《初めての》錯する心05
「奈緒は、奈緒はどうなんだよ?」
話しは戻るが、僕らの関係について今度は僕が質問を返す。 すると、お腹に回る腕にし力がったような気がしてから奈緒はそっと僕の背中におでこを當てて言った。
「あたしは今幸せなんだ。ここにこうしていられることが。他には何もいらない。これが答えよ、ダメかな?」「お前に言い寄る男は多いだろ。今もきっとこの中にいるかも知れないぞ? 僕にいい気持ち抱いてない男が」
誰が誰としても目立つ自転車の二人乗りだ。しかも、高校生の男がなんとも仲良さげにさも人同士ですよって言いたげに、著しているのだ。僕なら間違いなく殺意を抱くだろう。リア充死ね! ぜろ! と心の中で大絶するに違いない。ましてや、それが意中のの子を奪われたってなると尚更である。
「そんなの分かんないわよ。みやびはあたしの事、買い被り過ぎ。別にあたしはモテないわよ」「いやいや、噂は聞いてますよ。新學期始まってからもう二十人には告白されたんだろ?」
差點では右折レーンで待機していた車が続々と新しい流れを作り遠ざかっていく。そろそろ歩行者信號も変わるころ合い、僕は奈緒の返答を待ちつつ走り出す準備をする。
「大切なのは回數じゃない。誰に告白されるか……だよ。バカ……みやび」「え、なんて言った?」
歩行者信號から鳴り響く「ぴよぴよぴよ」って効果音のせいで奈緒の力ない返答が聞こえなかった。だから、走り出そうとした力と止まる力が均衡して前のめりになってしまった。
「人いないんだからあたしもみやびも変わらないって言ったのよ!」
急ブレーキが不快だったのか振り返った僕の両頬を両手で挾む奈緒。なんか怒っているようだ。
「ほら、通行の邪魔になるからささっと出発!」「へいへい、お転婆娘さん」
腑に落ちないが奈緒がそう言うのなら、人がいない僕らは同じカーストなのだろう。どう考えても奈緒と僕との「人いない」には大きな違いがあるように思うのだがね。それついては奈緒が追及を許さなかったので仕方なく歩行者の流れに乗って自転車を學園へと向かわせることにした。 道中そんなやり取りをしつつ、學園が見えてくると前方に自転車を漕ぐ春香を奈緒が見つけ「ほら、想い人だよ」ってからかわれた。言われなくても気が付いていたさ、深呼吸して気持ちを落ち著かせていたところだ。
「やっほ~春香!」「あ、雅君と奈緒、おはよう」「おはよう、は、春香」「うん、おはよ~」
準備萬態、呼吸を整え春香の脇に自転車を進め、今日も穏やかに微笑む春香の名を呼べた。それに対し、春香も満足そうに笑みを咲かせてくれなんだか照れくさい。昨日夜遅くまでラインをしていたこともあり、僕たちの関係が発展したことがことさら実できてが高鳴る。苦しいくらいにだ。 大事なことだからもう一度言うが、昨日の夜、僕はこの子と寢るまでずっと互いの時間を相手の為だけに使い合った仲になったのだ。そんな関係になれたんだ。そう改めて思うと天にも昇りそうになってしまう。
「二人はいつもそうやって登校するの?」
自転車置き場に著き、奈緒の鞄を籠から取ってやると春香に疑問を持たれた。
「え、まあ、いつもではないけど」「まるで、人さんみたいだね?」
ほう、まさか春香にまで言われるとは思わなかった。僕も奈緒も豆鉄砲食らった鳩のような顔をお互いに向けている。
「ちょっと~、春香なに変なこと言ってんのよ? あたしとみやびが人みたいだなんて」
あからさまに揺する奈緒。そっちはそっちで何回も周りから質問されてきたんじゃないのか? 今更何を慌てているんだ。
「そうかな? 私は別に変じゃないと思うけど? 二人はお似合いだもの」
おやおや、このセリフ、どこかで聞いたことあるぞ? 昨日は春香と僕がお似合いだと誰かさんが言っていたような。その誰かさんは、揺し過ぎて顔が真っ赤である。
「み、みやび! あんたからも訂正してよ! あわしとみやびはそんな関係じゃないって」「そうだよ春香。僕らは別に単なる馴染なだけで、人とかそんなんじゃないから!」
言ってて悲しくなるのはなぜか。別に奈緒は嫌いじゃないし、この関係をこんなにも真っ向から否定することが悲しくてたまらないんだが。
冥府
山中で夜間演習中だった陸上自衛隊の1個小隊が消息を絶った。 助け出そうと奔走する仲間たち、小隊を付け狙う地獄の使者、山中一帯に伝わる古い伝承。 刻々と死が迫る彼らを救い出すため、仲間たちは伝承に縋る。 しかしそれは、何の確証も一切ない賭けだった。 危機的狀況で生きあがく男たちの戦いを描きます。 カクヨムにも掲載しています。
8 140Waving Life ~波瀾萬丈の日常~
※題名を変更しました。 主人公、蔭山 剣也(かげやま けんや)が多くのヒロインと引き起こす、波亂萬丈の青春ラブコメディー。 岸川 蘭華(きしかわ らんか)は、いつも一緒に遊んでいた幼馴染。 皆田 絵里(みなだ えり)は、実は小學校時代に不良の自分を救ってくれた恩人。 そんな2人から入學して僅かの間に告白される。 そして更に、蘭華は留學することになり更なる問題に直面する。 その他沢山の問題にぶつかっても挫けずに頑張る主人公やヒロイン達に注目! 多くのヒロインと関わることで、主人公の感情は変化していく! 戀愛もの好き必見‼︎ ジャンル別日間最高19位、週間65位の作品です。
8 197俺の隣の席の人が毎日違うのですが?
俺の隣の席の女子は何故か毎日違う人がくる。 青髪ポニーテール、緋色ショート、金髪ロング×2黒髪の本人 そして月曜になったらまた最初に戻るを繰り返している。なのに誰にも気がつかれていない彼女達 これはそんな彼女達と俺との日常
8 174皇太子妃奮闘記~離縁計畫発動中!~
小さな國の姫、アリア。姫の中でも一番身分も低くく姉達に度々いじめにあっていたが、大國の皇太子、ルイス王子から求婚され、三才で婚約した。アリアはのる気でなかったが、毎年會いに來てくれて、「可愛い」「幸せにするよ。」「好きだよ」「君一人を愛する」と言葉に施されその気になっていた。12才でこっそりと皇太子のいる國へ行った····ら、既に側妃を二人娶っていた!しかも女好きで有名だった!現実を突きつけられてアリアは裏切られたと思い、婚約の破棄を父である國王にお願いをしたが、相手があまりに悪いのと、側妃くらい我慢しろ言われ、しぶしぶ嫁ぐことになった。いつまでもうじうじしていられない!でも嫌なものは嫌!こうなったら、円満離縁をしてみせましょう! そんな皇太子妃の離縁奮闘記の物語である!
8 150地味な俺がなんでモテるの!?
斉藤 成城(さいとう せいじ) は普通の男子高校生である。 住んでいる所は住宅街住みやすいし少し遠いいが、電車で行ける 山や川などがある。 身長169cm 成績 普通 運動神経はやや自信あり 顔は…………普通のどう見ても普通の高校生 そんな彼は 戀 を一回も経験していなかった がある事をきっかけで斉藤成城は 戀のハリケーンの集まるど真ん中にいたのだ…… どうも!みなさん!斉藤 です! 今回のテーマは………戀です! 自分は実力不足ですが…もしも!この作品気に入ったよー!っと言う方!ぜひぜひ!フォローを! そして、誤字 情景等が足りなかったら指摘コメントお願いします! サブタイトルを変えました! 2019年7月21日にキャラデザを見直し変更しました!
8 187機甲女學園ステラソフィア
-スズメちゃんと一緒に人型兵器のある生活、はじめませんか?- 人型兵器がありふれた世界。 機甲裝騎と呼ばれるその兵器は交通、競技、戦闘と日常から戦場まで人の営みと同居している。 このマルクト神國にはそんな機甲裝騎を専門に扱う女學園があった。 通稱、機甲女學園とも呼ばれる國立ステラソフィア女學園―― そこに1人の少女が入學するところから物語は始まる。 今、1人の少女の數奇な運命が動き出した。 4年と1ヶ月と21日の連載を経て、機甲女學園ステラソフィアは完結しました。 今までありがとうございました!
8 175