどさ、さすがに聞いちゃうじゃん、何してるのって。
そしたらなんて言ったと思う?
『これで今日の夜過ごしていいですか?』
って言ったんだよ。
意味わからないでしょ?
前々から言ってもらえれば余分に持ってきたのにさ。
「勇人くん、あれでいいの……?」
「あ、大丈夫です。好きにやらせときましょ。」
「んぅ〜!!」とか言いながら顔を枕に押し付けている円香を目に先生へ話を促す。
てか俺今日あれで寢るんだよな……。
「勇人、とりあえずジップロックならあったぞ」
ドアを開けて帰ってきたのは淺見くんだ。手にはコンビニの袋が握られている。
「お、ありがとう」
「どーってことねぇよ!」
「ジップロックなんて何に使うの……?」
「まぁ見ててください」
考え込んでいる先生のためにも、俺はすぐに正解を取り出す。
「これって……」
俺が取り出したのは一枚の著、この旅館に到著するまで來ていたものだ。
先程いだこれを、淺見くんが買ってきてくれたジップロックの袋にれて――
「それいけ!」
この部屋の端っこの方へ向かって投げた。
すると、俺の思通り――
「勇人くんッ!!」
先程までゴロゴロしていた円香がチーターの如きスピードで布団から飛び出し俺の投げたジップロックを捕獲した。
「えぇ……」
片手で口を覆い、驚愕どころかちょっと引いてるまである由ちゃん先生。
円香はというと、手を用に使い、貓のようなきでジップロックを転がしている。
「ま、これで円香に聞かれなくて済みますんで話を進めましょうか」
俺と淺見くんにアイコンタクトをすると、先生は深呼吸を一度、そして口を開いた。
「分かった。じゃあ早速だけど……」
先生はの前で手をつんつんしだし、途端にクネクネとし始めた。
顔は若干赤らんでおり、それを見るだけでどんな容の相談か分かるほどだった。
淺見くんとアイコンタクトをわし、一度深呼吸をする。
よし。
これでいいだろう。俺も心の準備ができたところだ。
「…………先生ね、す、すすすすす好きな人ができたの……」
か細い聲で、俺たちにのみ聞こえるような聲で。
先生はポツリと呟いた。
「先生今年何人目んぼんんんん!!」
「淺見くん?」
「んーんー!!んん!!」
弾を、地形を変えてしまいかねないほどの弾を投下しようとした淺見くんの口を塞ぎ、睨みつけて目で訴える。
たしかに、たしかに先生は気持ちの移り変わり四季より激しいイメージがあるが…………今回ばかりは違うだろう……。
そもそもイメージだし。
「それでね、先生さ、いつもシングルなファーザーを狙ったり、石油王とか狙ってるでしょ?」
「そ、そうなんですか?」
「うん、そうなんです。」
そうなんですか…………。
シングルなファーザーからだいぶ飛躍した気がするけど。
『狙う』って言い方やめない?
「でね、先生が今してるって言うのが、」
「「が?」」
淺見くんと聲を揃えて、そして二人してとりあえずを乗り出して聞きってみる。
「……お醫者さんなの」
「醫者!?」
「玉の輿!?」
考えることは二人とも同じ、金のことしか考えていない。
それに加えて由ちゃん先生が好きになるってんだから相當なイケメンなんだろうな。
「お、お金で好きになったわけじゃないのよ!?そうね……出會いは――」
おいなんかすげぇ嬉しそうな顔で語り出したぞ。
「……先生の行きつけのバーよ。私がそこでカクテルを飲んでいるときに出會ったの。初めはひどかったのよ?お子様がなんでこんなところにいるんだ!って」
ふむふむ、で、長くなるかなこの話。
「その日から、そのバーでよく會うのよ。」
――要約するとこうだ。
イケメンの醫者と出會って最初はいじられてたけど喋ってくうちに互いに打ち解けてきて先生の方が好きになってしまった。と。
で、なんでいつも豪快な先生がここまで慎重になっているかというと、
「先生も……最後なのよね……」
と、遠い目をしながら言っていた。
「――もう悲しい思いをするのは嫌なの。本當にけない話だけどあなたたちの力が借りたくて……」
由ちゃん先生もの子なんだよな。
今まで散々からかって來たからなんか変な覚だけど……ここまで距離の近い先生はそうそういないだろう。
「俺たちでよければいくらでも力になるぜ由ちゃん!」
「ありがとう……てか由ちゃんいうな!」
小さいの子が大人をポカポカ毆っている図。
そんな、する乙と化した由ちゃん先生はひとしきり毆り終えるとおもむろにスマホを取り出して畫面を向けてきた。
「この人なの」
畫面には、真っ赤なとほんのり顔を赤らめているめちゃめちゃなイケメン。
座っているが、座高が違うのでイケメンがし屈みながら由ちゃん先生に肩を貸していた。
「先生この時記憶なくなるまで飲んじゃってね、気がついたら家にいたの」
「なるほど……」
々まずいんじゃないかと思う反面、忘れていた方がいいこともあるかもしれないな。
しかもそれイケメンに家教えてる可能全然あるからな。
「で、先生はその人とどうなりたいの?」
「それはもちろん……結婚とか……」
「結婚!?勇人くん!今結婚という聲が聞こえました!」
あーあ……円香の前で言っては行けない言葉ランキング二位を言っちゃったな。
こりゃ話聞きに來るぞ。
俺の著は無駄に犠牲になっただけか……。
――円香にも事を説明して、協力を仰いだ。
「協力するに決まってるじゃないですか!」
「そ、そう……ありがとうね」
さっきまでの円香を見てるからか先生はちょっと歯切れが悪そうだ。
テンション高めな円香だったが、すぐに不思議そうな表を浮かべて口を開いた。
「でもなんで修學旅行でそれを?」
「………………お土産渡すと同時に告白しようかなって……」
「「えぇ!?」」
この人すごいな。
――そしてそこから晩飯まで、先生の計畫とやらを聞かされ、なんと修學旅行の後にすぐ服を選びに行くことに決まった。
乗り掛かった船だ。
ここまで來たら最後まで付き合って、どうせなら行く末を見屆けたいな。
俺は、『相談代』として由ちゃん先生から貰ったチョコレートを口に運んで、晩飯へ向かった。
おいこいつこのまま蒸発するじゃないか!?
井戸も思いましたよ。
けど許して、今年験生のとしてやらなきゃいけないこといっぱいあって、合間をうのがだいぶ難しいんだよね。
出來ることなら週三あげたいとは思ってます。
そして、コメント欄の諸君。
井戸も大好きだぞ。
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