《妹は兄をする》5―電話―

急に抱き締められると、梨乃は

ビックリした。

優斗はそのまま妹をギュッと抱き締めると、しばらく離さなかった。

「ゆ…優斗お兄ちゃん…――?」

「ど…どうしたの…?」

「良かった無事で…――」

「えっ…?」

優斗は梨乃の顔をジッと見つめると、が震えていた。

「どうしたのお兄ちゃん…?」

「梨乃、今うちの家の前に不審者がいたんだ……」

「聲をかけたら逃げられた…。それでもしかしたらって思って急いで中にったんだ」

「…でも、梨乃が無事で良かった。もしお前のに何かあったら、母さんや父さんが悲しむ。俺だってそうさ、だから無事で良かった…――」

優斗は梨乃を抱き締めたままそう話すと、まだ震えていた。

梨乃はその話を聞くなりし驚いていた。

「私は大丈夫だよ…?」

「だから安心してお兄ちゃん…――」

「うん…ごめん、取りした。いきなり抱き締めて悪かった……」

「うんん。大丈夫だよ、私のこと心配してくれてありがとう」

優斗は健気な妹にが締め付けられると、抱き締めた腕を離して、そのまま彼の頭をでた。

「――…當然だろ。俺はお前のお兄ちゃんなんだから、大事な妹に何かあったら心配で堪らないよ」

「お兄ちゃん……」

梨乃はその言葉に優斗の顔をジッと

見つめると、し顔が赤くなっていた。

 

「…所で梨乃、今からどこに行くんだ?」

「ん?」

「…えーっとね。お母さんは用事で夜まで戻らないから、代わりに私が今日の夕食を作るの。それで今から買いしにスーパーに行く所だよ?」

梨乃はそう答えると、買いするメモを見せた。

「ジャーン♪今日はじゃがにしようと思うんだけど、お兄ちゃんは他に何か食べたいのある?」

「買い…!?」

優斗は妹のその言葉に、とっさにダメだと答えた。

「ダメだ梨乃っ!!」

「一人で買いなんて、兄ちゃんが許さないぞ!!」

「えっ…?」

いきなりそう言われると、梨乃はビックリした表を見せた。

「でも、材料買わないと夕食作れないよ?」

「お兄ちゃんの好きな、じゃがだけどいいの?」

「梨乃っ…!!」

妹から夕食はじゃがだと聞かされると、優斗は嬉しい気持ちを堪えて、再びダメだと言った。

「え…じゃあ、お兄ちゃん何食べるの?」

「出前…?」

梨乃は困った顔で聞き返すと、優斗は真顔で妹に言った。

 

「一人で買いは絶対ダメだ!!」

「さっき家の前に不審者がいたんだ!!」

「もし買い中に、お前に何かあったら大変だ!!」

「だから俺が一緒について行くっ!!」

「えっ、優斗お兄ちゃん…!?」

梨乃は兄からそう告げられると、

急にビックリした表を浮かべた。

「5分待て!」

「ダッシュで上で著替えて來るから、俺が戻ってくるまでそこで大人しく待ってろよ!」

「お兄ちゃん…!?」

優斗は扉の前でビシッと妹に言いつけると、そのまま出ていき、廊下に投げ出した鞄を拾って急いで2階に上がって行った。

梨乃は兄からそう言われると、大人しく

リビングの居間で待つことにした。

慌てているのは兄だけで、

妹は冷靜だった。

今一狀況が摑めてない様子だったけど、梨乃は優斗と買いに行けるだけで、心の中で喜んでいた。

5分後、優斗は私服に著替え終えると、部屋から出て2階から降りてきた。

「よし、今から一緒に買いだ。行くぞ?」

「うん…!」

梨乃は兄に呼ばれると、仲良く2人で玄関に向かい。靴を履き替えると扉を開けて、買いに出て行った――。

 

      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください