《99回告白したけどダメでした》190話
「の子はそう言うの気にするの!」
「そう言うもんか? 俺は食わないより、食う方奴の方が好きだぞ?」
「あ、アンタなんかに好かれても……しょうがないのよ…」
「そうでございますか……てか、お前くらいのルックスなら、飯多く食っても男からの好度は下がらねーよ」
「ほ、褒めても何も出ないわよ……」
武司の言葉に、志保は頬をほんのり赤く染める。
そんな志保の変化にも気がつかず、武司は欠をしながら外を眺めていた。
「ん? あれって……」
「どうしたの?」
外を見ていた武司は、窓の外の駐車場に見知った顔を発見した。
「健? なにやってんだ?」
窓の外に居たのは、私服姿の健だった。
何やらキョロキョロしながら、誰かを待っているような様子だった。
「何? 誰か居たの?」
「あぁ、健が居るんだがって……えぇ?! お、?!」
志保の方に一度視線を向けた後、もう一度視線を戻すと、そこにはパーカー姿の子と歩く、健の姿があった。
今まで、の存在なんて皆無だった健が、連れで歩いている事に、武司は驚きを隠せない。
「な、なんだ! あいつに一何が!?」
「いや、アンタと違って古沢君モテるんだから、デートとかじゃないの?」
「いや、あのアイドルオタクが、簡単にアイドル以外のに興味を抱くとは思えないんだが……」
「誰だって、心代わりくらいするわよ」
「よし! 追うぞ!」
「はぁ!? 何言ってるのよ! 古沢君に迷でしょ!」
「じゃあ、お前は気にならねーのかよ!」
「そんなのメチャクチャ気になるわよ!」
「よし! ならさっさと行こうぜ!」
「その前に帽子買っていくわよ! 見つからないように」
「お前の方が乗り気じゃん……」
二人は店を急いで後にし、健を追った。
*
俺はアイドルの綾清ゆきほと出會っていた。
普通のアイドルオタクや一般人は、興してサインをお願いしたりするのだろうが、俺は違った。
俺は、地面に膝をつきショックをけていた。
「お、終わった……」
「あ、あの! ちょっと大丈夫ですか!」
「最悪だ……厄日だ……なんで俺がこんな目に……」
「あの! 急に態度変えられると、どう対応して良いかわからないんですけど!」
俺は激しいショックで、空を見上げながらぶつぶつと呟いていた。
ゆきほちゃんは、俺の態度にどう対応して良いかわからず、アタフタしていた。
そんな事をしている間に、警察が近くにやってきた。
サイレンの音が近くで止まると、ゆきほはビクッと方を振るわせて、その場を走って逃げ出した。
「やば!」
「ん……おい!」
気がつき聲をかけた健だったが、ゆきほはそのまま路地を後にし、人混みの中に消えて行った。
「何で逃げたんだ?」
ゆきほの行に疑問を抱きながら、健は立ち上がりカラオケ店に戻ろうとする。
警察に見つかっては、々と厄介になると思い、俺は警察が到著する前にってきた方とは逆の方から抜けてカラオケ店に戻る。
「あぁ……にしても最悪だ……今日は行く気になれない……」
「あ、リーダー!」
カラオケ店に戻った俺は、他のメンバーとカラオケ店のレジで合流した。
時間が來たのだろう、丁度料金を支払っているところだった。
「何してたんですか? 遅かったですね」
「いや……ちょっとな……悪いが俺はちょっと急用が出來てしまった}
「「「えぇ!?」」」
「きゅ、急にどうしたんですか!!」
「そうですよ!」
「いや、ちょっとな……悪い、みんなで楽しんできてくれ……」
そう言って俺は鞄をけ取り、その場を後にする。
みんなには本當に悪いとは思っているが、コレは俺の中で決めているルールだ。
そのルールは、アイドルにイベントやライブ以外で遭遇しないと言うルールだ。
こんな事を言うと、十人が十人、何故だと尋ねて來るだろう。
その答えは簡単だ。
俺にとってアイドルという存在は、畫面の中の存在で良い。
一生手に屆かない存在で良い。
逆に、そうだから良い。
アイドルと言っても一人に。
俺はというものを信じていない。
もちろん全員ではない、中には信頼に値するも居ることはわかっている。
しかし、俺は基本的にを信用しない。
だから、俺の中でのアイドルは、ステージでキラキラと輝いているだけで良いのだ。
それなのに……。
「なんで、今日に限って遭遇しちまうんだよ……」
楽しみにしていたゲリラライブだと言うのに、気分は最悪だ。
一瞬にして萎えてしまった。
俺はとぼとぼと家に帰る道を歩きながら、音楽プレイヤーを取り出して音楽を聴く。
「あ……昨日聞いてたままだった……」
流れてきたのは、三日前に発売された、エメラルドスターズの新曲だ。
俺は直ぐに他の今日に切り替えようと、音楽プレイヤーを作する。
すると、作に集中しすぎてしまい、俺は人にぶつかってしまった。
「あ、すみません……」
「あ、いえいえ、大丈夫で……あぁぁぁ!!」
「え………あ……」
ぶつかった相手を見て俺は、思わず聲をらした。
その相手は、先ほど出會った、というか出會ってしまった、ゆきほちゃんだったからだ。
「あなた! 追いかけて來たんですか!?」
「そんな訳ないだろ……はぁ、君はどれだけ俺を不幸にすれば気が済むんだ……」
「別に私は何もしてません!」
また合ってしまった。
最悪だ、もう今日は本當に最悪だ。
神様の悪戯か、またしてもゆきほちゃんと出會ってしまった。
俺はなんだか夢から覚めた気分だった。
もう、どうでも良くなり、俺はゆきほちゃんに尋ねてみた。
「君、エメラルドスターズのゆきほちゃんだろ? こんなところに居ても良いのかよ」
「う……あ、あなたも私のファン?」
「いや、今さっきやめた」
「何それ!?」
「だからもうファンじゃない」
「この狀況下で言う事じゃないけど、なんか悲しい」
「そう言うことだから、早く今日のゲリラライブ行った方が良いんじゃない?」
「そ、そこまで知ってるのに、もうファンじゃないの!?」
「良いからさっさと行けば? 楽しみにしてるファンもいるだろ?」
「貴方に言われたくないわ……」
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