《99回告白したけどダメでした》39話
「わっ悪い!!」
誠実は一気に目を覚まし、洗面所のドアを閉めた。
奈穂のなど、小學生の低學年いらい見ていない。
しかも、今の奈穂はが子からになりつつある訳であり、しかもモデルをやるほどのスタイルの良さだ。
誠実が驚くのも無理は無かった。
「はぁ~ビックリしたぁ」
誠実は直ぐさま部屋に戻り、ドアを背にして座り込む。
最近妹である奈穂との仲も良好になってきたというのに、これが原因で嫌われたらどうしよう……。
なんてことを考える誠実。
誠実は奈穂が著替えを終えて出てくるのを待ち、誠実は改めてシャワーを浴びようと思う。
すると、誠実の部屋のドアをノックするを音が聞こえた。
「は、はい…」
「おにぃ、私だけど…」
ドアの向こうから聞こえてきたのは、先ほど全を見てしまったばかりの奈穂の聲だった。
誠実は部屋の中で、構えながら、返答する。
「す、すまん! 寢ぼけてて、ノックするの忘れて!」
「なんでも良いけど、れてくれない? そうじゃ無いと落ち著いて話せない……」
「あ、あぁ…」
誠実は奈穂に言われるがままに、部屋のドアを開ける。
ドアを開けると、風呂あがりの奈穂がラフな部屋著姿で現れる。
誠実は思わず、先ほどの事を思い出し、思わず目を逸らす。
「今日、何かあったの?」
「え? あぁ……まぁ、ちょっと…」
誠実は、奈穂がファミレスでのことを言って居るのだとすぐに分かった。
しかし、誠実は綺凜との約束通り、綺凜の話を誰かにするつもりは無かった。
これは誠実と綺凜の問題だと思ったこともあったが、本當の理由は好きな相手にそうお願いされたからだった。
誠実は自分でも馬鹿だと思っていた。
あんなことを言われたのに、まだ綺凜が好きで、彼に迷をかけまいとしている。
そんな自分が、誠実は稽に思えた。
「そ、それより、お前の方はどうなんだ? あの2人と何を話してたんだ?」
「まぁ、子トークかな? バナとかね、そういえば前橋さんに告られたんでしょ?」
「うっ……やっぱり言ったのか」
バナと聞いた時點で、薄々はづいていたが、やっぱり話になっていたらしい。
誠実は綺凜とのことで、沙耶香との事を気に掛ける余裕がなく、これからどうすか何も考えていなかった。
「まぁ、おにぃが告られたんだし、何も言わないけど、返事を待ってもらってるんだったら、ちゃんと考えないとダメだと思うわよ。何か他に悩みもあるんだろうけど」
「あぁ、そうだな……しかし、お前がバナか、誰か好きな奴でもできたのか?」
「は、はぁ?!」
顔を赤らめながら聲を上げる奈穂。
誠実はそんな奈穂を見て、奈穂に好きな男子が居るのではないかと思い始めた。
最近やけに服裝何かに気を使っている気がするし、自分に対してもフレンドリーなのは、そのせいではないかと誠実は考える。
「まさか図星か? 相手はどうせ同じモデルの年上男とかだろ~? お前モテそうだもんな~。あ、家には連れてくんなよ、親父が泣くから」
「ち、違うわよ! そんな人居ないし! 大私は……」
そこまで言ったところで、奈穂は言葉を止めた。
何を言おうとしたのか、気になった誠実は、首をかしげて「どうした?」なんて聞いている。
「わ、私は今はそういうの興味ないの! それに私、一応験生だし!」
「そ、そうだな、でもお前確か頭良いよな? じゃあやっぱ東星に行くのか?」
誠実達の地域の高校は東星、西星、北星、南星と4っつの方位にちなんだ高校がある。
そのほかにも工業高校や商業高校などもあるが、普通高校といえばこの4校が上がる。
1番學力が高いのが、東星高校であり、誠実達の通う西星は學力は3番目で、行ってしまえば平均的な學力の平均的な高校だ。
奈穂の學力は高く、教師からも第一志は東星だろうと言われていたのを誠実は知っている。
「行かないわよ、あんな遠い學校、おにぃと同じ西星にするわ」
「お前、そんな理由で……ん、今なんて言った?」
「だから、おにぃと同じ西星に行くって言ったの、前橋さんも蓬清さんも…良い人だったし……」
誠実は奈穂の言葉に驚いたのと同時に、絶した。
今日、奈穂が校門前に來ただけで、誠実の學校の男子生徒は兄の誠実を追いかけまわし、奈穂とお近づきになろうと必死だった。
もし、奈穂が西星にってしまったら、そう考えると、奈穂の事が心配になる誠実。
何とか、他の學校に志校を変えるように渉する。
「か、考え直せよ! もったいないぜ、せっかく頭良いのに、西星はやめておけよ! せめて、2番目の北星(きたほし)なんてどうだ? 家からもそこまで離れてないぞ!」
「何よ、そんなに私と同じ學校は嫌なの?」
「い、いや…そういう訳じゃないが、俺はお前の為にだな……」
「まぁ、あれだけ可いクラスメイトのの子と先輩とイチャイチャするのを邪魔されたくない気持ちもわかるけど、私は西星に行くから」
ムキになる奈穂に困り果てる誠実。
このままでは、中學時代の頃のように、奈穂にラブレターを渡す橋渡しにされてしまう。
「なぁ、なんで西星なんだ? 家が近い以外にも何かあるんじゃないか?」
とりあえず、なぜ西星が良いのか聞いたうえで、説得を試みる誠実。
しかし、奈穂の決意は変わらず、顔をしむすっとさせ、誠実に言う。
「おにぃが居るから」
「は?」
そういうと、奈穂は機嫌を悪くしたまま部屋に戻って行く。
「なんなんだ……はぁ、最近こんなんばっかだ」
誠実はそういうと、シャワーを浴びる準備を整え、改めて洗面所に向かう。
もう誰も居ないだろう、誠実はそう思い、洗面所のドアを開ける。
「ん? あぁ、誠実か」
「ぎゃぁぁぁ!!」
ドアを開けた向こうには、全の誠実の親父がなぜかスクワットをしており、誠実は思わずんだ。
男の、しかもおっさんである。
あまり目に良いものではない。
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