《99回告白したけどダメでした》187話
*
「悪い、皆遅れた」
「遅いですよ、リーダー。何をやってたんですか?」
「新曲を聞いていたら、時間を忘れてしまってな。皆集まっているみたいだな」
「はい、リーダー以外は全員」
俺は集まっているメンバーの顔を見回し、揃っているかを確かめる。
人數は全員合わせて13人、全員學生の為、今は夏休みなので集まりが良い。
俺こと、古沢健は趣味の仲間達の顔を見て言う。
「よし! 良いか! 今日のゲリラライブは恐らく、新作CD発売を記念して行われるのであろう……そうなると、何所が怪しいかも検討がついてくる!」
「リーダー! そこは何所ですか?」
「全く……そんな事もわからないのか?」
「は、はぁ…すいんません」
「まぁ良い、君は隊してまだ日が淺かったな」
「え、えぇ……てか隊? 會の間違いじゃ……」
「黙れ! 新人! お前はこの會の真意を全くわかっていない!」
「いや、俺はただライブに來てたところをそこの古……リーダーとぶつかって、流れで會しただけなんですけど……」
「やかましい! いいか! この會ESC(エメラルドスターズ同好會)は、エメラルドスターズを応援し、する者達の集まりだ! そんな生半可な気持ちで參加するんじゃぬぁい!」
「れたのあんたらだよな……」
會したばかりの小柄な男子高校生は、気まずそうな顔でそう言う。
この會は、なんか俺がライブで會った人達やネットで知り合った人たちとオフ會していたら、流れで出來ちゃったこの會。
既にメンバーは20人を越えようとしており、そのほとんどが高校生だ。
「まぁ、落ち著け。そんな事よりも今はゲリラライブだ! 恐らくCDの発売を記念してのゲリラライブだろう……恐らく、この町で一番大きなCD屋がある、あのショッピングモールで行われるであろう事が、予想できる!」
「「「「うぉぉぉぉ!!」」」
「なんだこの団……」
俺は皆を連れて、ショッピングモールに向かう。
俺はアイドルというものが好きだ。
そして、俺と思いを同じくするこいつらも気にっている。
り行きでこんな同好會が出來てしまったが、案外悪くない。
「あ……」
「どうしました? リーダー?」
「SNSに報が解された、今から二時間後にゲリラライブが開始されるらしい…」
「やっぱりですか! やりましたね! でも……二時間後ですか……」
二時間も店で待つのも、店側に迷かもしれない。
それにこの人數だ、道を塞いでしまう可能もある。
ここはいつものアレでいこう。
「よし! 一時間ほどカラオケに行こう。四人一組で行けば一人二曲ぐらいは歌えるだろう」
「「「「はい!!」」」」
「それでは、一時間後に再びここに集合! 解散!」
そう言って俺たちは綺麗に四人一組に別れ、それぞれカラオケ店に散っていく。
*
誠実と恵理は現在、アパレルショップに來ていた。
正直服など何が流行っているかなんて、微塵もわからない誠実は、完全に恵理に頼りきっていたのだが……。
「あ! コレ可い! あ! こっちも良い!」
「あ、あの……恵理さん?」
「ねぇ、誠実君! これどっちが似合うかしら?」
「あ、それなら右の方ですかね」
「なら、試著して來るわ!」
「あ、はい……ってちがぁぁぁう!!」
誠実は目的そっちのけで自分の買いを始める恵理に、聲を上げる。
恵理は誠実のそんな聲に、不思議そうな顔で尋ねる。
「どうしたの? 飽きた?」
「恵理さん……今日の買いの目的忘れてません?」
「あ……」
「あ……じゃないですよ!」
「あはは~…ごめんごめん、ついつい見っちゃって」
「勘弁して下さいよ……」
「じゃあ、お會計して來るから」
「買うんですね……」
恵理は誠実にそう言って、會計に向かって行く。
誠実は溜息を吐きながら、そんな先輩を遠巻きに見ていると、別な客の話し聲が聞こえてきた。
「あの人、スタイル良いよね~」
「綺麗な人だよね~、一緒の人って弟さん? 似てないけど?」
「彼氏なわけ無いでしょ、釣り合ってないし」
(ま、そう思われるよな……)
話しを聞きながら、そんな事を考える誠実。
別に誠実は、周りから恵理との関係をなんと言われても気になどしない。
なので、誠実は開き直って戻ってきた恵理にこう言う。
「お待たせ~」
「いやいや待ってませんよ、姉さん」
「どうかした?」
やっぱり若干は怒りをじている誠実なのであった。
恵理はそんな誠実を不思議そうに眺めながら、首を傾げる。
*
「お前………」
「な、何よ……」
「そのスカートは無いわ~」
「フン!」
「あぎゃ!」
私はアパレルショップの試著室前で、試著したスカートの想を言った男の腹を思いっきり毆る。
想を言うにしてももっと言い方があったと思う。
「て……てめぇ……俺は素直に想を言っただけだぞ……」
「もっと言い方があるでしょ! 言い方が!」
「言えばわかるっての! 大お前に、そんな長いスカートは似合わないんだよ! もっと足をだせ! 暑苦しい!」
「何よこの変態! なに? フェチなの? 足フェチなの? うわぁーきもっ!」
「キモくねーし! それに俺は足フェチじゃねー!! 鎖骨フェチだ!」
「うわ……それはそれでマニアック過ぎて引く……」
「う、うっせぇな!」
何が鎖骨だ、この男は本當にデリカシーが無い。
似合わないなら似合わないで、もっと言い方があるでしょ!
なんなのよ! この男は!
私が男に対する文句を頭の中で思い浮かべて居ると、男は別なスカートを私に差し出してきた。
「ほら! お前はこっちの方が似合うだろ」
「な、なによ急に……あ、あからさまに短いスカートね……そ、そんなに私の生足が見たいわけ?」
「そ、そんなんじゃねーよ! 素直にこっちの方が似合うと思ったんだよ! 良いから著てみろ!」
「ふ、ふん! 別にアンタが勧めるからとかじゃないから、ただちょっとした好奇心だから!」
私は男の手から、スカートを奪い取りまた試著室に戻る。
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