《めブルーム〜極甘CEOの包囲網〜》Bloom9 雲となり雨となるとき【4】
「ごめん……。止められない、かも……」
わずかな涙が滲んだ視界に、諏訪くんが映る。熱を孕ませた雙眸で私を見つめてくる彼は、背筋が粟立つほどに気を醸し出し、その艶麗な面差しに息を呑んだ。
下腹部に得の知れないものがズクン……と響く。ジクジクとした正のわからない覚に困していると、腰をするりと抱き寄せられた。
布を隔てただけの溫が伝わってくる。じん、と痺れるようにが震え、じたばかりの覚が〝疼き〟だと知った。
「……うん。止めなくて、いいよ」
恥と不安が聲を小さくさせたけれど、諏訪くんは聞き取れたようだった。
端正な顔が驚きでいっぱいになり、程なくして優しい笑みを湛える。直後、が宙に浮き、彼にお姫様抱っこの狀態で移させられた。
連れて行かれたのは、これまでることがなかった諏訪くんの寢室。それがふたりの間で暗黙の了解みたいになっていたのは、彼が私を気遣ってくれていたから。
シンプルなモノトーンカラーの部屋は靜寂に包まれ、お互いの呼吸音すら鮮明に聞き取れる。そんな中、大きなベッドに下ろされた。
「……怖い?」
し考えて首を橫に振る。不安はあるけれど、不思議なくらい恐怖心はない。
むしろ、心とはもうとっくに諏訪くんをけれる準備を整えていた気がする。
「なにも考えないで。俺だけを見て、俺だけをじて」
それを上手くできるかはわからない。ただ、もしできなくても、彼はきっとそんな私のことすらもけれてくれる。
「うん……」
諏訪くんへの信頼と想いがそう確信させ、迷うことなく頷けた。
直後、明るかった部屋がダウンライトに切り替えられ、やかな戯にふさわしい空間になった。
髪を梳かすように何度かでた手に、頬をそっと包まれる。
他の男なら怖くても、彼のものだというだけで安心できる。優しく労わるようにれてくれるから、もっとれてほしいとまで思う。
にくちづけが落とされ、ベッドにを橫たえさせられれば、私に覆い被さる諏訪くんの重みをじた。やっぱり怖くない。それどころか、れ合えることが嬉しい。
さっきのような深いキスに変わっていき、頬にあった手が首筋をたどる。くすぐったさにも似た覚なのに、キスのせいかそののせいか吐息がれた。
「志乃、好きだよ。志乃が思ってるよりもずっと、志乃が好きだ」
私が苦しくなる前にが離れ、額にそっとくちづけられる。
その間にブラウスのボタンがすべて外され、彼の眼前に下著をさらした。
恥はあるし、心臓はうるさいくらいに暴れているけれど、諏訪くんの言いつけを守るように彼だけをじようと意識する。それはそれで恥ずかしいのに、視線がわれば自然と笑みが零れていた。
首筋や鎖骨にれていた手が、膨らみにそっとたどりつく。
目立つがずっとコンプレックスで、異からの目が怖かった。それなのに今は、諏訪くんの溫に安堵に似たものを抱いた。
キスの合間に甘い聲がれるのも、なにもに纏っていない素にれられるのも、恥ずかしくてたまらない。反して、が覚えたばかりの疼きをいっそう強くし、下腹部がじんじんと痺れるようだった。
優しくれて、し強く摑んで、舐めて。まるで弱いところを探るように、彼が私を暴いていく。
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