《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》「文ゲー部が総選挙だがしかし俺の責任が重すぎる件」
檜山の聲の數秒後、この部室で手を挙げたのは………二人だった。
檜山たち二人だ。
しかし挙げていない奴は三人。
俺、部長、大徳寺ちゃん。
まぁ俺はどちらにしたらいいのか分からずまだ手を挙げていないだけだから、実質檜山の部は俺にかかっていることになる。
………まぁそもそもどうしたって檜山の部は俺にかかっているんだが。
なんせ今回は俺以外の四人が一票ずつ、俺だけが二票なもんだから薫くんが反対でもしない限りは大2-2になるのは目に見えてて、俺が決定することになる。
つまりこれ、俺の責任が重大だし結果次第じゃどちらかを敵に回すことになった挙句薫くん未知數あるいは大徳寺ちゃんれるな危険まで敵に………いや薫くんはもしかしたらそうじゃないかもしれないが、とにかく敵に回すことになる。
そうなったらどちらにせよの破滅だ。
現狀は警察やら何やらでなんとか凌いでいるが、何かヤバいことになったとき頼れる相手である檜山を失うのは痛い。
かと言って部長という名の一応は優秀だし敵に回したら回したで厄介な人間と敵対するのも避けたい。
あと一人の文ゲー部員として部の空気が険悪になるのは避けておきたい。
悪いな薫くん、俺は武みたいに男らしくはないんだよ………すまない。本當に、すまない。
というか正直ぶっちゃけよう。
また大徳寺ちゃんと敵対する?いや無理無理無理無理。死ぬって。今度こそマジで死んじゃうって。
前回は部長のれ知恵だけであんなことになったのに、現行犯を抑えられたら流石に………
「………………(捨て犬のような瞳)」
………流石に………くっ、俺をそんな目で見るなぁ!
薫くん、俺は君が期待しているような良い人じゃないんだ!だからお願いだ!俺をそんな………そんな捨て犬のような瞳でっ!見るなぁ!
とかいう茶番を脳で展開しつつも、俺は本気で手を挙げるに挙げられないこの狀況に苦しんでいた。
なんというかあの捨て犬のような瞳は期待に応えなきゃ外道だよね的な雰囲気を作り出してしまうが、しかし大徳寺ちゃんの恐怖はその雰囲気すら掻き消して俺に手を挙げることを許さない………
なんてこったい、こりゃあ詰みじゃないか。
ハナから分かってたんだよ。部長が大徳寺ちゃんを味方に付けていた時點で俺に選択権はなかった。
おそらく大徳寺ちゃんが居なかったら俺も迷いなく雰囲気に乗せられて手を挙げていただろう。
だが、あのヤンデレは、あの怪大徳寺ちゃんは、本人がそうしようとせずとも俺の意思を縛るのだ………
つーか流石に自分の命と天秤にかけて優先されるようなものなんてありえないだろ、そうだよな、そうだよなぁ!
俺は誰へというワケでもなく同意を求めるように周囲を見回した。
………後輩ちゃんが、何か期待するような眼でこっちを見ていた。
えっちょっ、それはないでしょ………
俺は直した。
昔のヨーロッパの貴族じゃないが、しかしこの狀況で後輩ちゃんの信頼を損なうのは俺にとって致命的どころの話じゃない。
もはや致命傷を通り越して一瞬で死ぬ。死に至る。
いや、それで済めばまだ良いだろう。
後輩ちゃんからの信頼を損なうのは俺にとって死ぬよりも辛いことなのだ………というかすでに男としての俺はある意味神によって殺害されているわけだし、実際TSして男としては死んだも同然な狀況にされたあの瞬間よりも、後輩ちゃんからの信頼を失った時のことを考えた方が怖い。
えぇい、もうどうにでもなれ。
俺は覚悟を決めて右手を挙げた。
2-4。何気にこの話題の問題の核である薫くんや言い出しっぺの檜山、あと骨にどちらか分かり切っている部長まで投票しているという現狀においてこの結果はある意味必然なのかもしれない。
今思えば部長と檜山、どちらを敵に回した方が厄介かは分かり切っていたんだ。
………なんせ、今すでに檜山は大徳寺ちゃん対策を行ってるみたいだし。
檜山と大徳寺ちゃんは部長からは聞こえないが地味に俺からであれば話が聞こえる位置で、部長には聞かせられない話をしている。
「大徳寺………いいか?お前の大好きなアイツは今、見たじでは分かりにくいけど、ちょーっぴり荒れてるんだわ」
「えぇそうですね」
しかし大徳寺ちゃんはお得意の部長絶対主義という名のヤンデレを発中で話を聞いてくれそうな雰囲気ではない。
………が、流石一応は國語教諭というべきか、檜山は巧み?な話で大徳寺ちゃんを鎮めようと試みる。
「だが、これは裏を返せばお前にとって最大のチャンスだぜ?男は弱った時に優しくされると結構弱い。アイツはそういうのにも多は耐が出來ちまってるだろうが、今ならいつもよりデレる可能が高い………あとは分かるな?」
なるほどなるほど………部長が今ちょっと傷付いてるのを逆手に取った訳だな。
その弱みに付け込んで一気に落としちまえよ!ってことか。
その手段は普通の高校生がやるような手段じゃねぇが、それを迷いなく提案出來ちまうところに痺れる憧れるゥ、ってな。
「………なるほど」
………あと、それになるほどと答えられちまう大徳寺ちゃんにも、な。
し部長が可哀想に思えてきた、俺であった。
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