《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》21
あれから數日経った……ロアの事を考えてみたが結局何も思いつく事はなかった、だからその事を一旦忘れ、俺は店の前でチラシを配る日々を送っていた。
「雑貨屋シルク、近日オープンですら宜しくお願いします」
因みに今日もラムと一緒に行してる、あの一件で外に出たラムは暫くして、店にって來て何時も通りのじに戻った、今日も元気にドM発言を連発している。
「Sの方もMの方も満足頂ける品揃えにしていますの! 是非來て下さいましっ」
し遠くでラムらしい言葉が聞こえた、白晝どうどう何を言ってるんだか……し自重してしい。
「ラム……SM関係の商品なんておいてないぞ?」
「何を言ってますの? これから置くのですわ!」
「そうか……なら絶対に阻止してやる」
「いやんっ、シルクさんのいけずっ」
まぁ、言った所でこんな臺詞が出るばかり…だが一応言っておかないとな…。
「それで今日は今回は何の服裝を著ていますの? あまり見けられないお召しですわね……」
「その質問には答えない……」
突然話が変わったな……俺の今著ている服裝だなんて気にしなくても良いのに……まぁ説明するならば今の服裝は……制服だ、俺達の住む世界の學生が著ている…だが男用の學生服ではなくだ、ベージュの制服、まさか俺がこれを著るなんてな……と言うかこのスカート、極端に短すぎないか? 街行く奴等ががん見してるじゃないか!
「とっとにかく! 今は店の宣伝だ」
「そうですわね、後程詳しく聞かせてくださいの!」
ラムの目がキラキラしてる、縦ロールのツインテールをゆらゆら揺らし、にっこりと微笑みかけてくる、俺は恥ずかしくなり視線を反らす後程も何も……俺は言うつもりはないからな!
「雑貨屋シルク、近日オープンです」
「男の娘が誠心誠意をもって接客してくれますの」
「おいラム……俺は男だ 決して男の娘じゃない!」
「どこからどう見ても男の娘ですわよ?」
こっこいつ……俺が腹立つ事を平然と言いやがった、しばきまわしてやろうか。
「うふふ……怒りの視線をじますわ! ぶっても構いませんのよ?」
「……」
あっ駄目だ……こいつをしばいても喜ばすだけだな、なら無視するか? いやそれも駄目だな、そしたら「無視しないでしいですのー」とか言って絶対にうっとうしい事が起きる。
「まぁ……その俺は男だ、そこん所よろしく」
「何ですかその面倒臭そうな顔は……何だかつまらないですの」
まぁ実際、面倒臭さいからな……。
「終わったら思う存分付き合ってやるよ」
「それは本當ですの!?」
「……あぁ」
つい適當な事を言ってしまった……まぁ終わったら部屋に戻って引きこもるとしよう、それで一時的だが安心安全が保証される、まぁその安全もロアが滅茶苦茶にされるんだがな……ははは、全く心が折れそうだ。
「うふふふ、そうと決まれば早速行開始ですのっ!」
「まぁ、頑張ってくれ……」
此処は先の事はかんがえないで置こう、それ現実逃避だって? 好きに言うが良いさ……。
「雑貨屋シルクっ、様々な方も満足する商品を揃えてますわぁ、ご來店をお待ちしておりますわ!」
「普通の言葉でも、お前が言うと含みがある様に聞こえるな……」
……それはさておき再開するか、このまま2人で話してたら駄目だしな。
こうして俺達は店のチラシを配るのを再開する、あぁ周りの視線が辛い、さっさと終わらせて帰ろう。
「よし、配り終えたか……もう日も暮れたし帰るか」
あれから何度か休憩を挾んだ、手持ちのチラシも配ったしさっさと帰ろう、と俺が城に帰ろうとした時だ……。
「シルクさん、お待ち下さい!」
ラムが俺の服の裾を摑み呼び止めて來た。
「ん、どうしたんだ?」
するとラムは、店の中に早足でっていった、? 何だ? 呼び止めて置いて何処に行くんだよ、何て思っているとラムが顔は大きめのリュックサックを背負ってやってきた、それ背負えるんだな……と言うかそれどこに置いてたんだ? 休憩しに店にった時はそんな荷見なかったぞ?
まぁ以外とスライムって何でも出來るのかも知れないな、そんな事は置いておいて……改めて思うがその荷は何だ? それに何だその俺に向けたらキラキラした目線は……とてつもなく嫌な予がするんだが気のせいか?
「えと、どうかしたか?」
「うふふふ…」
ぶっ不気味に笑ってる……経験上こんな時は不吉な事が起きるんだよな。
「さぁ、行きますわよ!」
「どっ何処へだ? これから帰るんだよな?」
「いえいえ、違いますわ! 実はロア様からの伝言がありましたの」
うわっ、それ滅茶苦茶逃げたいんだが……確実にこれは嫌な事が起きるだろ、俺の表がどんどんひきつって行く……あぁ嫌だ! この先の言葉を聞きたくない!
「今から、商品を取りに行きましょう!」
「いきなりとんでも無い事言うな……因みに拒否権は?」
「勿論ありませんわ!」
ふっ……分かっていたさ、分かっていたけど……勝手が過ぎるだろうがっ!
「朝、出発したら良いんじゃないのか?」
「今から出発しないと駄目ですの、さぁっ! いきますわよ!」
そう言ってラムは強引に俺の腕を摑んでくる、以外と気持ち良い溫……いや水溫か? ってそんな事思ってる場合じゃないな……さてこの狀況どうすべきかが問題だ!
「すまんが、今日は疲れたんだ、城で休ませて貰うぞ」
じゅるんっと腕を引っこ抜き城へと帰ろうと足をそちらに向ける。
「させませんわ!」
みにょーんっーー
ん? なんだ? 今変な音がしたぞ……。
「って、何だこれは! やっやめ……やめろぉぉぉ!」
この後、俺は……いや思い出したくも無い、まさかラムがあんな事をするなんてな……。
俺はラムに強制的に連れて行かされた、ラムめ……絶対に恨んでやる、あと口封じもしなくちゃな……きちんと言って聞かせるとしようか、と言う訳で俺はラムと一緒に何処かへ行くらしい……行き先なんて知らないが……無事で帰って來られる事を願うとするか。
「ロア様……先程凄い寫真が取れました」
所変わって此処は魔王城のロアの部屋、窓から夕がし込みし眩しい部屋、そこにメイド服を著たヴァームが1枚の紙をロアに渡していた、ロアは椅子に深く腰掛けながらティーカップにった紅茶を飲んでいた……それを機に置きその寫真をけ取り見てみる。
「こっこれは!」
「ラムがシルクを捕まえた所を取りました、何か起きると思って潛んだ甲斐がありました」
驚愕するロア、その寫真に寫っていたのは……セーラー服を著たシルクに襲い掛かるラムの寫真、ラムはを大きくさせシルクを飲み込んでいた、顔から下をが覆い服がけてがうっすら見えている、制服とスライム……なんと言うえっちぃ組合せ……恥じるシルクの表は可かった。
「これは一生の寶にするのじゃ!」
ぼたぼたっと鼻からを出すロア、ヴァームも息をあらげている、シルクの知らないにとんでもないものがお寶になってしまった……。
「ふふふ……あの後シルク様が抵抗する姿をロア様にも見せてあげたかったです」
「なっなにぃ! その姿はカメラでは撮れていないのかえ?」
「ちゃんと畫として記録しましたよ…後でこっそり見ましょう」
「うむ! 夜にこっそりみよう……くふふっ、これはヴァームとラムに謝じゃのぅ……しっしかしそのり行きをし聞きたいのじゃが……」
再び紅茶を飲むロア……ヴァームはそんなロアの姿をじっくりと見る、これはシルクが可哀想だ、恐らくこの事実をシルクが知る事はないだろう。
「分かりました、ラムが大きくなってシルク様を襲いました、當然中べとべとになるシルク様『やめろっ離れろ!』とぶも離れてはくれません、その騒ぎを聞きつけやって來た住人達……突然苦しみ出すシルク、ずりずりと這いながらラムはシルクを覆ったまま街を出ていきます、その間に中についたべとべとと張り付くがシルク様のをまさぐります! そのべとべとがシルク様の服をけさせっ更にそのがスカートの……」
「そっそこまでじゃ! のっ殘りは後で聞くのじゃ!」
ふんふんっと鼻息を出すロア……いやはや見る人にとっては飯旨展開になった訳ですね分かります、ロアの表がっぽく真っ赤に染まっている、恐らく想像したのだろう。
シルク……本當に愁傷様です、隣にいる興したヴァームはと言うと神の様な満面の笑み……まぁ、良いが見れて「キタァー」な笑みなんだろうけど……。
「はい、そうですね! ではロア様そろそろ再開しましょうか」
「うむ! の計畫の続きじゃ!」
するとヴァームがこくんと首を振り答える、それを見た後ロアは立ち上がる、おやおや……これから何かをするのだろうか? ロアはそのまま部屋を出て行く、その後ろを付いて行くヴァーム、何か2人でやっている様だ、まったく検討がつかない……一何をやっているのだろう? そんな疑問が殘りつつ誰も居なくなったロアの部屋、靜まり返ったその部屋に飲みかけの紅茶が置かれていた。
「本當に厄介な事に巻き込まれてるね」
突然、誰も居ない部屋から聲が聞こえた、大人しい年の様な聲だ。
部屋に冷たい雰囲気が漂い突然、ぐにゃりーー空間が歪む、そこに霧の様に棺桶が現れる、すると空間の歪みが直って行く……そこには黒い棺桶が現れる、中心に十字架が描かれていて何とも不気味さをじさせていた。
と言うかこの棺桶……どこかで見たような気がする、あっ! そうだこの棺桶はシルクを追い掛けて來た棺桶だ、何故ここに現れたのであろう?
ぎぎぎぎぃーー
軋んだ音が響きながら棺桶が開いて行く、中からドライアイスの様な煙がもくもくと出てくる、誰も居なかった部屋に誰かが現れた! その瞬間であった。
「正直、裝は勘弁してしいよ……」
一歩棺桶から足が出てくる、スラッとした細い足だ……その人? は、はぁ……と深いため息を付く。
「まぁ僕としては変わりが出來たから嬉しいんだけどね……」
完全に姿を表した謎の人、その姿は年……いや? どっちの別か分からない容姿だ、その人? は著ていたタキシードの襟を正して、ポンポンと手で払う、漆黒のマントを靡かせながらロアの部屋の窓際へと向かう。
「そろそろお腹が空いたから食事にいこうかな」
水の髪をショートヘアにした髪型……目はジト眼、指先が細い、首にあるのは仏……この人? は男なのか!? と間違えられても可笑しくない容姿だ、しかしその人……いや確実に人では無い部分がある、それは尖った耳と口から出ている小さな八重歯……いや、これは牙であろうか? タキシードにマントを靡かせ、おまけに牙を持っている、これは間違いない……皆が知るあの魔だ。
「ディナーはやっぱりあれに限るよね、くふふふ……」
不気味に笑うその者、その瞳はの様に紅かった、そう……この者は吸鬼ドラキュラだ、ドラキュラが窓を開け勢い良く飛び出す、するとがコウモリに変化し茜の空を飛ぶ、何かが起きそうな予がした……これは何かの前兆か? シルクに更なるストレスが降り掛かるのか? 確実なのは、きっと録ろくな事が起こらないと言う事だ、これはシルクと言う男の定めであり難なのだ、まぁ頑張って生きて行ってしい、人生は生きていれば必ず幸せな事が起きるのだから……多分。
適當な事を言ってしまった、さてシルクは今無事でいるのか? 何処へ向かったのか? ラムの言う商品とは何なのか? さてさてこの先どうなってしまうのやら……シルクよ! 健闘を祈ります!
後は野となれご令嬢!〜悪役令嬢である妹が婚約破棄されたとばっちりを受けて我が家が沒落したので、わたしは森でサバイバルすることにしました。〜
「すまん、我が家は沒落することになった」 父の衝撃的ひと言から、突然始まるサバイバル。 伯爵家の長女ヴェロニカの人生は順風満帆そのもの。大好きな婚約者もいて將來の幸せも約束された完璧なご令嬢だ。ただ一つの欠點、おかしな妹がいることを除けば……。 妹は小さい頃から自分を前世でプレイしていた乙女ゲームの悪役令嬢であるとの妄想に囚われていた。まるで本気にしていなかった家族であるが、ある日妹の婚約破棄をきっかけに沒落の道を進み始める。 そのとばっちりでヴェロニカも兵士たちに追われることになり、屋敷を出て安全な場所まで逃げようとしたところで、山中で追っ手の兵士に襲われてしまった。あわや慘殺、となるところを偶然通りかかった脫走兵を名乗る男、ロスに助けられる。 追っ手から逃げる中、互いに惹かれあっていく二人だが、ロスにはヴェロニカを愛してはいけない秘密があった。 道中は敵だらけ、生き延びる道はたった一つ。 森の中でサバイバル! 食料は現地調達……! 襲いくる大自然と敵の兵士たちから逃れながらも生き延び続ける! 信じられるのは、銃と己の強い心だけ! ロスから生き抜く術を全て學びとったヴェロニカは最強のサバイバル令嬢となっていく。やがて陰謀に気がついたヴェロニカは、ゲームのシナリオをぶっ壊し運命に逆らい、計略を暴き、失われたもの全てを取り戻すことを決意した。 片手には獲物を、片手には銃を持ち、撃って撃って擊ちまくる白煙漂う物語。 ※この物語を書く前に短編を書きました。相互に若干のネタバレを含みます。またいただいた感想にもネタバレがあるので読まれる際はご注意ください。 ※続編を別作品として投稿しておりましたが、本作品に合流させました。內容としては同じものになります。
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