《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》「油斷すると事件の方からやってくるなんてどこの江戸川?」
なんかあの事件の後なのにモリモリと飯を食っていられる亮太にし意味もなくムカついた後のこと。
隔離したはずのステラが帰ってきた。しかもさっきより悪化したじで。
怖いわー。非常に、怖いわー。なんだか虛ろな目でゾンビのように俺めがけて襲ってくるのは本當に恐怖を掻き立てるわー。というかちょっと油斷した隙に事件の方からやってくるなんてどこの江戸川だっての………
まぁ、そんなわけで亮太を萬能シールドとして活用しようじゃあないか。
まずやってきたステラを導して、亮太の部屋の前まで移する。そして上手いことステラだけを閉じ込めて………何も知らぬ亮太に自分の部屋にってもらう。
そうすればお薬の効果で大変なことになっているステラのターゲットは俺から亮太に向かうはずなのさ!
我ながら凄い頭脳プレーだと思うんだ。褒めてしい。
「由さーん………どこですかぁ………」
ただ、1つだけ問題があるな。
ステラがあまりに恐ろしい狀態だから俺が平靜を保ってちゃんと作戦通りにける気がしない。
ほら、俺って々なトラブルをこの二日間で経験しちまったけどさ、なんだかんだで凡人じゃないか。だから虛ろな目で俺を探している正にデンジャラスなゾンビ狀態の相手に近づくのはし抵抗があるんだよな。恐怖とか恐怖とか恐怖とかのせいで。
それさえなんとかできてしまえばこの作戦を実行するのは難しくないはずなんだよ。それさえなんとかしてしまえれば、だけど。
………いっそ最初の段階から亮太を使うという悪魔の手段も頭に浮かんだが、それは流石に自重してやらないとかわいそうだ。
最初からやられると分かっていてその作戦をさせるなんて殘酷すぎるだろう。
俺と亮太の仲が悪いとはいえ、それではあまりに酷すぎると思うんだよ。だからやめる………が、そうなるとステラを何とかしてしまう方法がないのも事実ではある。
いっそ、あえて俺が囮になってひきつけるか?
いや、それは、あまりに危険だろう。なくとも今のコイツ相手に使うべき手段ではない。
だって目が虛ろだもの。しかもゾンビみたいなきをしているもの。
それに、俺のトラウマ映畫である『サイバーハザード』………ざっくり言うとVRもので、閉じ込められた數十億人の人間たちがそこで死ぬと現実でも死ぬデスゲームの中、極限狀態で生き殘っていく語………に出てくる廃人みたいになってんだよなぁ。
正直なところあまり近付きたくはない。出來るものなら離れたい。
しかし近付いてどうにかしなければこの問題は解決せず、俺は眠ることが出來ないだろう。
そして、俺はしばしの考ののち、ある答えに辿り著く。
かなり神的HPの問題でキツいが、亮太の部屋で寢れば安全なんじゃないか?という事に。
うん、名案だ。
亮太の部屋であれば俺が居るとは考えられにくいし、その上屈強な自室警備員亮太がいる。
そんな都合のいい案があるなら、最初から使えばよかったとも思わなくないが………いや、俺の個人的プライドがそれを強くお斷りしていたんだ。していたんだが、他に方法がないのなら、こんな方法であってもやるしかないだろう。
背に腹は代えられないように、プライドは貞やら何やらに代えられないのだ。
「おい亮太ー」
俺はプライドを捨て、亮太を呼んだ。
アイツならきっと呼んだら來るはずだ。多分。多分という不確定要素があるのは………普段の仲の悪さからだ。
まぁうん、亮太と仲が悪いのを若干なれど後悔する日が來るなんて思ってもみなかったよ。
でも今日はちょっと優しくしたし、その分が帰ってきてもいいと思うんだ。
「なんだ兄貴」
………よし、亮太來た。これでどうにか出來るかもしれん。
「自分の部屋で寢たらステラに襲撃されるかもしれんし今日だけ泊めてくんね?」
「………いや、それは」
ダメか、ダメなのか。深く長い兄弟の不仲はやはり大きすぎたのか………
いや、だが俺はここで諦めるわけにはいかないんだ!
だからここでどうにか亮太の部屋に泊めてもらえるように頼まなければいけない。
「なお斷れば意地でもステラをお前に差し向けて、そしてお前を強魔として………」
そんなわけで、一切手段は択ばずに手っ取り早く脅迫してみた。
強とかの事件は被害者の言いがかりでもかなりの確率で立件されてしまうと言うからな。
その雑學をこの前テレビでやっていたのを咄嗟に思い出して使ってみたが………効果は抜群みたいだな。
「分かった。俺の部屋に泊めてやる」
亮太は手のひら返しのように俺を溫かく迎えてくれた。
………雑學って、を救うんだな。
俺は亮太を脅迫するネタを教えてくれたテレビに謝しつつ亮太の部屋(二階である。しかし亮太と俺の中が悪いのを知っているステラは、正常な判斷力が殘っているのであれば俺の部屋で待ち伏せしているだろう)に移………しようとして、扉を開ける直前でいったん止まった。
ちょっとだけ小細工をしていった方が良いだろう、ということだ。
小細工の容?
まぁ、一言でいうなら『灰は灰に、塵は塵に、暴走ステラは暴走させた犯人に』と言ったところだろう。
詳しくは言わないがな。
あれ、なんで俺こんなに女子から見られるの?
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