《初めての》錯する心16
「雅、の子が化粧をする理由ってのは、誰かに可いって思ってもらいたいからだ。千春がそのいい例だぜ? あの子、年上の彼氏と自分がしでも釣り合うように努力しているんだ」「そうなのか?」「お前だってさ、春香ちゃんがお前の為に綺麗になりたいって想い努力してくれたら嬉しいだろ?」「それは嬉しいよ」「なら、お前も出來る限り努力することだ。恥ずかしがらずに、お前も想い人にふさわしい男になる努力が必要だ」
なんだか大人びたことをカーテンの向こう側にいる拓哉が言うもんだから、自分がえらく子供じみたのまま長してしまったことが今度は恥ずかしくなってきた。
「わたっか、僕も努力するよ」
奈緒が誰を思って化粧をするようになったのかは分からないが、僕だって今は気になる子がいるんだ。しでもかっこいいって思われたい心は僕にもある。
「おお、いいじゃないか。長あるって羨ましいぜ? あとは、靴とかもボトムのに合わせて買わないとな」「頼みます師匠!」「いいってことよ、俺たちは友達なんだからよ」
正直、自分をよく見せようとする努力に僕は嫌悪を覚えていたのだ。偽る、偽裝、派、そんな風に考え拒絶していた。
それを拓哉と出會って間違いだと気が付くことが出來た。元から形である人間たちにじていた劣等、それが全ての始まりであり、僕がモテない理由なんだと拓哉と出會い気が付くことが出來たのだ。
本當に、拓哉と出會えたことに謝する。そして、自分の服そっちのけで他人の服を探してくれる友人に、僕はいままで以上の友をじずにはいられなくなった。
これが、僕と拓哉が初めて放課後に一緒に服を買いに行ったって言う思い出となり、僕らの絆を一層強くすることを意味している大切な時間となったのは言うまでもない。
こうして思春期をとうに迎えた高校二年の春も終盤の五月、僕はいままで出來なかった誰かの事を想い自分を著飾る行為へしでも抵抗をなくすことが出來るようになったのは、この心を就させるための大きな第一歩と言えるだろう。
些細なことであるが、年齢=彼いない歴の僕からしてみれば大躍進である。
だから、服を一式全部揃えた僕はホクホク顔で明日を待ちむことが出來た。
で、そのお返しに拓哉にありったけの奈緒の好みを伝え、拓哉も新たな開拓として今まで自分が著てこなかったファションへ果敢に挑み、僕と同じく明日を楽しみに待つする男になれたのであった。
「これで、明日、俺は思い殘すことがなく散れるぜ」
そう言って帰路に就いた拓哉の表はやはり明るかった。明日、フラれるために告白する拓哉に、僕が出來ることはやはり一つだけである。
僕は急いで自宅へと帰り、奈緒へと電話した。
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