《TSしたらだった件~百合ルートしか道はない~》「空気をれ替えるつもりが毒ガスを取りれているに等しいのだが」
俺が思うよりも世界は殘酷なんだと思う。
というかむしろこれが殘酷じゃなかったらなんなんでしょうかね、訳が分からないを通り越してもはやムカつきだけを強化してくれやがってんだよドチクショウ。
今日一日、珍しく平和に過ごせると思ったら転校生であわただしくなり、まぁ良いかと妥協してみたら今度はなんと文ゲー部総選挙、またの名をドタバタが來た。
もはや何か恨みがあるんじゃないかってくらいに運命に嫌われているじの流れだ。
だがしかし、三度目の正直と言う通り次の平穏こそ真実の平穏である………と信じたい。むしろ信じないとやってらんないね。
だよな後輩ちゃんよ。
「先輩、二度あることは三度あるとも言いますよ?」
………せやな。まぁそこはあまり気にするな後輩ちゃん。なんとなくノリで言っただけだからさ。
口には出してないのに後輩ちゃんが答えていることについてはれないことにしておくことにしようか。
そこはもう、『後輩ちゃんだから』の一言で済ませた方が俺にとっても俺以外にとっても素晴らしいことの筈だろうから………さ。
俺はなにげに後輩ちゃんを恐ろしく思いながらも、ひとまず後輩ちゃんが廃人スペックと書く方の廃スペックであることから目を逸らし、別のに目を向けた。
その名も檜山薫。&おまけの檜山(教師)。
一何が何だか分からないが、ひとまずメインは薫くんの方だ。
なんせいくらドタバタの元となったとはいえ文ゲー部にとって貴重で希な進部員である薫くんと何かと頼れるとはいえ普段からやる気なく居る檜山、その注目度の違いは………比べるまでもない。
だが俺としては今回の騒を招いた原因である薫くんには微妙に恨みがあるというか、よくも俺をトラブルに巻き込みやがって………的ながあるから素直に注目してやる気にもなれないんだがな。
まぁ、理由はそれだけじゃないんだが。
「由さん、この文ゲー部って普段何してるんですか?」
やめてそんな目で俺を見ないで。浄化されちゃう。そんな綺麗で澄み切った汚れのない目で見られちゃうと田中くんが浄化されて訳の分からないものになっちゃうよ。
………ってくらいの綺麗な目でこちらを見つめてきたりするので直視できないのもあるんだ。
俺はさほど々な意味で汚染されてないんだがなぁ。
もしこれを俺の數倍は汚染されていることが確実な部………の首領ドンと呼ばれている(らしい)子生徒がけてしまったらどうなることやら。
俺はまったく関係のないことを考えて神的に目を逸らしつつ、薫くんの穢れ無き瞳から理的にも目を逸らした。
だって辛いもの。こんな穢れのない瞳に見られたら俺やられちゃうもの。
というか文ゲー部が普段何してるったってなぁ………一年に一度の文化祭を除けばさほど積極的な活はしていないようなものだし、問題のそれもすでに完了しちゃってるから………
ヤバい何もない。
俺はこの狀況になってようやく気付いた。
あれ?俺たち普段大して何もしてなくね?
と、いう事に。
「そうだな………まぁこういうのは部長が得意分野だから、部長に聞いてみると良いぞ」
なので部長に丸投げする。
まぁちょっとドタバタして空気が悪くなってるし、それをなんとかするためにコミュニケーションをとらせようという狙いもあるのだがね(言い訳)。
俺は言い訳を脳で展開しながらも、薫くんが無事に部長の方へ行ったのを見て、一安心した。
なんとか面目を保てたぜ………あぶねぇあぶねぇ。
「あの、部長さん………」
「ん?(無言の威圧)」
「すすすすみませんでしたぁぁぁ!」
………あれ?なにか期待してたのと違う會話が聞こえたような………
気のせいだ、よな。うん。
あれ、なんで俺こんなに女子から見られるの?
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