《99回告白したけどダメでした》167話
*
「ただいま~」
「おぉ、おかえり」
「やっと帰ったか」
「なんだ、健も起きてたのか」
誠実はコンビニから、旅館の部屋に戻ってきた。
手にはコンビニで購した、お菓子や飲みがたくさんっており、誠実は機の上に買ってきたを出していく。
寢ていた健も、いつの間にか目をさましたようで、スマホを弄って外を眺めていた。
「ほらよ、コーラとその他炭酸飲料」
「サンキュー、ほら金」
「おう」
誠実は武司から金をけ取り、財布にしまう。
「俺も渡しとこう、どうせごちそうになるしな」
「じゃあ、三人で割り勘で…」
健からも金を貰い、誠実は財布に金をしまい、三人でテーブルを囲んで、飲み食いを始めた。
「なぁ、前から聞きたかったんだけどよ」
「なんだ?」
誠実はスナック菓子を食べながら、健に向かって尋ねる。
「健と島崎って、一どう言う関係なんだ? なんか、テスト勉強の辺りから、妙にお前懐かれてるよな?」
「………聞かないでくれ」
誠実の質問に、健は顔を真っ青にし頭を押さえながら、誠実にそう言う。
「でも、見たんだろ? 」
「それを言わないでくれ……俺は見たかった訳じゃない……」
健は溜息を吐きながら、武司に言う。
のを見て、男としてこの反応はどうなのだろう、なんてことを思った誠実だった。
「そう言う、武司も何を古賀と何をしてたんだ?」
「え? お前見てのか?」
「なんだ、その話? 俺にも詳しく教えろよ」
健は話題をすり替えようと、武司の話題を切り出す。
話しを振られた武司は、コーラを飲みながら、つまらなそうな顔で答える。
「別にただ偶然會ったから話してただけだ、なにも面白い事は無いぞ?」
「本當か? お前と古賀は最近やたらと仲がいい気がするが?」
「健、お前のその目は節か? 仲なんて良くねーよ……ま、しは仲良くなったかも知れねーけど……」
「ほう……狙ってるのか?」
「はぁ?! んな訳ねーだろ。変な事を言うなよ……そういう話しは、誠実にしろよ」
武司は、これ以上話しをしたくないのか、誠実の方に話しを振った。
「なんで、俺に話しをを振るんだよ?!」
「俺らの話しより、そっちの方が面白いだろ?」
「話題にされる方のにもなってくれよ」
「その言葉、お前にそのまま返すよ。で、どうなんだ? 実際はどっちを選ぶんだ?」
武司は笑いながら、誠実に尋ねる。
誠実はそんな武司の言葉に、が痛くなった。
そして同時に、先ほど綺凜との會話を思い出した。
「………さぁな」
「おいおい、さっさ決めてやらねーと、あの二人が可そうだぜ?」
誠実は短くそう答えた。
本當は答えなんて決まっていた。
二人への返事も決まっていた。
でも、今はそのことをこの二人に話すべきでは無いと誠実は思っていた。
「武司、こういうことは本人達の問題だ、俺たちが口を出す事じゃない」
健は誠実の表を見て、武司に言う。
「ま、それもそうか……んで、島崎のはどうだった?」
「おい、俺の話を聞いてなかったのか、健?」
「いや~、そうは言われても、気になるじゃんよ~」
武司はニヤニヤした表で、健に尋ねる。
下心丸出しの表に、健は後ずさり、武司は健に詰め寄る。
「武司、よく考えろ、あの島崎だぞ?」
「確かにあの島崎だしな……あの型だし……」
誠実も健の意見に同意する。
鈴はよく言えばスレンダー、悪く言えば貧。
そんな凹凸のないつき故に、あまりエロさをじない。
一部の特殊な趣味をお持ちの方には、大変に人気だろうが、一般的にはあまり魅力のあるつきとは言えない。
「まぁ、そうだが、子のに代わりはないだろ?」
「そうだけどよ、どうせならもっと凹凸のあるを見たくないか?」
「貧でもアイドルなら良し」
「健は相変わらずだな……」
話しの流れで、のの好みの話しを始める三人。
結局議論は白熱し、夜通しそんな馬鹿みたいなくだらない話しを続けた。
「だから! アイドルだって、元をたどればの子なんだぞ!!」
「武司! には裏と表が必ず存在する、アイドルもそれは同じだ……しかし! アイドルはステージの上では最高のの子! 最高に可いの子だ! 俺はそんな彼達を応援できればそれで良い!」
「アホか、応援だけで満足なんて馬鹿だ! とエロい事したいと思わないなんて……お前金玉付いてんのか!!」
「聞きずてならんな、と付き合う、イコール繁行為という考えは、のそれと変わらん……では無い!」
「の果てにそう言う行為があるんだろ?! お前のなんて、所詮畫面に向かってぶだけの偽だ!」
「ほう……言うようになったな武司……なら、俺がこれからアイドルの奧の深さを教えてやる」
「良いだろう……今日こそお前の目を覚まさせてやる!」
「「なぁ、誠実!」」
「眠いから寢て良い?」
「「おい!」」
白熱する二人を他所に、誠実は目をこすりながら二人に言う。
時刻は既に0時を過ぎており、誠実は海でのつかれもあってつかれていた。
しかし、誠実は眠らせてもらうことが出來ず、二人の議論に巻き込まれた。
「なぁ……もうどうでもよくね?」
「「良いわけあるか!!」」
「誠実、お前もわかるだろ?! 付き合ったら、いろいろしたいだろ?」
「騙されるな誠実、見ているだけで、そこにいるだけで十分……それこそが本のだ!」
「いや、お前ら二人、何を言ってんだよ……」
深夜のテンションなのか、二人はいつも以上にテンションがおかしかった。
誠実はそんな二人のテンションについて行けず、重たいまぶたを必死で開けて、耐えていた。
しかし、二人の議論は更にヒートアップする。
「だぁぁぁかぁらぁ!! 人がエロく無かったら、種族の繁栄ができねーだろ!!」
「それは的な考えだ! という定義に基づいて考えるならば……」
時刻は深夜の2時過ぎ、誠実は意識を保っているのがやっとだった。
他の二人はと言うと、晝間以上の元気の良さで議論を続けていた。
「なぁ……もう……寢ないか?」
「「まだだ!」」
「じゃあ……俺だけで……も……寢か……せて」
「「ダメだ!!」」
「俺は……関係なくね?」
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