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9月21日   金曜日

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「ねぇ、聞いた？　あの管理部の秦野はたの部長がうちに異になるらしいよ！」

総務から戻ってきた沖田 真由おきた まゆが、し興気味にそう言った。

真由は、年下の先輩社員。22歳の時、新卒で社し、現在4年目の25歳。

一方、私、園部 爽そのべ さわは、26歳の時、中途採用で社して、今年3年目の28歳。

そんな私達は、どちらが上とか下とか、あまり考えることなく、とても仲良く仕事している。

私は、真由が総務からもたらした報を聞いて、思わず、眉間にしわを寄せた。

「えっ！？   ほんとに！？」

管理部の秦野部長といえば、幾帳面で神経質な堅と評判の人。

イケメンにもかかわらず、35歳で未だ獨なのは、格に難ありだからと評判の人だ。

現在、うちの野中のなか部長は、良く言えば放任、悪く言えばいい加減な50歳近いおじさんなので、私たちはのびのびと楽しく仕事をしてきた。

それが、真逆の秦野部長に代わるとなると、今まで通りにはいかない事も、出てくるに違いない。

「ふぅぅぅ………」

私は、思わず、ため息がれた。