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恵理に買いに付き合ってもらう日の當日。

誠実は著替えを済ませて、約束の駅前で恵理を待っていた。

年上のの人と買いなんて、普通はドキドキする展開のハズなのだが、相手が恵理のせいか、あまり張は無かった。

それを抜きにしても、沙耶香や沙となんかと買いに行ったりしたので、慣れてきたというのもあった。

「せ、誠実君……お、お待たせ……」

「あ、恵理さん！　俺も今來たとこなんでだいじょ………」

誠実はやってきた恵理の姿を見て、誠実は驚き途中で言葉を失った。

そこに居たのは、しっかりと化粧をし、ちゃんとお灑落をしてやってきた恵理だったからだ。

海で最初にあった時も、家に來た時も、ここまでのちゃんと化粧はしていなかった。

誠実は、そんな大人っぽさ前回の目の前の恵理に頬を赤らめ、呆然と立ち盡くす。

「誠実君？　どうしたの？」

「あ、いや……何でも……」

「何～？　お姉さんが綺麗でビックリしたの～？」

「ま、まぁ……正直」

「え……」

からかうつもりで言った恵理だったのだが、誠実の反応に顔を赤らめる。

狙い通り、誠実の顔を赤面させることには功したのだが、自分も照れてしまった。

(な、なんで誠実君に褒められたくらいで照れてんのよ！　別にそう言うアレじゃないでしょ！　今日は買いに付き合うだけ！　デートとかじゃないんだから！！)

「ま、全く！　そ、そんなにお姉さんは綺麗かな～？　ほ、褒めたって何も出ないぞ～」

「いえ、正直別人かと思いました……普通に綺麗です」

(こ、この子は～！　なんでこういう時だけこういうじなの！　いつも通りでいてよ！　言ってるこっちが恥ずかしくなるじゃ無い！！)

「ふ、ふ～ん……ち、ちなみに……どの辺が？」

「え？　いや、なんていうか……全的に大人っぽいと言いますか……やっぱり大學生なんだなって……」

(あぁ……いつも生意気なせいかな？　こういう風に正直に言われると……年下って可い……ってちがうでしょ！)

「ほら、早く行こ！　何も決まってないんだから、お店一杯見なきゃでしょ！」

「あ！　恵理さん待って下さいよ！」

恵理は顔を赤くしながら、誠実を置いて先に街に歩いて行く。

誠実はそんな恵理を慌てて追って行く。

最初に向かったのは雑貨屋だった、とは言っても前に行ったショッピングモールとは別の雑貨屋さんだった。

「奈穂ちゃんって何か好きなとかある？」

「う～ん……貓とか犬は普通に好きだと思うんですけど……先輩が持ってるそれは絶対に無いと思います」

「え、可いじゃん、ダイオウグソクムシ」

「確かに一時期話題になりましたけど、そのぬいぐるみは無い」

「じゃあ、私が買おうかな……」

「え……」

「別に良いでしょ！　可いじゃない！」

「……そ、そうっすね……」

「あからさまに引かないでよ！」

結局一件目の雑貨屋では、何も良いが見つからず、二人はアクセサリーの売っているお店に移する。

「高！　え？　こんなにするんですか？」

「何処見てるのよ！　誠実君が見るのはこっちの安い方！」

「あ、よかった……こっちならなんとか」

「まぁ、奈穂ちゃんはまだ中學生だし、ネックレスとかの方が良いかもね……コレなんてどう？」

「う～ん……ハートのネックレスって言うのもなぁ……妹にハートのネックレスってどう思います？」

「別に気にならないと思うけど？」

「奈穂は気にしそうだな……」

誠実はそう言って、そのプレゼントを拒否し、結局その店でもプレゼントは決まらなかった。

現在、誠実と恵理はカフェにって飲みを飲みながら、プレゼントについて考えていた。

「決まらないわね……」

「すいません、なんかピンと來なくて……」

「良いよ、お姉さん今日は完全にオフだから」

「大學生って夏休みも暇なんですね」

「その言い方はどうかと思うぞ～、全く相変わらず失禮だな～」

「それは恵理さんにだけなんで、大丈夫です」

「どうしよう、お姉さん急に帰りたくなってきたかも」

「すいません、お姉さん手伝って下さい」

「よろしい、じゃあ次は服でも見てみる？」

誠実達はそんな話しをしながら、飲みものを飲み、次に行く店を探す。

＊

私、古賀志保は、駅前のベンチに座ってそわそわしながら、男友達が來るのを待っていた。

「お、遅いわね……まぁ、まだ時間前だけど……」

うっかりして、私は約束の三十分前に來てしまった。

何をわくわくしているのだろう、相手はあの武田君よ？

別にカッコイイわけでも無いじゃ無い！

スケベだし、変態だし！

「あ、なんかちょっとイライラしてきた……」

海での事を思い出し、私はしイライラする。

私の水著をいやらしい目で見て………。

本當にあいつはなんなのよ！

そんな事を考えていると、向こうの方から武田君がやってきた。

「よう、早いな」

「わ、私も今來たとこよ……」

「んで、今日は何を買うんだ？」

「え？　あ、あぁ……えっと、まずは服買いに行くわよ！」

「へいへい、ならさっさと行こうぜ」

「言われなくてもそうするわよ！」

私と武田君は、二人で並んでお店に向かう。