《家庭訪問はのはじまり【完】》第15話 春まで待ちます
「嘉人を診察してくださった先生が、私たちにもアンケートのようなテストをけさせたんです。
それで、妻もADHDの可能が高いと言われました。
先生もおっしゃってましたよね。
やりたい事を我慢するのが難しい、やりたくない事を我慢してやる事も難しいって。
妻は、私が仕事にかまけてる間、いろんな男との関係を持ってました。
離婚する時、セックスしたいという求を我慢できなかったと言ってました。
俺は、薄々浮気に気付いていながら、嘉人のために気付いてないふりをしてました。
だけど、その日、他の男に抱かれたかもしれないを抱く気にはなれなくて、妻に指一本れない日が続きました。
それが妻を更に浮気に走らせる事になるとも思わずに。
だから、妻が嘉人に手を上げてると分かった事で、俺が離婚を我慢をする理由はなくなりました。
妻がいない方が、嘉人のためになると判斷したんです」
私は話を聞きながら、あのタメ口のお母さんなら、そういう事をしてもおかしくないと思ってしまった。
人を先観で見てはいけないのに。
「だから、先日、先生が、私は妻を忘れてないとおっしゃってましたが、もうすっかり吹っ切れてます。
その上で、言います。
あなたが好きです」
どうしよう。
心臓が壊れそうな位、鳴ってる。
斷らなきゃいけないのに…
この人は、嘉人くんのお父さんなのに…
どうしよう…
「あの、私… 」
「返事は、春まで待ちます」
え!?
「あなたは、今、嘉人の先生です。
きっと、今、聞いたら、斷りの返事しか返ってこないでしょう?
なので、春、嘉人の擔任じゃなくなってから、返事を聞かせてください」
「あと8ヶ月もありますけど…?」
そんなに放置していいの?
「もちろん、OKの返事なら、今すぐでも構いませんよ?
でも、立場上、それは無理でしょう?
だから、8ヶ月、俺があなたを想ってる事を忘れないでくれれば、それでいいです。
それで、時々、こうして家庭訪問してください。
嘉人がいる時でも、こうして嘉人がいない時でも」
瀬崎さんの手が、私の頬にれる。
大きくて骨張った男の人の手。
目を逸らしたいのに、見つめられるとどうしていいか分からなくて、瀬崎さんの目に吸い込まれそうになる。
瀬崎さんの顔が近づくと、私は焦って口を開いた。
「あ、あの!」
「なんですか?」
「私たち、まだ、數回しか會ってないと
  思うんですけど、なんで私なんかを…」
瀬崎さんは、「ふっ」と笑みを零す。
「真面目で、一生懸命で、かわいらしくて、守ってあげたくなるんです。
人を好きになるのは、時間でも理屈でもないと思いますよ」
「で、でも、それは、教師としての私ですよね?
プライベートでは、違うかもしれませんよ」
そう、私は、仕事は頑張るけど、プライベートは家事もろくにできない干。
「だったら、プライベートのあなたを見せてください。
明日は、俺が家庭訪問しましょうか?」
私は思いっきり首を橫に振る。
「ダメです!
私の部屋、今、すごく散らかってるんです」
「くくっ」
と笑う瀬崎さんは、なぜか嬉しそう。
「そう、散らかってるから、ダメなんですね。
じゃあ、片付いたら、家庭訪問してもいいんですよね?」
あ…
「いえ、あの、それは…」
「今週末、頑張って片付けてください。
來週、家庭訪問しますよ」
ど、どうしよう…
私が返事に困っていると、ちゅっとおでこにらかながあった。
い、今のって…
「送ります」
瀬崎さんは、そう言ってくれるけど、驚いた私は、固まってしまい、けない。
くすっ
瀬崎さんは笑みを零す。
「それとも、泊まっていかれますか?
それでも私は構いませんが」
それを聞いて、私は我に返る。
「か、帰ります」
「はい。
あ、カップはそのままで。
帰ってから洗いますから」
瀬崎さんに促されて、私はまたあの不思議なドアの車に乗せてもらい、自宅アパートへと送ってもらった。
だけど…
どうしよう!?
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