《家庭訪問はのはじまり【完】》第51話 見送り
だけど、瀬崎さんが聲を掛ける。
「嘉人、そろそろ帰るぞ」
「ええ〜!?」
嘉人くんの不満の聲が上がる。
「外を見てみろ。
もう、真っ暗だろ。
夕凪先生も晴ちゃんも晩ご飯の時間だ。
嘉人も帰って、晩ご飯、食べよう」
口を尖らせた嘉人くんは、妥協案を提示する。
「じゃあ、明日も遊びに來ていい?」
ぷっ
まるで徒歩5分の近所のような言い方に、思わず笑みがこぼれる。
「嘉人くんも、ばぁばん家でご飯、食べてけばいいのに。
みぃちゃんも今日は、ばぁばん家で食べるんだよ」
晴もまだ遊びたそうだ。
すると、奧から、母が顔を出した。
「そうですよ。
何もありませんけど、よかったら、一緒に召し上がってってください」
だけど、瀬崎さんは、首を橫に振った。
「いえ、正月早々に突然お邪魔して、そこまでご迷をおかけする訳にはいきませんから。
春、いい返事をいただけたら、改めて參ります。
今日は、長々とお邪魔させていただいて、親子共々、楽しませていただきました。
ありがとうございました」
そう言って、瀬崎さんは頭を下げる。
母も私も、それ以上、引き留める事は出來なかった。
「さ、嘉人、夕凪先生の部屋、散らかしたままだろ。片付けにいくぞ」
瀬崎さんが、嘉人くんに聲を掛ける。
嘉人くんは、不満そうにしながらも従おうとする。
「いいよ、そんなの。
後で私が片付けておくから」
私が言うと、瀬崎さんは私の頭をポンポンとでて、
「くくっ
夕凪は片付け苦手だろ?
これは、嘉人と俺の仕事。
夕凪は見ててくれればいいから」
と囁いた。
その瞬間、がキュンとうずく。
もっとっててしいと思うのは、いけない事だろうか。
私は、2人と一緒に部屋に行き、嘉人くんが片付けるのを眺めてた。
5分程で片付けを終えると、瀬崎さんは、
「じゃあ、帰るよ」
と言った。
帰ってしくない。
もっと一緒にいたい。
そう思う私の心は、ここに嘉人くんがいなければ、抑えられなかった気がする。
それくらい、私の中で、瀬崎さんへの想いが膨れ上がっていた。
私は玄関を出て、2人を見送る。
嘉人くんを助手席に乗せ、瀬崎さんは、私を見て言った。
「3日、何時に帰ってくる?」
「友達とランチして、お茶して、だから、はっきりとは分かんないけど、主婦の子もいるから、夜には帰るよ」
「じゃあ、夜、會いに行っていい?」
嬉しい!
私は、黙ってこくんと頷いた。
すると、瀬崎さんは、私の顎を指先ですくい上げて、一瞬、かすめるようにキスをする。
「っ!!
瀬崎さん!」
私が囁くように抗議すると、
「大丈夫。
嘉人からは見えないし、何より、嘉人はテレビに夢中だよ」
と笑った。
確かに、嘉人くんはカーナビの畫面から流れるアニメを食いるように見ていた。
「もう!」
私は瀬崎さんのを抗議するように軽く叩く。
すると瀬崎さんは、その手を握って、私を引き寄せ、抱きしめた。
「夕凪、してる。
今日は、思いがけず、ご家族にお會いできて良かった。
春、もう一度、ここに來れるように、頑張るから」
「……うん」
私は、もう抗う事もせず、瀬崎さんの溫もりにを委ねていた。
だけど、瀬崎さんは、大人で…
腕をすぐに緩めると、私から離れていった。
「じゃあ、また。
  おやすみ、夕凪。してる」
「おやすみなさい」
瀬崎さんはそのまま車に乗り、嘉人くんとともに帰っていった。
その後が大変だった。
夕食の間中、ずっと家族からの尋問に會い、私は、ろくに食べる事なく、自分の部屋へと逃げ帰った。
だけど、結局、その後、お腹が空いて、お風呂の前に臺所でつまみ食いをしたんだけど。
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