《俺の馴染2人がメンヘラとヤンデレすぎる件》料理センス……
  「非常にまいったなぁ……」
  
 俺は腕を組んでこの悪い空気に包まれた狀態をなんとかしようと考えていたが正直なところ、こう言うところは昔の志保となにも変わらないと思ってしまう。
  志保も代も下を向きユンはあたふたとしている。
(可いなぁ〜、もしかしたら自由研究の課題はユンの観察日記で通るかもしれない)
 ……まぁそれは置いといて。
 俺は今、そこそこのピンチ狀態に追い込まれていた、まぁ普段の代や志保に殺されかけたり、ストーカーされるよりマシだが……。
  「……」
 この終始無言で立っている志保を見るとあまり責めたくないのだが、原因はやはり志保にあると言える。
 つまりはこう言う事だ。
 〜30分前〜
 「野菜を切るのなんて誰でも出來るに決まっているでしょ!馬鹿にしないでくれるかしら!」
 俺が米を炊いているとまたもや代と志保が喧嘩をしている、やっぱさっきのこともあってなのか2人とも不機嫌だ。
 どうやら野菜を切る話で喧嘩しているらしいが俺は薪をれるのであいにく忙しいため放っておいた。
 「え〜でも〜志保なんかがやるより代がやった方が絶対に早いもん、それに雪くんにとっておきのスパイスを加えてあーんしたいし〜」
 ちょいちょい、自分の願がダダれですよ代さん。
 「ちょっと……何言ってるのよあなた!もう良い、早く野菜と包丁を貸しなさい」
 俺はなんだか震いしてしまった。
 志保が包丁を使うイコール人を刺すなんて考えは良くない事なんだろうが今までの流れではそうなってしまう。
 「えぇ〜絶対志保やらかすじゃん……も小さいし」
 こいつさりげなくとんでもないことを言いやがった。まぁ俺に八つ當たりしてくるなんて事はないだろうから安心して薪おぉ!!!!
 俺は急に首を締め上げられ、視界の端に何やらるものが見えたような。
 「ねぇ雪くん?」
 し・ほ・だ!なぜ俺に八つ當たりしてくる!
 「はぃ!」
 まったく無いとも言えないの溫もりをじながら俺は刃に怯えていた。
 「私のってそんなにないかしら?」
 「そんな事ございません!」
 俺は息を呑み手に持っていた薪を落とした。手汗が軍手に染み込みぬるぬるしてきた。
 「そう、なら良いわ」
 そう言って志保はコンロの方へ戻って行った。危うく殺されるところだった。
 本來なら周りから「大丈夫?」とか「怪我はなかった?」とか聞かれるはずなのだが、俺に至っては例外だ。
 なぜ例外になったんだろうか?
 取り敢えず俺は薪を拾い上げ作業に戻った。
 志保は昔から料理が苦手だったからなぁ〜、特に刃を使う系は駄目だ。何故か刃は食べに向かず俺にばかり……。
 するとカレーの材全てが俺の方に向かって飛んできた。
 「いた!」
 特に頭に當たってきたジャガイモが痛すぎる。
 「ゆ、雪くん?大丈夫?……ほら志保が料理するとろくなことにならないって言ったのに」
 「なぁ!?……これはあなたが邪魔をするからでしょ!?貓の手だの犬の手だの訳の分からない事を言うから!」
 いや、貓の手と犬の手の違いがよく分からないのだが……。
 俺は落ちた野菜を拾い一つのカゴにまとめた。
 「2人とも喧嘩はしないように、野菜はカゴの中にれておくから」
 若干ため息混じりの聲でそう言うと代が抱きついてきた。
 「さすが雪くん〜、ねぇねぇ?一緒に野菜洗わない?」
 なんで俺が……いや、志保と代にこのままやらせていたら一生終わらない気がする。
 志保には薪の役目を果たして貰おう。
 
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